寝る時には靴下を履いて寝る女性は多いのではないでしょうか。
寒い冬はもちろんのこと、夏場でも足先が冷たくなるので靴下を履いているって方もいらっしゃることでしょう。
靴下を履いて寝ると足先の冷えがマシになりよく眠れるということですが、寒い時期でなくても靴下を履いて寝ることで睡眠の質が良くなったという報告があります。
靴下を履いて寝た場合の睡眠への影響を調査
冬場の睡眠の際には足先を温めるために湯たんぽを使ったり電気毛布を使ったりする方は多いことでしょう。
そんな足先の寒さ対策として人気なのが「靴下」をはくことです。
ただ、靴下を履いて寝ることによる睡眠への影響というのは調べられていませんでした。
そこで、韓国ソウル大学のYelinらは、睡眠時に靴下を履くことによる睡眠への影響について調べています。*1
6人の男性(平均22.7歳、平均身長175.6cm、体重73.1kg)を対象に
- 普通に寝る
- 靴下を履いて寝る
以上の2つの条件で寝た場合の睡眠の質や体温の変化について調べました。
寝室(実験室)の室温は23度、湿度55%にキープし、午前0時から午前7時まで寝てもらうという内容です。
結果:靴下を履いて寝ると睡眠の質が向上
さて実験の結果ですが、靴下を履いて寝ることで、
- 眠りに就くまでの時間が平均7.5分早くなった
- 睡眠時間は32分長くなった
- 途中で目が覚める回数が約半分に減った
- 足の温度は1.3度高くキープされた
- 睡眠の効率が7.6%向上した
といった結果が見られました。
冬場はもちろん春や秋も靴下を履いて寝ると良いかも
靴下を履いて寝ると睡眠の質が改善したという内容でした。
眠りに就くまでが早くなり、眠ってからも長く深く眠ることができるということですね。
明らかに睡眠状態が改善したと言えるでしょう。
ただ、今回の実験はサンプル数が少ないですし、若い男性だけでなく女性や高齢者などいろいろなタイプの人に対する効果、涼しい時期だけでなく寒い時期や暑い時期での効果などの研究を待ちたいところです。
それを踏まえてということになりますが、睡眠時間が短いとされる日本人にとって重要な内容でした。
睡眠時間を単純に延ばすことができれば良いのですが、何かと忙しくて睡眠時間が短くなってしまいがちです。
そのため、日本人は短い睡眠時間をいかに質の高い睡眠で過ごすことができるかが大切なポイントとなってきます。
靴下を履いて寝るということは睡眠の質を高める簡単な方法と言えそうです。
実験は室温23度で行われたということなので、寒い季節を想定したものではなく、春や秋くらいの温度でしょう。
冬場はもちろんですが、春や秋のちょっと寒い時にも靴下を履いて寝ると良いかもしれません。
暑い時期に靴下を履いて寝た場合に関しては調査が行われていないのではっきりとは言えませんが、普通に考えれば真夏のクソ暑い時に靴下を履いても不快に感じるだけでしょう。
寒い時期から涼しい時期限定で靴下を履いて寝ると良いのではないでしょうか。
参考文献
*1:Effects of feet warming using bed socks on sleep quality and thermoregulatory responses in a cool environment | Journal of Physiological Anthropology | Full Text