「よく噛まずに早⾷いすると、満腹感を感じにくくなりたくさん⾷べてしまって太ってしまう」という事はよく⾔われますよね。
実際、ゆっくり食べた場合に比べると満腹感は感じにくいようで、大食い系のテレビ番組とかではできるだけ早く食べたりしていますよね。
さて、よく噛まずに食べると満腹感を感じにくくなってたくさん食べるから太ると話しましたが、⾷べる量(摂取カロリー)が変わらなくても太る可能性があるようです。
よく噛むだけで2倍のエネルギー消費
東京⼯業⼤学⼤学院社会理⼯学研究科の研究グループは、
- よく噛んで食べた場合
- 早く食べた場合
以上の2つの条件で消費エネルギーの違いを調査しました。
12⼈の被験者にパスタ、ヨーグルト、オレンジジュース(合計621kcal)をできるだけ早く⾷べてもらった場合と、できるだけよく噛んで⾷べてもらった場合の⾷後3時間のエネルギー消費を比べてみました。
その結果、
- 早く食べた場合:15kcal消費
- よく噛んで食べた場合:30kcal消費
とよく噛んで食べることで、消費エネルギーが2倍になりました。
また、よく噛んで食べる代わりに、⾷後に15分間ガムを噛んだ場合の消費エネルギーも調べました。
その結果、食後に15分ガムを噛むことで、⾷後3時間のエネルギー消費が6~8kcal増えたとのこと。
早く食べた場合に比べると消費エネルギーは増えていますが、よく噛んで食べた時の方が消費エネルギーは大きくなったようですね。
よく噛んで食べることはダイエットに効果的
やはりよく噛むことはダイエットにも良いようです。
早く食べる場合に比べると、消費エネルギーが2倍の30kcalになるというのは大きいですよね。
ただ、30kcalという数字を見ると
「たった30kcal!?少な!!」
って思うかもしれません。
数字だけ見ると確かに微々たるものではありますが、食事は大抵は毎日3食行うものなので、長い目でみると馬鹿にできません。
ゆっくりよく噛んで食べた場合、早⾷いに⽐べて15kcalも多く消費するのであれば、1日3⾷で45kcal、1年間で16,425kcal も多く消費することになります。
体脂肪換算で2kg以上の差に繋がります。
食事をただゆっくりよく噛んで食べるだけです。
特別な道具も、準備も必要ありません。
普段を食事をただよく噛んで食べるだけです。
物凄く取り入れやすいですよね。
年齢とともに、体重が毎年ちょっとずつ増えてしまっているって方は多いかと思います。
1年に1~2kg程度の増加であれば、普段の食事をよく噛んで食べるだけで、体重の増加を防げるかもしれません。
また、体重が変わらないって方は、よく噛んで食べることで体重が減っていくことも考えられます。
ちなみによく噛んで食べることで消費される16,000kcalを運動で消費しようと思うと、ざっくりではありますが、体重60キロの人でフルマラソン7回弱走る必要があります。
毎日よく噛んで食事をするのと、1年間でフルマラソン7回走るのとどっちかを選ぶのであれば、よく噛んで食事をする方が楽ではないでしょうか。
ダイエットのためにはよく噛んで食べましょう
以上で紹介したように、よく噛んで食事を摂ることはダイエットに役に立ちそうです。
何も準備する必要はありませんので、今日からぜひ始めてください。
この記事でもダイエット10か条としてゆっくり食べることを紹介しています。
といっても、今まで早食いだった人がいきなりゆっくり食べるというのは意外と難しかったりします。
理想は全ての食事でゆっくりよく噛んで食べることですが、まずはできる範囲でゆっくり食べるようにしてみてはいかがでしょうか。
また、柔らかい食べ物よりも噛みごたえのある食べ物にすることで噛む回数を増やすことができます。
白米を玄米にしてみたり、普通の食パンをライ麦パンにしてみたり。
他にも食物繊維の多い野菜を多めにすることで噛む回数を自然に増やすことができるのではないでしょうか。
さらに、よく噛むことで腸の調子も良くなるかもしれません。
しっかり噛んで食べ物を潰すことで、消化酵素が働きやすくなります。
きっちりと消化酵素が働いて、食べ物がバラバラになってくれたら良いのですが、早く食べていると消化酵素が効きづらく、未消化の状態で腸内に進んでしまったりします。
そうなると、お腹の調子が悪くなるってことに繋がります。
私もよく噛んで食べてみるとお腹の調子がよくなりました。
胃腸が弱いって方もよく噛むことで良い効果が期待できるかもしれません。
ダイエットのためにも、健康のためにも、ぜひ食事はゆっくりとよく噛んで食べるようにしましょう。
参考文献
http://www.titech.ac.jp/news/pdf/tokyotechpr20160215_hayashi.pdf