もしもししもしです。

エビデンスに基づいた筋トレ・ダイエット情報

筋肉肥大に効果的な筋トレの負荷・強度は?

f:id:shimoshi-kentaro:20170416182526j:plain

筋トレをしている人ならネットで「どうすれば筋肉がつきやすいか」といった内容に関して検索したことがあるかと思います。

同じ筋トレをするのであれば、やっぱり効率の良いトレーニングの方が良いでしょう。

 

トレーニングの内容で重要な要素のひとつが、

負荷・強度の設定

です。

 

簡単に言えば重さはどうするかってことですね。

重さが変われば反復回数も変わるので、重さ&反復回数といったところでしょうか。

ここでは筋トレ時の負荷強度の設定についてお話いたします。

  

従来の筋肥大・筋力アップさせる負荷強度

筋力トレーニングは目的に併せて、重さや回数を変えて行うのが一般的です。

筋肥大(筋肉をつけたい)が目的の場合は

・65~80%1RMの負荷

・8~12回反復

・3~6セット

・30~90秒のセット間休憩

という方法が一般的な方法として知られています。

 

また、筋力アップ(力を付けたい)目的の場合は

・85%1RM以上の負荷

・6回以下の反復回数

・2~6セット

・3~5分のセット間休憩

という内容でトレーニングが行われます。

 

ある程度筋トレ経験のある方ならご存じの方も多いかと思います。

細かい数字は別として、筋肉を付けたいなら10回前後、力を付けたいなら5~6回、みたいな感じで覚えている方もいることでしょう。

 

このトレーニング強度の設定ですが、実はトレーニング経験者に対して効果があったという文献はかなり少ないというのが現状でした。

筋トレ後に分泌される成長ホルモンが筋肥大に強く関係しているとされていたので、その成長ホルモンがたくさん分泌される方法が一般的な筋肥大プログラムとして推奨されていました。

 

ただ、近年の研究によると、筋肥大に対する成長ホルモンの影響はそれほど大きくはないという報告が増えています。

そのため、従来の筋肥大プログラムの内容も考え直す時が来ているのかもしれません。

 

筋肥大には従来の筋力アップメニューが効果的?

f:id:shimoshi-kentaro:20200421054206j:plain

従来の筋肥大プログラムは筋トレ経験者に対する実験はそれほど行われていないということでした。

そこで、ニューヨーク州ホフストラ大学の研究グループは、トレーニング経験のある人に対して従来の筋肥大メニュー、筋力アップメニューの内容でトレーニングを行なってもらい、筋肉の発達などを調査しました。*1

 

結果:筋肥大効果に差はない

その結果、筋肥大メニュー・筋力アップメニュー、どちらの方法であっても筋肉の発達(筋肥大)に関しては同じだったとのこと。

ただ筋力強化に関しては筋力強化の方法で行う方が効果的だったようです。

 

ということは、一般的には筋力強化メニューで行う方が良いということですね。

筋肥大の効果は変わらず、筋力アップ効果は高いことになりますからね。

5~6回が限界になる重さで、セット間インターバルを長めにとるとい良いでしょう。

 

高い強度で長めのインターバルをとって行いましょう

筋トレ経験のある方ならわかるかと思いますが、筋肥大プログラムよりも筋力アッププログラムの方が楽に感じるはずです。

負荷は重たくなりますが、反復回数が少なかったり、セット間休憩時間が長いからですね。

 

筋肥大プログラムと筋力アッププログラムを比べると、どちらも同じように筋肉を発達するのであれば、楽な筋力アッププログラム方が良いですよね。

さらに筋力アップという効果は筋力アッププログラム方が効果的ということなので、一般的な筋肥大プログラムを行うメリットはなんやねんって感じですね。

 

ただし、身体は刺激に慣れてしまいますので、メインとして筋力を強化する方法でトレーニングを行い、身体が刺激になれてきたところで筋肥大のプログラムに変更。

刺激がリセットされたところでまた筋力アッププログラムに戻すという方法が良いかもしれません。

 

また、筋力トレーニング初心者は大きな力を出すことに慣れていませんので、筋肥大プログラムの方法で行う方が良いかと思います。

筋肉や関節を若干痛めていて、あんまり重たい負荷で行うと痛みが出る、恐怖感があるって方も筋力アッププログラムよりも筋肥大プログラムの方が負担が少なくて良いかもしれません。

 

ということで、筋肉や関節が健康な人は高重量、低回数、長休憩時間の筋力アッププログラムを行いましょう。

ただし、筋力強化のプログラムだと強度が高いので筋肉や関節に対する負担が大きいので筋トレ初心者やちょっと怪我気味って方は気をつける必要があります。

場合によっては筋肥大プログラムや、それ以下の負荷で行う必要が出てくるかもしれません。

ご自身の状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。

 

