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音楽を聞きながら運動する効果は?

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ランニングをしながら音楽を楽しんでいる方をよく見かけます。

私の調査ではスポーツタイツを穿いてランニングしている女性の80%以上が音楽を聴きながら行っていました。

 

(そのへんで見かけたランニング女性5人中4人がイヤホンをしていた)

ちなみにHMVの調査によると67.3%の人がランニング時に音楽を聴いているとのこと*1

 

ランニング中だけではありません。

筋トレをしている人の中にも音楽を聞きながらトレーニングしているって方が多く見られます。

というよりスポーツクラブであれば大抵有線放送を流しているので全員が音楽を聞きながら汗を流していると言えるでしょう。 

 

そんなスポーツ時のお供とも言える音楽。

音楽を聞きながら運動をすることで何らかの効果を得ることができるのでしょうか?

単純に音楽を聞くのが好きだからって方もいるかと思いますが、音楽と運動の関係について紹介したいと思います。

 

音楽を聴くと体力テストの結果が改善

American College of Cardiologyの第67回Annual Scientific Sessionで発表された研究を見てみましょう。

発表によると、音楽を聴きながら心臓ストレステスト(体力テスト)を行うと結果が改善するようです。*2

 

実験は、高血圧や糖尿病の持病を持つ127人の患者(平均年齢53歳)を対象に行われました。

体力テストはランニングマシンを使って歩くテストで、徐々にスピードと傾斜が増加するという方法です。

 

被験者に

  • ヘッドホンでアップテンポな音楽を聞く
  • 音楽なし

以上2つの条件で体力テストを受けてもらいました。

 

その結果、音楽を聴きながら体力テストを受けたグループは平均50.6秒間長く継続することができました。

一定の数値まで心拍数が上昇したところで体力テストは終了となるので、音楽を聞くことで心拍数の上昇を抑える ≒ 苦しさが軽減されると言えるかもしれません。

 

秒数で見ると大したことがなさそうですが、割合だとだいたい11%程の変化となります。

体力テストの結果が10%も改善するというのはかなり大きな変化と言えます。

 

アップテンポな音楽を聞くことで心拍数の上昇を抑え、体力テストの結果が改善するというわけですね。

 

音楽を聞きながら運動すると楽に感じる

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音楽と運動に関する他の研究も見てみましょう。

オクラホマ大学の研究グループが音楽を聞きながら体力テストを行った場合の効果について調査を行いました。*3

 

実験は男性8人、女性9人の計17人を対象に実施。

参加者に自分のテンションが上がる好きな音楽を選び、その音楽を聞きながら1.5マイル(約2.4km)走る持久力テストを行いました。 

 

実験の結果、音楽を聞きながら1.5マイル走を行った場合、

  • 平均タイムが10秒改善
  • 平均心拍数が4.5拍/分高くなる

という結果が見られました。

 

持久力パフォーマンスが高まるということですね。

ただ、統計学的には有意差はなく、「改善の傾向があった」程度に留まります。

 

明らかに変化があったのは主観的運動強度です。

音楽を聞きながら1.5マイル走を行った場合は主観的な運動強度が0.5低いことが分かりました。

 

主観的運動強度というのは「自分で感じるしんどさ」のことです。

主観的運動強度が高いほどしんどいってことになるんですが、その主観的運動強度が0.5ポイント低くなったということですね。

 

主観的運動強度が0.5ポイント低くなったということはしんどさが5%軽減したって感じと同じようなものです。

しかも、テストの平均タイムが10秒も早いにもかかわらず、しんどさは5%低いってことですね。

 

音楽を聞きながら行った方が辛さが軽減されたということですね。

この研究者もタイムの改善に関してはどうでも良いけど、主観的運動強度が低いというのは注目すべき点だとしています。

 

音楽の好き嫌いと筋トレに対する影響

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ここまで2つの研究を紹介致しました。

いずれも持久力疲労の軽減やパフォーマンスの向上といった持久力パフォーマンスの改善結果が報告されています。

 

続いて筋トレを対象とした研究を紹介しましょう。

米国アラバマ州・サムフォード大学の研究者らは、筋トレ中に聞く音楽の効果について調べています。*4

 

