この記事では傷を早く治す方法として睡眠の効果を紹介しています。
少しでも早く傷を治したいという方の参考になれば幸いです。
某海賊団の戦闘員が言う「寝たら治る」は正しいかも
日本でとても人気のある某海賊一味。
麦わら帽子をかぶった青年が船長をしている海賊団で、知らない人はいないほどの人気ぶりです。
最近は海外でも人気があるようです。
その海賊団の戦闘員で、実質副船長とされている緑色の”マリモ”のような髪型をした剣士がいらっしゃいますよね。
あの三刀流の方です。
海賊団なので他の海賊団と戦闘になることも多いわけです。
特に戦闘員であるこの方は敵海賊団の主力戦力と相手することが多く、大きな戦闘では必ずと言って良いほど怪我をしてしまいます。
”背中の傷は剣士の恥”ということで身体の前面ばかり、中には命に関わるような重症を負うこともしばしば見られます。
最近は腕の良い青い鼻のタヌキ船医が常駐していることもあり、怪我をしたら治療してもらうことが増えましたが、初期の頃は”寝れば治る”ということでピエロの海賊と戦闘中であるにもかかわらず寝るところも見られました。
そんな馬鹿な…と思うこともあるわけですが、寝れば治るというのはあながち間違いとは言えないようです。
怪我を治すには栄養よりも睡眠が大切
身体の免疫機能と睡眠は強く関係しています。
睡眠時間が短いと免疫機能は低下し、怪我の治りが遅くなってしまうことがわかっています。
しかし、怪我などに対する部分的な免疫機能、栄養補給でどれくらいの影響があるのかはわかっていませんでした。
そこで、2018年に米国陸軍環境医学研究所の研究グループが睡眠と傷の回復について研究を行っています。*1 *2
実験では被験者の腕に軽い切り傷を作り、 睡眠時間の長さと傷の治りの早さの関係を調べました。
被験者を
- いつも通りの睡眠を取るグループ
- 睡眠時間を3日連続2時間に制限するグループ
- 睡眠時間を3日連続2時間に制限+治りを早めそうなサプリを摂るグループ
以上の3つのグループに分けて傷の回復を調べました。
傷の治りを早めそうなサプリとしては、アルギニン、グルタミン、亜鉛、ビタミンC、ビタミンD、オメガ3-脂肪酸を加えたプロテインです。
傷の回復に必要な栄養素を詰め込んだサプリメントといった感じですね。
個人的な感想として、切り傷を負わされた挙句、睡眠時間を2時間に減らされるという実験の被験者に同情してしまいます。
さて、実験の結果、
いつも通り睡眠を取るグループの傷の治りが最も早かった
とのことです。
睡眠不足状態で怪我の回復を早くするサプリで栄養を摂っても効果はなく、睡眠不足のふたつのグループはどちらも傷が治るのに同じだけ日数が掛かりました。
睡眠時間を2時間に減らしたグループはどちらも回復が遅く、いつもどおりの睡眠を取ったグループに比べると傷の回復が平均で16%遅くなりました。
傷・怪我を早く治したいなら、まずはしっかりと寝ることが大切ということです。
傷や怪我は寝れば治る!
今回の研究を参考にすれば、
傷を早く治すにはしっかりと寝ろ!
ってことになりますね。
冒頭で紹介した某海賊団の戦闘員が言う”寝れば治る”というのもあながち間違いではないということになります。
傷や怪我を早く治したいという方はしっかりと睡眠を取るように心がけましょう。
ちなみにその某海賊団の船長である麦わら帽子の青年は”肉食えば治る”という発言をしていますが、この研究によれば肉を食べても早く治るわけではないようです。
肉を食べて栄養補給することも大切ではありますが、それよりもしっかり寝ることをオススメ致します。
運動・スポーツをしているとどうしてもついてくるのが怪我です。
いくら正しいやり方を行っていたとしても、怪我のリスクがゼロになることはありません。
つまずいて転ぶこともあれば、石を踏んで足首を捻ることもあります。
また、ラグビーやアメフトなどのコンタクトスポーツの場合は予防できない怪我に見舞われる場合もあります。
怪我のリスクをできるだけ減らすことも重要ですが、ゼロになることはない以上、怪我をした場合の対応も考えておく必要があります。
そんな怪我をしてしまった時にはしっかりと睡眠を取ることで早く回復させることができそうです。
怪我でいつまでも休んでいてはライバルに負けてしまったり、運動量が減って体重が増えてしまったりしがちです。
怪我をしてしまった時にはしっかりと睡眠を取り、1日でも早く回復させるようにしましょう。
※命に関わるような重症の場合、寝ているとそのまま天国に行く可能性が高いので、眠たくなる前に必ず病院に行くようにしましょう。