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筋トレの際、使う筋肉を意識する効果と使い分けについて

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「筋トレの時には使う筋肉をしっかりと意識しながら行なう方が効果的」

こういう言葉を聞いたことのある方は多いことでしょう。

筋肉を意識することで筋肉に「効かせる」ことができ、筋肉が発達しやすいというものです。

 

さて、この筋肉を意識することですが、意識した筋肉が働きやすくなったり、筋肉が発達しやすくなったりといった効果は実際にあるのでしょうか?

今回は、そんな筋トレ時に使う筋肉を意識する効果に関する研究を見てみましょう。 

  

単関節トレーニングでの効果は?

筋肉を意識しながら行なう種目としてまず挙げられるのが単関節トレーニングです。

肘の関節だけを動かすアームカールや、膝の関節だけを動かすレッグエクステンションなどが代表的な種目です。

 

まずは、単関節トレーニングを行なう時に使う筋肉を意識して行なった場合の効果について見ていきましょう。

 

筋肉を意識すると筋活動増加する

まずは単関節トレーニングの代表であるアームカール(肘を曲げるトレーニング)に関する研究から見ていきましょう。

アームカールを行う際に使う筋肉を意識した場合の効果について調べた研究です。*1

 

実験では25人(平均年齢22.72歳)の参加者にアームカールを10回繰り返してもらいました。

その際に

  • オモリを上げることだけに集中(筋肉を意識しない)
  • 筋肉を意識しながら上げる

以上の2つの条件で行ってもらい、筋肉の働きや力の発揮に違いがあるのかを調べました。

 

その結果、筋肉を意識しながら行うことで明らかに上腕二頭筋の働きが高まりました。

対するオモリを上げることだけに集中した場合、筋肉を意識して行った場合よりも明らかに大きな力が発揮されました。

 

筋肉を意識すると効きやすく上げることだけを意識すると力が出やすくなるということですね。

実際、筋肉を意識しながら行うと軽めの重量でも筋肉に効いてしまうので重たい負荷は扱いにくくなります。

 

目的によって違うかと思いますが、筋肉の発達が目的の場合は筋肉を意識しながら行う方が良さそうです。

 

筋肉を意識すると筋肥大効果もアップする

先程の研究は単発での筋トレ効果に関する研究でしたが、長期間継続した場合にも効果に差は現れるのでしょうか。

ということで、8週間継続したら筋肉の発達に差が出るのかを調べた研究があります。*2

 

30人の参加者を

  • 筋肉を意識しながら上げる(15人)
  • 上げることだけに集中(15人)

以上のグループに分かれて8週間の筋トレを行ってもらいました。

筋トレの内容は

  • 種目:アームカールとレッグエクステンション
  • 回数:8~12回
  • セット数:各4セット
  • 頻度:週3回

といった内容です。

力こぶの筋肉と太ももの前の筋肉のトレーニングを行ったわけですね。

 

さて、8週間後の上腕二頭筋(力こぶの筋肉)の発達具合は

  • 筋肉を意識しながら上げる:12.4%発達
  • 上げるだけに集中:6.9%発達

という結果になりました。

筋肉を意識しながらアームカールを行なうことで筋肉の発達が約2になったということですね。

やはり長期的に見ても筋肉を意識しながら行なうことで筋肉が発達しやすくなるようです。

 

ただし、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)に関しては差が見られなかったとのこと。 

大腿四頭筋の発達に差が見られなかった原因として、「筋肉を意識できなかった」ということが挙げられます。

ある程度トレーニング経験がないと太ももの前の筋肉を意識しながらトレーニングを行うというのは難しいのでしょう。

 

筋肉を意識しながらトレーニングすることで効果は高まりそうですが、筋肉を意識しやすい部位の違い、意識するためのコツ・経験も考慮する必要がありそうです。

今回の実験では太ももの大腿四頭筋の発達に関しては差が見られなかったようですが、ある程度経験を積んで意識できるようになれば力こぶの場合と同じように発達しやすくなると考えられます。

 

とりあえず、筋肉を意識すると筋肉は発達しやすくなるということですね。

ただ意識しやすさは部位によって違い、経験が必要となりそうですね。

 

多関節トレーニングでの効果は?

ここまでの研究は単関節トレーニングでの研究でした。

ただ、筋トレは単関節トレーニングだけではありません。

むしろベンチプレスやスクワットといった複数の関節が動く多関節トレーニングの方が多いでしょう。

多関節トレーニングの場合も筋肉を意識しながら行う方が良いのでしょうか。

ここからは多関節トレーニングに関する研究を見てみましょう。

 

高強度の場合は筋肉を意識しても効果は薄い

筋トレの代表的な種目と言えばベンチプレスでしょう。

多関節トレーニングであるベンチプレスに関する研究も見てみましょう。*3

 

実験は11人の男性に

  • 50%1RMでベンチプレスを行なう
  • 80%1RMでベンチプレスを行なう

以上の2つのグループに分かれ、

  • 1セット目:筋肉を意識しない
  • 2セット目:大胸筋だけを意識して行なう
  • 3セット目:上腕三頭筋だけを意識して行なう

以上の内容で行われました。

軽い負荷で筋肉を意識したらどうか、重い負荷で筋肉を意識したらどうかを調べた研究ですね。

 

