ダイエット

水ダイエットの効果とエビデンス 水を飲むだけで本当に痩せるのか?

水ダイエットの効果とエビデンス 水を飲むだけで本当に痩せるのか?-min

「ダイエット中は水を1.5リットルは飲みましょう」

誰もが一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか。

 

水を飲まないと痩せませんよーって言われたりしますよね。

水ダイエットという水をしっかりと飲むダイエット方法もあり、ダイエット中は水が重要とされています。

 

ただ、巷には様々なダイエット方法が溢れているということもあり、「●●ダイエット」と効くと若干胡散臭いように感じてしまう方もいらっしゃることでしょう。

ということで、今回は水ダイエットに関係する研究内容を紹介致します。

 

食事の30分前に水を飲むとダイエットが促進

水をしっかり飲むことはダイエットに本当に良いのか?

英国バーミンガム大学の研究グループは、食事の前に水を飲むことがダイエットに役立つのかどうかを調べました。*1

 

研究では肥満の成人84人を、

  • 食事の前に水を飲むグループ(男性15人、女性26人、平均年齢55.1歳、平均体重92.2kg)
  • いつもどおりのグループ(男性15人、女性28人、平均年齢57.8歳、平均体重93.5kg)

の2グループにランダムで振り分けました。

 

どちらのグループにも同じようにダイエットプログラムを受けてもらうのですが、水を飲むグループには、食事の30分前に水を500ml飲んでもらいました。

1日3食で1.5リットルです。

水を飲む以外は全く一緒です。

 

ダイエットプログラムを受講するのでどちらのグループも痩せるかとは思われますが、食前に水を飲むことでダイエットにどう影響を及ぼすのかを調べたわけですね。

 

毎食前に水を飲むと痩せる

12週間のダイエットプログラムの結果、水を飲むグループは飲まないグループに比べ1.3kg多く体重を落とすことができたとのこと。

 

ダイエットプログラムを受けているのでどちらも痩せるのは当たり前なんですが、食前に水を飲むことでより体重が落ちるということです。

 

ただし、12週間食前に水を飲むということを完璧に守れるなんて人はまずいません。

水を飲むのを忘れてしまったり、体調が悪くて500mlも水が飲めなかったり、外食時には飲むことができなかったり、意志の弱い方は「今回はまあ良いか」で済ませてしまうこともあるでしょう。

何らかの事情で食前の水を飲むのを忘れがちだった人も含めて1.3kg体重がより多く落ちたという結果です。

 

きっちりと欠かさず食前に水を飲んだ人の場合はどうなのでしょうか。

そういった食事前に水を飲むことができなかった人を除き、きっちり欠かさずに水を飲んだ人だけのデータをまとめたところ、水を飲まなかったグループに比べて3.5kg多く体重が減っていました。

適当に水を飲んでいた人達よりも2kgほど多く落とすことができたわけですね。

 

  • 食事の30分前に水を500ml飲むとダイエットが促進される
  • 欠かさず行うとより効果的
  • サボり気味でも効果はある

という感じですね。

食事の30分前に水を飲むだけなので今日からすぐにでも行うことができるでしょう。

 

高齢者に対する水ダイエットの効果

食事の前に水を飲むとダイエットが促進されるということでした。

では、高齢者に対する水ダイエットの効果はどうなのでしょうか。

米国・バージニア工科大学のVan Walleghenらは若者と高齢者で食事の前に水を飲む効果に違いがあるのか調査を行っています。*2

 

実験は

  • 21~35歳の若者29人
  • 60~80歳の高齢者21人

を対象に行われました。

 

若者および高齢者たちに

  • 普通に昼食を食べてもらった場合
  • 昼食の30分前に水を飲んでもらった場合

の2パターンで実験を行いました。

 

飲む量は女性が375ml男性が500mlです。

さすがに女性にとって500mlの水を一度に飲むというのはキツイのでしょう。

この実験では男性と女性とで飲む水の量を変えています。

 

