こんにちは。
奈良の将棋ファン下司健太郎です。
将棋を指すようになって2年半、居飛車を指すようになってから半年程なんですが、私が居飛車を指すようになった理由をお話したいと思います。
ちなみにこんな記事も書いています。
プロ棋士は居飛車党が多い
プロ棋士は振り飛車党よりも居飛車党よりも多いんです。
日曜日の朝10時30分から放送されるNHK杯などを見ると、相居飛車の戦いが多いんです。
振り飛車党だったときは横歩取りとか角換わりとか見ても全くわかりませんでした。
- なんでこんな序盤で横歩取りになるとかわかるの?
- なんで後手から角を交換するの?
居飛車党にとっては当たり前のことですが、振り飛車しか指していない時にはわかりませんでした。
居飛車を指すようになってからプロ棋士の戦いを見ると、序盤の定跡範囲位であれば多少分かるようになりました。
もちろん端歩を受けるとか受けないとかそんなマニアックなところはわかりませんが、
- これは角換わりになりそう
- これは角換わりを嫌って横歩取りになりそう
そんな感じで見れるようになりました。
戦型、指し手が全然わからない状態で見てもイマイチ面白くありませんが、
プロの指し手が分かるというのは見ていてもやっぱり楽しいですし勉強になりますよね。
振り飛車に飽きた
将棋歴2年半かそこらで飽きたとは何事か!!
と怒られそうです。
振り飛車って基本的に待ちの戦法なので、自分の指したい戦型を指すことができます。
四間飛車なら飛車を振って美濃囲いに囲って…といった具合ですね。
もちろん例外として藤井システムとか角交換振り飛車といった戦型もありますが。
基本的には美濃囲いに囲って飛車や銀を捌いて相手陣に打ち込むって感じの流れが多くなります。
美濃囲いの美しさ、便利さには目を見張るものがありますが、いつも組むことができるのでなんとなく飽きてしまいました。
居飛車の対振り飛車の対抗系は戦型豊富で面白い
居飛車の場合、振り飛車が相手なら舟囲いのまま急戦で行くこともできますし、穴熊に組んで持久戦に持ち込むこともできます。
一概に急戦と言っても、
- 棒銀で行くのか
- 4六銀左急戦で行くのか
- 4五歩早仕掛けで行くのか
など、戦型の選択権が基本的にこちらにあるわけです。
その日の気分次第で変えることができるので飽きにくいんですよね。
持久戦にする場合も、
- 普通に居飛車穴熊に組むのか
- 最近流行りの銀冠穴熊に組むのか
- プロ間では絶滅した天守閣美濃に組むのか
- 素早く左美濃に組んで戦うのか
持久戦にする場合もいろんな戦型が選べるので楽しいです。
もちろん本来は相手の戦型を見て適切な囲いで対処するのが良いんでしょうけど、級位者レベルの戦いであればそこまで関係なかったりします。
天守閣美濃なんかはプロ間ではまず指されないのに、アマチュア間では不思議な形で意外と戦いやすかったりします。
相居飛車はギリギリの緊張感が面白い
居飛車対居飛車の相居飛車戦は、かなり早いタイミングで戦いが始まるのでじっくりと囲うことができなかったりします。
あっ、相矢倉戦は別ですよ。
矢倉させないんで。
角換わりもお互い角を持ち駒にしているので隙を見せると角を打ち込まれて馬が作られてしまいます。
角の打ち込みに気をつけないといけないので、神経を使いますし、隙をなくすために玉が囲いの中に入らなかったりします。
相掛かりや横歩取りも玉が上に1マス上がるだけといったペラッペラの状態で戦うことになったりします。
中住まいとかなんやねん。
全然囲ってへんがな。
って感じです。
囲いが薄いのでこちらが優勢と思って攻める手を緩めると一気に攻め込まれて逆転されたりします。
その逆もしかり。
囲いが薄いので最後まで気を抜けない展開になりがちで、その緊張感が楽しいです。
居飛車と振り飛車とでは居飛車の方が有利とされる
あくまでプロ間とか、コンピュータ将棋の場合の話にはなりますが、振り飛車よりも居飛車が有利であるとされています。
実際、順位戦の最上位クラスであるA級に所属している棋士はほとんど居飛車党です。
唯一久保利明先生だけが振り飛車党って感じです。
またコンピュータの場合なんかは飛車を振った瞬間に評価値が下がったりするくらいです。
振り飛車を指してもコンピュータは強いんですけど、比べると居飛車が有利ってことのようです。
どうせ指すなら強い戦型の方が良いですよね。
負けるよりも勝つほうが楽しいですし。
オレは戦うのが好きじゃねぇんだ…勝つのが好きなんだよォォッ!!!*1
と言ってもアマチュア同士であれば大して変わらないんでしょうけどね。
振り飛車相手にボコボコにやられたりしますし。
将棋ウォーズで行われた居飛車党対振り飛車党の勝負では、2回とも振り飛車党が勝利を収めたくらいですし。
やっぱり振り飛車の美濃囲いは簡単で固いですし、力戦になりにくいので安心して指せます。
居飛車側は穴熊に組んでも細い攻めを繋げるのが難しく、穴熊の姿焼きになることもしばしば。*2
それでも、プロが居飛車の方が強いと言ったら居飛車を指したくなるもんなんです。
気分的なもんです。
それくらい単純なんです。
まとめ
個人的に感じる居飛車の魅力を紹介したわけですが、あくまで個人的な感じ方であり、人それぞれ違います。
同じ美濃囲いに組めるのが飽きたと書きましたが、
いつも同じ美濃囲いに組める安心感が良い。
相手に戦型の選択権がある相居飛車なんか指そうという考えが分からない。
って考えもあります。
将棋にはいろんな戦型がありますので、いろいろ試してみて自分に合った戦型で戦うのが良いのではないでしょうか。
また、もし飽きたら他の戦型を指して楽しむということもできます。
私も居飛車で負けが続いたら気分転換に四間飛車を指したりします。
プロ棋士のように勝ってナンボの世界にいるわけではありませんから、自分にとって楽しく指すのが一番かと思います。
最後に振り飛車党総帥の藤井九段の言葉で締めたいと思います。
こっちは優秀かどうかで戦法を選んでない。
指してて楽しいかどうかなんだから。
いい悪いは二の次なんです。
*1:ダイの大冒険に出てくるフレイザードの名台詞