もしもししもしです。

奈良の加圧トレーナー下司健太郎の健康・ダイエット情報

健康やダイエットのための塩分摂取についてまとめてみた

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この記事では論文から見た塩分の摂取について書いています。

  

塩分摂取の現状

日本人は醤油や味噌汁、お漬物など塩分の多い食事をしがちです。

厚生労働省が発表している国民健康・栄養調査によると、日本人は男性で平均10.8g、女性で9.2gの塩分を摂取しているとのこと。*1

この数字が多いのか少ないのかはこの数字だけではわかりませんよね。

 

厚生労働省が発表している日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、18歳以上の1日の塩分摂取量の目標量として

  • 男性8.0g/日 未満
  • 女性7.0g/日 未満

が提示されています。*2

 

また、WHO(世界保健機関)は1日のナトリウム摂取量を2,000mg、塩に換算すると5g以下をガイドラインとして定めています。*3

 

このあたりの情報によると、日本人は世界的に見てもかなり塩分を多く摂っていると言えそうです。

そういうこともあり最近は減塩しょう油や減塩みそなどが流行っているわけですね。

ただ、WHOの指標である1日5gなんかは日本人にとっては非現実的と言えるほど少ない量です。

 

では、本当にそこまで塩分を控える必要があるのでしょうか?

実は、やみくもに塩分を控えると逆に健康を損なう可能性があります。

 

塩分は摂り過ぎても摂らなさ過ぎてもダメ

ニューイングランドジャーナルに掲載された論文によると、5大陸17カ国101,945を対象に早朝の尿を採取してナトリウムとカリウムの排泄量を平均3.7年間調査し、心臓血管疾患や死亡リスクとの関係を調べています。*4

塩のだいたい40%がナトリウムですし、とりあえず「ナトリウム≒塩」くらいに考えてもらってオッケーです。

 

調査の結果、ナトリウム排泄量として4~5.99g/日が普通ってことがわかりました。

それに対して7.00g/日以上のナトリウム排泄量だと死亡リスクが15%増加することがわかりました。

特に高血圧の人は影響が強く、6.00g/日以上でもリスクが高くなったようです。

 

これは塩をたくさん摂ると死亡リスクが高くなるということです。

まあ予想通りです。

 

その逆にナトリウム排泄量が3.00g/日以下でも死亡リスクが27%高くなりました。

これは塩分を控えることでも死亡リスクが高くなるということ。

塩分を控えろ控えろと言われますが、控えすぎると死亡リスクが高くなるということです。

 

摂った塩分の全てが尿として出ているわけではなく、摂った塩分が少ないと60%くらいが排出、塩分が多いとほぼ全てが排出されるようです。

だいたい摂取したナトリウムのうち、平均で75%くらい出ていくという報告があります。 *5

それから見ると、1日に17.5g以上の塩を摂っているとダメっぽいです。

逆に塩を10g以下に制限することでも死亡リスクが高まるということになります。

多くの日本人はこの範囲内に収まっていそうです。

 

塩分の不足と過多に関する他の研究

他にも尿中のナトリウム排泄量と心血管疾患のリスクについて調べた研究があります。 *6

この研究では、28,880人を対象に早朝の尿を採取し、1日のナトリウムの排泄量を推定しています。

 

調査の結果、ナトリウムの排泄量が7~8g/日で53%心血管疾患による死亡リスクが高くなりました。

逆にナトリウムの排泄量が2~2.99g/日だと19%、 2g/日以下だと37%も心血管疾患による死亡リスクが高くなりました。

 

この研究でも塩分の摂りすぎが悪いことはもちろんですが塩分の控えすぎも心血管疾患による死亡リスクが高くなっています。

やはり塩分の控えすぎはイマイチのもよう。

塩分の控えすぎは健康に悪影響を及ぼしそうです。

 

塩分を控えても効果はたかがしれている

いや、でも塩分を控えれば血圧も下がって健康になるんじゃないのという意見もあることでしょう。

デンマーク・コペンハーゲン大学のGraudalらは、ナトリウムを制限した場合の効果について調べています。*7

それによると、高血圧症患者が塩分を控えることで

  • 収縮期血圧(最高血圧)が3.9mmHg
  • 拡張期血圧(最低血圧)が1.9mmHg

低下するとのこと。

ちなみに健康な人の場合は血圧低下効果は小さくなります。

 