実験は筋トレ経験のある男性12人にベンチプレスを行ってもらいました。

その際に

  • ロック・ハードロック
  • ラップ・ヒップホップ
  • ポップ
  • R&B
  • カントリー
  • エレクトロニック・ダンス

以上の6つのジャンルのうち、

  • 一番好きなジャンルの曲を聞いた場合
  • 一番好きではないジャンルの曲を聞いた場合

での筋トレに対する影響の違いを調べました。

ただ音楽を聞いた場合を調べるのではなく、その人の好みを考慮して調査を行ったわけですね。

 

 

さて、実験の結果を見てみましょう。

実験の結果

  • 好きな曲を聞くと反復回数が増える
  • 好きな曲を聞くとやる気が物凄く出る
  • 好きな曲を聞くとパワーが高まる
  • 好きな音楽を聞くと挙上速度が上がる

といった効果が見られました。

 

一言でまとめれば、

やる気が出て筋トレが捗る

ってわけですな。

 

運動は音楽を聞きながら行うと良さそう

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3つの研究を紹介しましたが、いずれも音楽が運動に良い影響を及ぼしているという結果となりました。

運動するなら音楽を聴きながら運動をしましょう。

 

筋トレでも有酸素運動でも音楽を聞きながら行うことでモチベーションが高まり、楽しく運動ができることでしょう。

最近はブルートゥース対応のワイヤレスイヤホンもたくさんありますので、運動中でもコードを気にすることなく運動ができるのではないでしょうか。

 

多くのスポーツクラブでは音楽を流しているかとは思いますが、自分の好みにあった音楽を聴きながら運動を行うとより良いのではないかと思います。

多くの方がスマートフォンをお持ちかと思いますので、スマートフォンとワイヤレスイヤホンで音楽を聴きながら快適に運動ができるのではないでしょうか。

 

どんなジャンルの音楽でも良さそうではありますが、できればゆったりとした音楽よりはアップテンポでノリノリの音楽を聴きながら行うと良いでしょう。

ちなみにテンポの早い音楽を聞きながらランニングを行うと自然とペースが速くなるという報告もあります。*5

速いペースでランニングができれば消費カロリーも増加し、ダイエットにも役立つでしょう。

 

また、音楽を聴きながらの運動と言えばスタジオレッスンです。

ダンスやエアロビクスなど音楽に合わせて動くレッスンは苦しさを軽減しつつ運動量を増やすのに役に立つかもしれません。

スタジオレッスンだとたくさん動けてあっという間に時間が過ぎるという声を聞くことがありますが、実際に音楽による効果があるようです。

 

イヤホンを付けながらの運動に抵抗があるという方は、スタジオレッスンに参加すると運動量を増やすことができてダイエットに役立つかもしれません。

 

 

他にも活用できそうなのがこのブログでも度々紹介しているHIITを行う時ですね。

HIITはHigh intensity interval trainingという言葉どおり高強度で行うトレーニングです。

 

短時間で済むとは言え、HIITを行っている時は非常に苦しい状態になります。

そんな辛いHIITも音楽を聞きながら行えばしんどさが軽減するのではないでしょうか。

 

HIITはダイエットや体力強化に間違いなく効果があるのですが、ネックとなるのは結構キツイというところです。

いくらHIITが効果的と言っても辛すぎて継続できなければ意味がありません。

 

ところが、音楽を聴きながらHIITを行えばしんどさが軽減するでしょう。

辛さが軽減することで継続できるようになればダイエットや体力強化に大きな効果が得られるでしょう。

 

 

注意点として、筋トレのマシンを利用している際、インターバル中に音楽を変えようとスマホをイジっているとまわりから良い目で見られない可能性があることです。

「マシンに座ってスマホばかり触っていやがる!」

みたいに思われる可能性がありますので、インターバル中にはあまりスマホを触らないようにした方が良いでしょう。

余計なトラブルに巻き込まれることでやる気は大幅に低下してしまいますからね。

 

マナーを守って上手く音楽を活用すれば、効果的に筋トレが出来るでしょう。

  

また、大音量で音楽を流すのも控えましょう。

耳に悪いだけでなく音漏れによって周囲の方のご迷惑にもなります。

屋外でのランニング時には周りの音が聞こえないことによる危険性も高まるでしょうから、適度な音量で音楽を聞いていただければと思います。

 

 

ぜひ音楽を運動に活用し、快適なスポーツライフをお過ごしください。

参考文献