こんにちは。
奈良の加圧パーソナルトレーナー下司健太郎です。
この記事ではランニングによる慢性腰痛に関して書いています。
ランニング・マラソンブームと腰痛
空前絶後の大ブームであるマラソン。
公益財団法人日本生産性本部が発売しているレジャー白書2017によると、ジョギングやマラソンを行っている人口は2,020万人にものぼるとのこと。*1
走ることの楽しさに気づいた人も多いようです。
楽しさに気づきどんどんと走る距離を伸ばす人も多いのではないでしょうか。
しかし、走る距離が伸びるに伴い腰痛や膝痛が増えるという報告があります。*2
私の周りでも、走っていると腰が痛くなるという声をチラホラと耳にします。
腰痛を予防、改善するためにランニングフォームを変えたり、ランニングシューズを替えたりしている方も多いのではないでしょうか。
そんなランナーの悩みのひとつである腰痛ですが、体幹部(コア)の筋肉の弱さが原因かもしれません。
ランニングによる腰痛の原因はコアの弱さにあった!
米国オハイオ州立大学のRaabeらの研究グループは、コアの筋肉の弱さがランニング中の背骨にどのような影響を及ぼしているかを調べました。*3
その結果、コアの筋肉の弱いランナーは腰痛を発症するリスクが高いことが示唆されました。
また、ほとんどランナーのコアマッスルは思った以上に弱いとのことです。
実験は体幹部の表面および深部の筋肉の役割を調べるために専用の装置やソフトを使って活動中の筋肉の動きを調べました。
すると、コアの筋肉が弱いと表面にある腹直筋などの筋肉がより強く働き、早く疲労させてしまうとのこと。
ソフトを使ったシミュレーションによると、コアの筋肉が弱いと表面の筋肉が45%も強く働かなければならない状態になりました。
また、コアの筋肉が弱いことで腰への負担が最大19%増大したとのこと。
さらに、背骨に対する圧迫の負荷が、腰の上部で最大15%増大、腰の下部で最大8%減少というアンバランスな状態となりました。
これらによって腰痛が発生するということです。
体幹(コア)を鍛えましょう!
ランニングによる腰痛の予防には体幹部の強化が必要ということですね。
何十キロも舗装された道を走ると腰に多くな負担が掛かります。
コアの筋肉が弱いと表面の筋肉が疲れてしまい、それが慢性的な腰痛に繋がるということですね。
ちなみにこの実験を行った研究者はバランスボールなど不安定な状態を作る道具を使ったプランクとかサイドブリッジといったコアトレを行うと良いとのこと。
↓こんな感じの種目ですね。
ただし、
これらの記事にあるようにコアトレを行うよりもバーベルやダンベルを使った多関節トレーニングを行う方が効果的です。
ダンベルやバーベルを使える環境にある方はフリーウェイトの筋トレを行うようにしましょう。
それで十分に体幹部の筋肉を鍛えることができます。
ダンベルやバーベルを使う環境にない方は、プランクやサイドブリッジといったコアトレを行うのも良いかもしれません。
ランニングによる腰痛に悩んでいるという方は、体幹を鍛えなおしてみてはいかがでしょうか。
きっと腰痛の悩みから開放され、ランニングのタイムも伸びるでしょう。