水を飲むと高齢者は食欲が減少

実験の結果

  • 若者:摂取カロリーに変化なし
  • 高齢者:摂取カロリーが減少

という違いが見られました。

 

水を飲まなかった場合は682kcal摂取したのに対し、水を飲んだ場合は624kcalの摂取となり、摂取カロリーがだいたい10%程度少なくなったということです。

食後の満腹感に関しては若者も高齢者も水を飲んだグループの方が高かったのですが、特に高齢者の満腹感が高いという結果となりました。

 

違う実験でも高齢者は寝起きに水を飲むと朝食の量が減るという報告もあります。*3

 

  • 水ダイエットの食欲減少効果に関しては高齢者の方が効果が高いかも

という感じですね。

 

水を飲むことでお腹が膨れるということに加え、恐らく水を飲むことで胃酸が薄まり、食欲が減るものと思われます。

若者であれば胃酸が薄まってもすぐに追加で分泌されて元に戻るでしょうけど、高齢者の場合はすぐに戻らないので食事の量が減ったということではないでしょうか。

水ダイエットは食欲を減らすという効果はそこまで期待しない方が良いのかもしれません。

 

食欲が減るだけでなく体重も減る

食事の前に水を飲んだら食べる量が減るってことで、水ダイエットは水を飲んでお腹を膨らませるだけのダイエット方法かと思いますよね。

ところが水ダイエットは空腹感を水でごまかすだけではありません。

バージニア工科大学の研究者らは水を飲むことでダイエットが促進されるのかどうかを調べています。*4

 

55~75歳の男女48人に対して

  • 低カロリー食+食前に水500ml飲む
  • 低カロリー食だけ

以上の2つのグループにわかれて12週間のダイエットを行ってもらいました。

 

水を飲む方が体重が落ちる

12週間後の結果、食事の前に500mlの水を飲んだグループは飲まなかったグループに比べて体重が約2kg多く落ちたとのこと。

44%多く体重が落ちたようです。

 

摂取カロリーは食前に水を飲んだグループの方が若干少ないものの、それを計算しても体重2kgの変化とまではいきません。

食欲が減って摂取カロリーが少なくなるだけでなく、水を飲むこと自体がダイエットを促進させていると言えそうです。

 

  • 水を飲むと食欲を減らすだけでなく、体重も減りやすくなる

 

食前ではなく食事中でも効果がありそう

水を飲めば食欲が減少するだけでなく、ダイエットも促進されるということでした。

ただ、ここまで紹介した研究はいずれも食事の30分前に水を飲むという方法でした。

 

では、食事と一緒に水分を摂った場合はどうなのでしょうか。

という疑問に対して東フィンランド大学のLappalainenらの研究グループは朝食時に水を飲んだ場合の効果について調べています。*5

 

健康な女性8人を対象に

  • 朝食∔400mlの水を飲む
  • 朝食・水なし

以上の2つのグループにわけて満腹感や空腹感に対する影響を調べました。

食前に水を飲むのではなく、食事と一緒に水分を摂るという方法で実験を行ったわけですね。

 

水を飲むと満腹感が高まる

実験の結果、水を飲んだグループは満腹感が強くなりました。

水を400ml追加で飲んだので当然と言えば当然です。

ただ、やっぱり満腹感は長続きするわけではなく、時間が経てば普通に朝食を食べた場合と同じようにお腹は空いてくるということです。

 

食事と一緒に水を飲んでも満腹感が長続きするというわけではありません。

ただ、一時的とは言えしっかりとした満腹感を感じられるというのは意味があるでしょう。

ダイエット中はどうしても満腹感を感じることが減ってしまいます。

食事を減らすわけなので当然ですよね。

 

そこで食事と一緒に水分もしっかり摂ることで一時的とは言え満腹感を感じることができるというわけです。

正直どこまで効果があるかはわかりませんが、満腹感を感じたいのであれば食事と一緒に水分をしっかり摂ってみると良いかもしれません。

 

