質問です。
あなたの握力はどれくらいですか?
学生時代の体力テストで測定したくらいで、普段はあまり意識したことのない方が多いのではないでしょうか。
そんな握力ですが、握力と健康状態は関係しているってご存知ですか?
握力が強いほど死亡リスクが低下するんです。
握力が強いほど死亡リスクが低下
ドイツなどで行われた研究によると、握力の強い人ほど死亡リスクが低いとのこと。*1
研究は、モスクワ、デンマーク、イングランドの多くの住民を対象に握力と死亡リスクの関係を調べています。
その結果、どの国でも年齢が高くなるほど握力が下がっていきました。
これは当然ですね。
加齢とともに握力が下がるのは普通のことです。
ただし、握力が強いほど死亡リスクが低くなりました。
握力が1kg強いと、
- 男性の死亡リスクが2~6%
- 女性の死亡リスクが3~10%
低くなっていました。
握力が強いと長生きできる
握力が強いと死亡リスクが低下する≒長生きできるという結果でした。
握力の測定は誰でも簡単に測定することができるので、健康状態のチェックとして定期的に握力の測定をすると良さそうです。
血圧計のように一家に一台あると日々の健康チェックに便利かもしれません。
また、健康診断の測定項目に握力のチェックという項目が追加される時がくるかもしれませんね。
最近だと健康関係のイベントなんかで、握力とか血圧の測定コーナーが設置されていたりします。
そのようなイベントに参加することがあれば、ぜひ測定を行なってみてください。
もし握力が低いという結果が出たら早めに対策を打つようにしましょう。
握力が低いと筋力などの体力が低下していることが予想されます。
握力が低いって方は運動で筋力アップを目指せばより健康な状態になれるのではないでしょうか。
握力の目安
目安となる握力の数値に関してはまだはっきり分かっていません。
海外の研究ではありますが男性で30kg、女性で20kgという数値であったり、男性で26kg、女性で16kgという数値何かが提案されています。*2
日本人の場合は体格が違うのでそのまま当てはめるわけにはいきませんが目安として
- 男性:25kg
- 女性:15kg
を下回るとレッドゾーンに突入って感じで良いかと思います。
この数値を下回るようならかなり筋力が低下している状態と言えるので、近い将来まともに歩けなくなる可能性が出てきます。
握力の目安として参考にしていただければと思います。
握力と心臓血管・呼吸器・ガンに対する関係性
最近イギリスで握力と健康の関係について大規模な調査結果が報告されました。
調査をおこなったのは40~69歳の男女502,293人(54%が女性)を平均7.1年間追跡したデータ。
さて、その調査の結果、男性は握力が26.0kg以下、女性は握力が16.0kg以下の場合、様々な健康に関するリスクが高まることがわかりました。
全死亡リスクも(心血管疾患も呼吸器系疾患も慢性閉塞性肺疾患もガン(前立腺がん、大腸がん、肺がんを除く)も全てのリスクが上がりました。
握力が低下している≒筋肉が弱っているということに繋がるので、様々な健康上のリスクが高まるということですね。
健康チェックに握力を測るというのもやはり効果がありそうです。
注意:握力を鍛えても長生きできるわけではない
ただ注意としては、握力が高いと死亡リスクが下がるのであって、握力を鍛えると長生きできるというわけではありません。
身体が健康な状態であれば握力が強い≒長生きできるという感じです。
ということで、握力を鍛えても健康になるというわけではありませんのでご注意ください。
握力を鍛えるのではなく下半身を中心とした全身の筋力・体力を鍛えるようにしましょう。