この記事では、コンプレッションウェアの筋肉回復効果について書いています。
最近流行りのコンプレッションウェア
近年、コンプレッションウェアを身に着けて運動している人が増えています。
コンプレッションウェアは、アンダーアーマー、CW-X、SKINSなど、いろんなメーカーから様々な機能を謳ったウェアが販売されています。
特にランニングしている人はみんな着用しているのではないかと思うくらい多くの方が使っていますよね。
ちなみにコンプレッションウェアをwikipediaで調べてみると
コンプレッションウェア(英語:Compression sportswear)は、スポーツウェアの一種。
『コンプレッション』は、圧迫や圧搾と言う意味で、適度に体を包み込んで筋肉をサポートすることで、運動機能が支援できるとされる。必要のない筋肉の振動を抑制し、これによって筋肉の疲労を軽減し、筋感覚を調整して集中力を高め、スタミナを向上、パワーアップの効果を発揮する。血流がスムーズになることにより、むくみが抑制されて疲労から素早く回復する効果をうたったもの、乳酸や老廃物の除去を促進する効果があるとされるものなどがある。テーピング効果を狙ったサポーターと、コンプレッションの効果は異なるとされる。
さまざまなメーカーがハイテクを用いた高機能を掲げており、近年では運動に適した姿勢に矯正したり、運動時の関節への衝撃を和らげる等の機能が付加されたものが多く販売されている。 また、インナーマッスルを鍛えたり、ウェアの力で瞬発力を高める様な物まである。
といった感じで、なんかいろいろと効果が紹介されています。
ざっくりですがスポーツパフォーマンスを高めるという効果を謳ったものが多いようです。
さて今回はコンプレッションウェアの疲労回復に関する研究をご紹介します。
コンプレッションウェアを着て寝たら回復するか?
コンプレッションウェアの機能のひとつとして「疲労回復」が挙げられます。
そこで、大阪大学医学系研究科の下河内らの研究グループは、筋トレ後にコンプレッションウェアを着て寝ると回復が促されるのかを調べました。*1*2
実験は、男子大学生17人を対象にレッグエクステンション(座って膝を伸ばす運動)を10回10セットをセット間の休憩時間を30秒で行いました。
太ももの前の筋肉を思いっきり追い込んで間違いなく翌日は筋肉痛、疲労の残るであろう状態を作ったわけですね。
そしてこのトレーニング直前と24時間後に筋力や筋電図の測定を行い、コンプレッションウェアを着て寝た場合と普通に寝た場合とでの回復具合を比べてみました。
疲労が残っていれば残っているほど筋力は低下するので、それによって回復具合を比べたわけですね。
ちなみに装着したコンプレッションウェアは「SKINS RY400」というもので、就寝中を含めて8時間装着したようです。
睡眠時間が7時間とすると、寝る30分前に穿き、起きて30分程で脱ぐという感じですね。
コンプレッションウェアで10%の差が付く
実験の結果、コンプレッションウェアを着て寝ると筋疲労からの回復が促されることがわかりました。
筋力で比較するとだいたい10%くらいの差になったようです。
この差を大きいと見ると小さいと見るかは人それぞれかもしれませんが、コンプレッションウェアを着て寝るだけで回復が10%促されると考えればなかなかありがたい効果と言えるのではないでしょうか。
運動をしている人は筋肉の疲労から怪我に繋がったりもするので、筋肉の疲労が促されるのは大きいですね。
私が活動しているスポーツクラブでも、週5~6くらいで来る方が多数いらっしゃるんですが、そんな方はコンプレッションウェアを着て寝ると良いかもしれませんね。
局所的な筋疲労の回復に役立つようなので、ロングパンツの様なタイプのものでなくても良さそうです。
ふくらはぎであれば、ふくらはぎだけのコンプレッションギアもありますし、太ももであればハーフパンツタイプのウェアでも良さそう。
自分の疲労の溜まりやすい部位を考えてコンプレッションウェアを購入するのも良いかと思います。
ちなみにこの研究は株式会社デサントからの受託研究とのことなので、エビデンスとしては若干怪しいところがあります。
ただ、寝ている間にコンプレッションウェアを着用するだけなのでやって損はないのではないでしょうか。
コンプレッションウェアの効果として、体力に自信のない人はコンプレッションウェアを着れば運動がめっちゃ楽になる! の記事のように、体力に自信のない方がコンプレッションウェアを着て運動をすると、疲労感がめっちゃ減るという報告もあります。
運動初心者は運動で疲れすぎてしまうことがあります。
そんな疲労予防のために、運動中と就寝時にコンプレッションウェアを着れば、疲れすぎて運動が嫌になるということもなくなるのではないでしょうか。
ぜひお試しください。