スマホやパソコンを触ることの多い現代社会において多くの方が肩のコリ・首のコリに悩まされています。
スマホの使いすぎによる「スマホネック」「ストレートネック」なんかも随分増えているようです。
肩こりが酷いから頻繁にマッサージや整体に行ったり、吐き気もするから痛み止めを飲んだりって方もいらっしゃることでしょう。
薬を飲んだりマッサージを受けることで楽にはなるものの、またすぐに肩が凝ってくるのではないでしょうか。
さて、そんな首のコリ・首の痛みに関してですが、普段から運動を行うと痛みが少なく済むようです。
世界の肩こり事情
現代人、特にデスクワークの方は首の痛みで悩む方が多いようです。
デスクワークの人の45.5%が1年以内に首の痛みを感じており、特に女性は男性に比べると2倍のリスクがあるという報告もあります。*1
オーストラリアでの研究では、デスクワークの人の49%は1年以内に首の痛みを感じており、女性は3.07倍もリスクが高いことが報告されています。*2
この様に首の痛みは日本だけでなく世界中で問題になっています。
ただの首の痛みと侮ることはできません。
首の痛みで生活の質の低下も報告されており、オランダで行われた研究によると、首の痛みで生活の質(QOL)のスコアが31%も低下したとのこと。*3
もちろん仕事の効率も下がってしまうことでしょう。
たかが肩こり、されど肩こり。
肩こり解消方法を探ることが急務です。
肩こり解消における運動の効果を調査
健康で快適な生活を送るためにはデスクワークをしている人の首の痛みを解消することが大切です。
ということで、これまでに発表された首の痛みに関する研究データをまとめる研究が行われました。*4
2017年3月までに発表された首の痛みと運動に関するデータを集めて分析を行っています。
18歳以上の男女で、非特異的な頸部痛の人を対象とした研究8つのデータをまとめています。
それによると、
- 肩まわりの筋トレで首の痛みは明らかに軽減する
- 1週間に1時間で効果あり
- 1週間に10分では効果なし
- 有酸素運動やストレッチのみでは効果があるかわからない
といった結果が見られました。
頑固な肩こり解消のためには週2回の筋トレを
「肩こり」があるのは日本人だけとか言われますが、そうではありません。
「肩こり」という言葉がないだけで、「neck pain」「首の痛み」と扱われます。
ということで、日本人だけではく世界中のオフィスワーカーが悩まされている肩こりに関する研究でした。
簡単にまとめると
肩こり解消には肩まわりの筋トレをしろ!
ってことですね。
私も最近は真面目に週に4~5回筋トレしてますが、言われてみたら最近肩こりをあまり感じていません。
週に1時間の筋トレで効果が見られたとのことなので30分の筋トレを週2回、もしくは20分の筋トレを週3回行えば肩こりは随分と楽になるのではないでしょうか。
筋トレとして、ラットプルダウンっていう上から引っ張る筋トレをしたり、上に持ち上げるショルダープレスって種目をすれば肩まわりの筋肉をしっかり動かすことができるでしょう。
それに対し、ランニングなどの有酸素運動やストレッチでは効果があるかわからないとのことでした。
ただその理由として、有酸素運動やストレッチの肩こりに対する効果を調べた研究がそれぞれ1つしかないからってことです。
データが少なすぎてまだ断言できないってことですね。
一応研究結果としては有酸素運動もストレッチも明らかに肩こりが軽減しています。
肩こり解消のために筋トレが好ましいわけですが、それが苦手な方もいらっしゃることでしょう。
そんな方は毎日お風呂上りにストレッチを行ったりヨガのレッスンを受けると良いでしょう。
有酸素運動としてジョギングやウォーキングを行うと良いかもしれません。
まとめ
肩こり・首のこりの解消には週2~3回肩まわりの筋トレを行いましょう。
また、ストレッチやジョギングなどの有酸素運動も効果があるかもしれません。
酷い肩こりに悩まされている方は、ぜひ運動を取り入れてみましょう。
きっと肩こりが楽になりますよ。
参考文献
*1:Individual and work related risk factors for neck pain among office workers: a cross sectional study. - PubMed - NCBI
*2:Individual, physical and psychological risk factors for neck pain in Australian office workers: a 1-year longitudinal study. - PubMed - NCBI
*3:Quality of life and illness perception in working and sick-listed chronic RSI patients. - PubMed - NCBI
*4:Effectiveness of exercise in office workers with neck pain: A systematic review and meta-analysis