近年の健康ブームから様々なゼロカロリー飲料が販売されています。
私もコーラが好きでよく飲むのですが、9割くらいはゼロカロリーのゼロコーラを選んでいます。
別にダイエット中というわけではありませんが、普通の炭酸飲料にどれだけの糖分が含まれているかを知っているので、ゼロカロリーではない普通のコーラを選ぶということはほとんどありません。
もちろんゼロカロリー飲料はダイエットの際にも役立ちます。
「ゼロコーラで太る」は嘘!水を飲むよりもゼロコーラを飲む方が痩せる! の記事のように、ダイエットに関しては水よりゼロカロリー飲料の方が効果的という報告もあります。
そんなゼロカロリー飲料ですが、最近の研究によれば毎日ゼロカロリー飲料を飲んでいると脳卒中や認知症のリスクを高めてしまうとのことです。
ゼロカロリー飲料で脳卒中、認知症リスクが3倍に
米国心臓協会が発行する「Stroke」という専門誌によると、米国ボストン大学の研究により、ゼロコーラなどの人工甘味料入りのダイエット飲料を毎日1本以上飲むことで、脳卒中や認知症のリスクが3倍になるという研究結果が出たとのことです。*1
このの調査は、米国マサチューセッツ州フラミンガムの住民を対象に実施。
脳卒中の調査対象として45歳以上の男女2,888人(平均年齢62歳、45%が男性)、認知症の調査対象として60歳以上の1484人(平均年齢69歳、46%が男性)に対して、1991年から2001年までの10年間、追跡調査を行いました。
生活習慣と脳卒中や認知症の関係について調べたわけですね。
集まったデータから生活習慣や人工甘味料入りのゼロカロリー飲料を飲む頻度を分析したところ、毎日ゼロカロリー飲料を1本以上飲む人はゼロカロリー飲料をほとんど飲まない人と比べて、虚血性脳卒中のリスクが2.96倍、アルツハイマー病のリスクが2.89倍と、どちらも約3倍になりました。
ちなみに普通の砂糖などが含まれている飲料の摂取量と、脳卒中、認知症の発症リスクには関連が見られなかったとのこと。
ゼロコーラの飲み過ぎには少し注意が必要かも
今回の研究ではゼロカロリー飲料を普段からよく飲んでいる人は脳卒中や認知症発症しやすかったという結果でした。
ただこの結果に関してはちょっと注意が必要で、ゼロカロリー飲料が脳卒中や認知症の発症リスクを高めるのか、それとも脳卒中や認知症発症リスクの高い人がゼロカロリー飲料を好んでよく飲むのかはわからないとのこと。
簡単に言えば、ゼロカロリー飲料が悪いのか、悪い人がゼロカロリーを選ぶのかはよくわからないということですね。
ダイエット系飲料で例えると、
- 黒烏龍茶を飲む人には太っている人が多い
- 黒烏龍茶を飲むと太る
というわけではありませんよね。
本来であればむしろダイエットできるはずです。
実際はそうではなく、
- 健康が気になる人が黒烏龍茶を選ぶ
- 黒烏龍茶を飲む人には太っている人が多い
ということになります。
今回のゼロカロリー飲料に関しても同じことが言えるようで
- ゼロカロリー飲料をよく飲む人に脳卒中や認知症が多い
- ゼロカロリー飲料は身体に悪い
ということなのか、
- 脳卒中や認知症など健康が気になるからゼロカロリーを選ぶようにしている
- ゼロカロリー飲料をよく飲むひとに脳卒中や認知症が多い
ということなのかはさらに研究が必要とのこと。
現時点ではゼロカロリー飲料の飲み過ぎには気をつけた方が良いかもしれないってところですね。
また人工甘味料の種類の違いによる発症リスクの違いも明らかにはなっていないません。
アスパルテームがダメなのか、スクラロースがダメなのか、他の甘味料がダメなのか。
大がかりな調査なので、細かいところまで見ることができませんからね。
どの種類の人工甘味料が身体に悪いのかというのも今後の課題になるかと思います。
さらに、今回の研究で脳卒中や認知症を発症したのはそれぞれ3%と5%ということでした。
もっと大きな差があれば身体に悪いというのは明らかなんですが、数が少なすぎて信憑性が低くなってしまっています。
ただ今回は脳卒中や認知症を発症した人自体が少なすぎて「たまたま」ゼロカロリー飲料をよく飲む人に脳卒中や認知症が多かったという可能性も捨てきれません。
そういうこともあり現時点では
ゼロカロリー飲料の飲み過ぎには少し気をつけましょう
といったところです。
健康が気になるという方は少しだけ気をつけるようにしましょう。