低強度VS高強度 効果の違いは?

f:id:shimoshi-kentaro:20200421054223j:plain

最近の研究では筋肥大に関しては高負荷であっても低負荷であってもしっかりと追いこむことができれば同じような効果があるという報告があります。

ということで、米国リーマン大学のSchoenfeldらは高負荷のトレーニングと低負荷のトレーニングの効果を比べる実験を行いました。*2

 

18人の男性ボランティアを

  • 高強度グループ(8~12回が限界の重さで実施)
  • 低強度グループ(25~35回が限界の重さで実施)

以上の2つのグループにわけてトレーニングを行なってもらいました。

 

トレーニングの内容は

  • バーベル・ベンチプレス
  • バーベル・ショルダープレス
  • ワイドグリップ・プルダウン
  • シーテッド・ケーブル・ロウ
  • バーベル・スクワット
  • マシン・レッグプレス
  • マシン・レッグエクステンション

以上の7種目をそれぞれのグループで決められた回数を3セット(セット間インターバル90秒)実施。

それを週に3回、8週間続けてもらい、高強度と低強度での効果の違いについて比較をしました。

 

結果 筋肥大はどちらも同程度

8週間のトレーニング後、筋肉の発達を比べました。

その結果、筋肉の発達(筋肥大)に関してはどちらのグループも同じ様に発達が見られました。

 

ただし、筋力に関しては高強度で行った場合の方が明らかに効果が高いという結果が見られました。

逆に筋持久力に関しては低強度で行った場合のみ向上が見られました。

 

4・8・12RMでの筋トレ効果の差は?

f:id:shimoshi-kentaro:20200421054303j:plain

続いて紹介するのは東京大学で行われた研究で、4RM(4回ギリギリの負荷)、8RM(8回ギリギリの負荷)、12RM(12回ギリギリの負荷)でトレーニングを行った場合の筋肥大・筋力アップ効果について調べています。*3

 

実験では42人の男性を

  • 4RMの負荷で7セット
  • 8RMの負荷で4セット
  • 12RMの負荷で3セット

以上3つのグループにわけて週2回の頻度で10週間トレーニングを行ってもらっています。

 

セット数が違うのはトレーニング量を合わせるためです。

トレーニング量は「重さ✕反復回数」なので、どうしても高強度低回数のトレーニングの場合トレーニング量が少なくなってしまいます。

 

筋トレの効果はトレーニング量に依存するって考えが最近の主流なので、この研究でもトレーニング量を統一して、負荷強度と効果の違いを調査しているわけですね。

 

結果 筋肥大効果に差はなし

さて、10週間のトレーニングの結果ですが、どのグループも筋肉量の増加に関して有意差は見られませんでした。

1RM(筋力)の変化に関しては12RMの負荷でトレーニングを行ったグループは明らかに低いという結果となりました。

 

まとめ

  • 強度の違いによる筋肥大効果の差はない
  • 筋力向上は高強度の方が効果的

といった感じですね。

筋肥大効果を求めるのであれば、高強度でも低強度でも効果に差はないので好きな方を選ぶと良いのではないでしょうか。

 

ただし、筋力に関しては高強度で行う方が効果的なので、スポーツパフォーマンスの向上を目指す場合や重さに拘りたい場合は高強度でのトレーニングを行う方が良いでしょう。

 

また、筋力向上をそれほど求めていない場合や、持久系スポーツのパフォーマンス改善を目指す場合に関しては低負荷でトレーニングを行うのもありかもしれません。

ただし、高強度で行った場合に比べて低負荷で行った場合は一般的に「きつい」と感じやすいので、多少の覚悟は必要となるかもしれません。

 

筋肉や関節などに特に問題がないのであれば高強度でトレーニングを行う方が精神的にも楽で効果は変わらないので良いでしょう。

筋肉や関節を痛めていて高強度で行うことができない場合は低強度行うと良いのではないでしょうか。

 

 他にも身体が慣れてしまわないように高強度でのトレーニングをメインとしつつ、低強度のトレーニングも取り入れるようにすれば、身体がトレーニングの刺激に慣れてしまうことなく効果を高めることができるのではないでしょうか。

 

というわけで、基本は高強度で行う筋トレの方が楽で筋力アップ効果も高いのでオススメです。

筋持久力を求める場合や怪我などが理由で高強度で行えない場合は低強度でトレーニングを行うものアリなのではないでしょうか。

 

参考文献