ということで、塩分を控えても大して効果は期待できないってことになります。

 

塩分を控えることを考えるより、運動で汗を流したり、カリウムをしっかり摂るようにした方が良さそうです。

運動すれば汗でナトリウムは出ていきますし、血管が柔らかくなって血圧が下がってくれます。

 

ちなみにカリウムは意外とイモ類に多く含まれているので、普段から芋類を食べるようにすれば血圧を心配することは少なくなるでしょう。

 

塩分はダイエットには悪影響

健康の為に塩分を極端に控える必要はないようですが、ダイエットを考えた場合はどうでしょう。

オーストラリア・ディーキン大学のBolhuisらは塩分や脂質が摂取カロリーにどう影響しているか調べています。*8

健康な成人48人(男性16人、女性32人)に対して

  • 低脂肪・低塩分
  • 低脂肪・高塩分
  • 高脂肪・低塩分
  • 高脂肪・高塩分

以上の4つのパスタソースをかけたマカロニを食べてもらい、食べた量・摂取カロリー・満腹感などを調査しました。

 

その結果、塩分が多いパスタソースをかけた場合は摂取カロリーが11%増えたとのこと。

塩自体はカロリーゼロなので、塩気の効いた食事は食欲が増えてしまい摂取カロリーが増えたということです。

 

また、高脂肪のパスタソースをかけた場合は摂取カロリーは60%増えたものの、食べる量には影響がなかったとのこと。

ということは、高脂肪で塩分の多い食事は摂取カロリーが跳ね上がるということになります。

 

また、ポテトチップスなんかはイメージ通りダイエット中に食べるのはダメです。

ピザポテトなんかは味が濃くて人気がありますが、デブ一直線の食べ物と言えそうです。

ピザポテトを食べるなら「極たまに」程度にしましょう。

 

塩分は腸内細菌にも悪影響

最近流行りの腸内細菌ですが、腸内細菌に対しても塩分が影響を及ぼすかもしれません。

 

中国南京大学のWangらはマウスに対して塩分の多い食事を摂らせると腸内細菌にどのような変化がでるか調べています。*9

また、ドイツ・フリードリヒ・アレクサンダー大学のLinkerらも塩分の多い食事による腸内細菌への影響と炎症反応について調べています。*10

どちらの記事においても、腸内の善玉菌が減少したという結果でした。

また、身体の炎症も強くなったとのこと。

 

塩分の多い食生活をすると腸内細菌に悪影響を及ぼすってことですね。

 

塩分を摂りすぎると免疫がおかしくなる

ドイツ・ミュンヘン大学のYiらの研究グループは塩分と免疫の関係について調べています。*11

 

6人の健康な男性(平均年齢33歳)を対象にMars-500という火星への有人宇宙飛行の実験施設で205日間に渡って行われました。

塩分の摂取量を

  • 12g/日を60日
  • 9g/日を60日
  • 6g/日を60日
  • 12g/日を30日

という内容に調整し、免疫等の変化について調べました。

 

その結果、

1日6gの塩分を摂る場合に比べて1日12gの塩分を摂ると免疫細胞が増加していました。

また、塩分を減らすことで炎症を促進する物質が減り炎症を抑制する物質が増えたとのことです。

 

この実験では塩分を控えた方が余計な炎症を抑えることができ、健康に良いということですね。

 

塩分まとめ

今回の記事をまとめると

  • 塩分の摂りすぎはめっちゃ身体に悪い
  • 塩分を控えすぎても身体に悪い
  • 塩分が多いとダイエットにも悪影響

ということです。

 

間違いなく塩分の摂り過ぎは身体に悪いですね。

日本人の場合は「塩分を控えすぎ」ってことはそれほど気にしなくても良いでしょうから、ちょっとだけ塩分控えめの食生活をしたほうが良さそうです。

 

ただ、夏場や普段から運動で汗を流しているって方はそれほど塩分を控えることをしなくても良いかと思います。

運動をしていないって方や、塩分のせいで血圧が高くなるって方は塩分控えめの生活をすれば良さそうです。

ちなみに味噌汁は血圧に影響がないという報告もあります。

 

塩分摂取の参考になれば幸いです。  

 

参考文献