この記事ではデカフェと腎臓がんの関係について書いています。
最近流行りのデカフェ
最近はカフェインレスの飲み物が増えていますね。
お茶やコーヒーなどなど。
カフェインの身体に対する影響を考え、カフェインを摂らないカフェインレス生活を行う方も増えているようです。
また妊娠中や授乳中はカフェインを控えた方が良いと言われたりしますが、そんな方がカフェインレスコーヒーを選んだりするのかと思います。
夜にコーヒーが飲みたくなた場合なんかもカフェインレスのコーヒーを飲めば睡眠の妨げにならないということtで選ぶ方もいらっしゃるでしょう。
ちなみにカフェインフリーのコーヒーをデカフェ(ディカフェ)って言います。
みんな大好きスターバックスでもデカフェを注文することができます。*1
カフェインフリー生活をしている方や、夜にコーヒーが飲みたくなった方には良さそうです。
さて、そんな最近流行りのデカフェ、カフェインレスのコーヒーですが、ちょっと注意しないといけないかもしれません。
カフェインレスのコーヒーで腎臓ガン増加
過去の研究で普通にカフェインの入ったコーヒーが腎臓のガン予防に効果があることは報告されていました。
しかし、カフェインレスコーヒー、デカフェに関する研究はほとんどおこなわれておらず、腎臓ガンの予防との関連は分かっていませんでした。
そこで、米国メイヨークリニックのAntwiらの研究グループは、デカフェと腎臓ガンとの関係について調べました。*2
腎細胞癌患者の食生活を調べたところ、普通にカフェインが含まれているコーヒーを飲むと腎臓のガンが減ったのに対し、カフェインレスコーヒーを飲んでいる人は腎臓のガンが増えたという結果が見られました。
普通のコーヒーは26%減に対し、カフェインレスは47%増という結果に。
特に一部の腎細胞癌に関しては80%もリスクが高まることが示唆されました。
デカフェで腎臓ガンが増えるかもしれない
デカフェと腎臓ガンとの関係は、予防効果どころか逆にリスクを高めてしまう可能性があるという結果となりました。
もちろんこの結果でデカフェが危険と言うのは時期早々です。
デカフェと腎臓がんの関係については、今回の研究でもでもたかだか600人程度を調べただけなのでまだまだ決定的とはいえません。
今回の研究者もさらなる大規模な調査が必要と言っています。
普通のコーヒーに関しては数十万、数百万人で調べられていますからね。
ただ、デカフェと腎臓ガンとの関係にかんしてはまだ分からないとはいえ、流行っているからといってなんでもかんでもカフェインレスにすれば良いというわけではなさそうです。
カフェインを抜くと前立腺がんの予防効果が見られなかったという報告もあります。*3
コーヒーに含まれるクロロゲン酸などの健康効果が取り上げられがちですが、コーヒーに含まれているカフェイン自体にも健康増進効果があります。
理由もなく何となくデカフェを選ぶというのは考えた方が良いかもしれません。
適度にカフェインを摂りましょう
カフェインも適度に摂れば健康に役立ちます。
ただしあくまで適度ということです。
あまりにガバガバ摂ってしまうとカフェインによる副作用が出てしまうこともあります。
近年エナジードリンクが一般的になり、カフェインを気軽に摂れるようになりました。
気軽に飲める分、飲み過ぎにも注意が必要です。
最悪死に至る場合もありますので、むやみやたらとカフェインを摂るのも気をつけましょう。
特に【混ぜるな危険!】レッドブルとアルコール!の記事のように、アルコールとカフェインを同時摂取すると危険性が高まります。
また、体質的にカフェインに対して敏感な方や、普段は大丈夫だけど体調が悪い時なんかも注意が必要です。
カフェイン中毒の急性症状が出たりする場合もありますので、ご自身の体調に合わせて摂るようにしましょう。
コーヒーは健康に効果あり
カフェインレスが流行っているからなんとなくカフェインレスを飲むのではなく、問題がなければ普通にカフェインの入っているコーヒーを飲みましょう。
なんとなくカフェインレスコーヒーを選んでいては、カフェインの恩恵を受けることはできません。
体質的にカフェインが合わない、体調が悪い、夜コーヒーが飲みたくなった、という場合はカフェインレスコーヒーを飲むのが良いでしょう。
ぜひコーヒーをあなたの健康づくりにお役立てください。
参考文献
*1:DECAF LATTE 99% CAFFEINE FREE|スターバックス コーヒー ジャパン
*2:Coffee consumption and risk of renal cell carcinoma | SpringerLink
*3:Reduction by coffee consumption of prostate cancer risk: Evidence from the Moli-sani cohort and cellular models. – PubMed – NCBI