水を飲むとお酒が飲みたくなくなる

ダイエット中に控えるべきなのは食事だけではありません。

お酒(アルコール)もダイエットの大敵です。

ただ、毎晩の晩酌が止められないって方もいらっしゃることでしょう。

そんなお酒に対する欲求も水を飲むことで抑えることができそうです。

 

ドイツ・ハイデルベルク大学のKoopmannらの研究グループは、水を飲むことによる食欲ホルモンへの影響について調べています。*6

実験はアルコール依存症の男性入院患者23人を対象に実施。

 

お酒がめっちゃ欲しくなったタイミングで1リットルのミネラルウォーターを10分以内に飲み干してもらいました。

その後2時間の間に、血液中の食欲や飲酒欲を高めるホルモン濃度や、お酒の欲求度合いを繰り返し測定(合計10回)を行いました。

 

水を飲むとお酒への欲求が減少

実験の結果、1リットルの水を飲むと飲酒欲が低下し、血液中の食欲に関するホルモン濃度も低下していたとのこと。

 

この実験で注目したいのはアルコール依存症患者が対象というところ。

一般人の「お酒が飲みたい!」という欲求よりも明らかにお酒に対する欲求が強いわけです。

我慢ができないほどお酒が飲みたくなってしまうわけですね。

 

そんなアルコール依存症患者のお酒に対する欲が水を飲むことで抑えられたということです。

普通の健康な人であれあアルコール依存症患者よりお酒に対する欲が強いってことはないでしょうから、水を飲むことでお酒に対する欲はかなり抑えられることでしょう。

 

また、食欲ホルモンも減少したということも注目です。

食欲ホルモンが減ったのでお酒だけでなくお菓子などの甘いものに対する欲求もおさまるはずです。

甘いもの依存症の方も甘いものが欲しくなったら水をがぶ飲みすると良いでしょう。

 

お酒や甘い物が欲しくなったら水1Lを10分以内に飲み切る

まとめ 水ダイエットは効果的

まとめると、

水ダイエットは有効

ということですね。

 

水を飲んで空腹を紛らわせるだけかと思っていましたが、水を飲む方が明らかに体重が落ちやすくなるわけです。

食事の30分前に水を500ml(女性は400ml)飲むだけなので非常に簡単に行えます。

もちろん毎食必ず行う方が効果は高いようですが、完璧でなくてもできるだけ飲むようにするだけでもそれなりに効果があるようです。

 

 

特に女性はダイエットをすると便秘になるって方が多いかと思います。

水ダイエットでしっかりと水分を摂ることでお通じの改善効果も期待できるでしょう。

ダイエット中の方はぜひ食事の前に水を飲む習慣を付けましょう。

 

 

一応注意としては、水ダイエットと言っても馬鹿みたいに飲み過ぎてはダメってことです。

あまりに水を摂り過ぎてしまうと水中毒になる可能性も考えられます。

一度に7Lの水を飲んで死亡したという事故もあります。

 

普通に生活をしていてそこまで水をがぶ飲みすることもないでしょうから気にしすぎる必要はありませんが、一応頭に入れておいた方が良いでしょう。

まあ水を飲み過ぎて死ぬことよりも水が足りなくて死ぬことの方が圧倒的に多いので、そんなに気にせず水は摂りましょう。

普通に普段の生活の中で水分を補給するのに加え、毎食前に500mlの水分を摂れば十分な水分は摂れるのではないでしょうか。

 

 

あと、若干気をつけたいのが夏場に大量の汗をかいている場合です。

ただの水ばかり飲んでいると体内のミネラル濃度が低くなってしまいますので、大量に汗をかいている場合は硬水やカロリーゼロのスポーツ飲料を飲んだりしてミネラルを補給すると良いでしょう。

 

簡単で効果的な水ダイエット、ぜひお試しください。

 

 

水ダイエットまとめ

  • 食事の30分前に水を500ml(女性は400ml)飲むだけ
  • 食欲が減り、体重も落ちやすくなる
  • お酒や甘い物が欲しくなったら水1Lを10分以内に飲み切る

参考文献

関連記事