この記事では1週間あたりの筋トレのセット数と効果の違いについて記載しております。
記事要約
- 筋トレの最適なセット数は頻度によって異なる。
- 1週間あたりの筋トレセット数は5セット未満では効果が少ない。
- 初心者~中級者の場合、週に少なくとも5セット以上行うことが望ましい。
- 筋肉をしっかり付けたい人は週に10セット以上がオススメ
セット数と効果に関して
一般的に筋トレを考える時には、”10回3セット”みたいな感じで各種目を何セット行うかで考えるかと思います。
筋トレの量と効果に関する研究の多くも、各種目のセット数などを調べた研究がほとんどです。
ところが今回研究が行われた研究は、”1週間あたりのセット数”と効果について調べたとのこと。
新しい考え方ですね。
1週間あたりのセット数と効果を調査
筋トレの重要な要素のひとつに「セット数」が挙げられます。
「10回を3セット」といった感じで何セット行うかということは筋肉の発達において非常に重要なポイントになります。
この記事のように、筋トレは1セットだけでも効果はあるものの、2セット以上行う方が間違いなく効果は高く、できるだけたくさんのセット数を行う方が良いという報告があります。
ただし一週間あたりのセット数に関しては十分に調査が行われていませんでした。
そこで、西スコットランド大学のRalstonらの研究グループは、1週間の筋トレの合計セット数がトレーニング効果にどのような影響を及ぼすのかを調べました。*1
過去1987年から2016年9月までに行われた筋トレとセット数に関する研究6962件の内、条件にあてはまる9つの研究、223人の男性被験者に関するデータを元に解析が行われました。
- 被験者の平均年齢は23.4歳
- トレーニングの実験期間は8~26週(平均11.11週)
- トレーニング頻度は週2~4回(平均2.8回/週)
- トレーニング強度は73.5~85%1RM(平均78.2%1RM)
- 反復回数は3~8回(平均8.8回)
- トレーニングのセット数は1~12セット(平均3.14セット)
という条件でした。
トレーニングのセット数に関しては
- 1週間あたり5セット未満
- 1週間あたり5~9セット
- 1週間あたり10セット以上
という3つのグループに分けて調べました。
1週間あたりのセット数を「少ない」「普通」「多い」の3つに分けて違いを調べたわけですね。
セット数の多い方が効果が高かった
研究の結果、1週間あたり5セット未満の場合に比べ、1週間あたり10セット以上行った場合は筋力の伸びが約23%大きいという結果が出ました。
また、1週間あたり5セット未満の場合に比べ、1週間あたり5~9セット行った場合は18%程度筋力の伸びが大きかったという結果になりました。
特にベンチプレスやスクワットといった多関節運動の場合、1週間に5セット未満の場合に比べ、10セット以上行った場合の筋力の伸びが大きいようです。
まとめ
研究のまとめとして、
- 筋トレの効果的なセット数は1週間の頻度によっても変わる。
- 週に5セット未満の場合は効果は少ない。
- 特に筋トレ初心者や中級者は週に5セット未満ではほとんど効果がない。
- 週のセット数は多いほど良く、週に10セット以上が最も効果的。
- 特に多関節運動はセット数が多いほど効果的
といった感じです。
ほとんどの人は週に5セット以上の筋トレを行うのが良いだろうとのことです。
あとがき
一般の方にとっては難しい内容でしたね。
とりあえず
筋トレは週2~3回、3セットずつ行いましょう
ってことです。
これで1週間あたり6~9セットになるので、十分効果が期待できるでしょう。
とりあえず筋トレをしているって方はこれでOKです。
もっと効果を狙いたい人はもう少しだけ深く考えてみましょう。
この記事にあるように、各種目1セットや3セット行うよりも、5セット行うと筋力の伸びが大きかったという報告があります。
それと今回の報告を組み合わせると、各種目5セット、週に2回行えば大きな効果が期待できそうです。
各種目5セット行うのであれば恐らく筋肉痛もそれなりに出てくるでしょうから、週に3回は疲労が残ってしまうことが予想されます。
よって、週3回ではなく週2回ということになります。
ただ、身体の回復力にも個人差がありますので、週3回5セットずつ行ってみて、回復が間に合うようであれば行ってみても良いかもしれません。
ちょっとだけ注意
ただし今回の研究を見る上で注意したいのが、
効果=筋力アップ
で見ているところです。
筋肥大(筋肉の発達)ではありません。
1週間あたりのセット数が多いほど筋力アップ効果は高いということですが、筋肥大との関係についてはわかっていません。
筋力アップに伴って筋肥大も起きるでしょうから筋肥大に関しても同じような結果だと思われますが、一応気をつけましょう。