さて、その結果

  • 強度が高くなると大胸筋も上腕三頭筋も良く働く
  • 軽い負荷の時は筋肉を意識すると効きやすくなる
  • 重い負荷の時は筋肉を意識しても効果は少ない

という結果になりました。

高強度 > 低強度+意識 > 低強度+意識しない 

という感じですね

 

軽めの負荷(50%1RM)で行なうのであれば筋肉に効かせることを意識しながら行なうほうが良さそうです。

重い負荷(80%1RM)で行なうのであれば、筋肉を意識しても大した意味はなさそうです。

 

筋トレ経験のある方であれば分かるかと思いますが、重たい負荷を扱う場合、筋肉を意識している余裕はありません

オモリを上げることに必死となるからです。

特定の筋肉を使うのではなく、自然と多くの筋肉を使ってオモリを持ち上げることになります。

そのため、重たい負荷を扱う場合は特に筋肉を意識する必要はありません。

フォームが崩れないようにだけ気をつければ良いでしょう。

 

逆に怪我などで重たい負荷を扱うことができない場合は筋肉を意識すると良いでしょう。

軽くても筋肉を意識して効かせることで効果が高まりそうです。

 

爆発的に挙げる場合は筋肉を意識しても無駄

同じベンチプレスをいくつか条件を変えて行った場合の筋肉の働きについて調べた研究もあります。*4

トレーニング経験のある18人の若い男性を対象に50%強度のベンチプレスを行ってもらいました。

  • 2秒で下ろして2秒で挙げる(スピードをコントロール)
  • 2秒で下ろしてできるだけ速く挙げる(爆発的に挙げる)

以上の2つのグループに分かれてベンチプレスを行ってもらいました。

 

その際に

  • 1セット目:筋肉を意識しない
  • 2セット目:大胸筋だけ意識する
  • 3セット目:上腕三頭筋だけ意識する

という感じで、各セット異なった条件でベンチプレスを行ってもらいました。

先程紹介した研究は負荷強度を変えての実験でしたが、この研究では挙上速度を変えた場合の実験ですね。

 

その結果、

  • スピードをコントロールしている場合、筋肉を意識することで上腕三頭筋、大胸筋の活動が高まった。
  • 爆発的に挙げる場合は筋肉を意識してもしなくても差はなかった。
  • スピードをコントロールして筋肉を意識するよりも爆発的に挙げる方が上腕三頭筋も大胸筋も筋活動が高まった。

という結果が見られました。

 

簡単にまとめると

爆発的 > 筋肉を意識 > 筋肉を意識しない

という感じです。

 

速く挙上するためには強い力が必要になります。

そのために自然と多くの筋肉が働くようになるわけですね。

筋肉を意識するのは難しいのですが、そんな方でも爆発的に挙げようとするだけで筋肉をしっかり働かせることができます。

 

この実験では50%1RMという負荷が扱われていますが、筋肥大で扱われる75~85%1RMの負荷でも同じと考えられます。

挙げる時にはできるだけ速く持ち上げるようにすると多くの筋肉が働くでしょう。

(といっても、高強度の場合は爆発的に挙げようとしても1秒くらいかかるかと思います。 )

 

爆発的に挙げると筋力向上効果は2倍になる

爆発的に挙げれば筋肉を意識しなくてもしっかりと筋肉が働くということでした。

では、爆発的に挙げるベンチプレスを継続した場合の効果はどうでしょうか?

ということで、爆発的に挙げるベンチプレスの効果を調べた研究があります。*5

 

2~4年間の筋トレ経験がある男性20人(平均年齢21.9歳)を

  • 爆発的に挙げるグループ
  • スピードをコントロールするグループ

以上の2つのグループに分け、週3回のベンチプレスを6週間続けてもらいました。

先程紹介した爆発的に挙げるベンチプレスを長期的に継続した場合の効果を調べたわけですね。

 

その結果、ベンチプレスの最大重量は

  • 爆発的に挙げるグループ:18.2%向上
  • スピードをコントロールするグループ:9.7%

となりました。

 

筋力向上効果は爆発的に挙げる方が約2も効果があったということですね。

 

筋肉の働きが高まるだけでなく長期間継続することで筋肉の発達効果も高くなるということですね。

特に怪我などしていないのであれば爆発的に持ち上げるようにした方が良さそうです。

もちろんフォームが崩れてしまうようでは怪我のリスクが高くなるので、フォームが崩れてしまわない範囲で出来るだけ速く挙げると良いでしょう。

 

この実験ではベンチプレスが取り入れられていますが、スクワットなど他の多関節種目に関しても同じような効果が期待できるでしょう。

他の多関節トレーニングを行う際にも持ち上げる時にはできるだけ速く挙げるように意識すると効果的かもしれません。

 

まとめ

アームカールなどの単関節運動に関しては、使う筋肉を意識しながらトレーニングを行なうと良さそうです。

レッグエクステンションなど初心者には意識しにくい種目に関しても、筋肉を直接触りながら行えばより意識しやすいかと思います。

 

ベンチプレスやスクワットなどの多関節運動で80%程度の負荷をかける場合に関しては、爆発的に(できるだけ速く)挙げることを意識し、使う筋肉を意識する必要はなさそうです。

筋肉に効いた感じがなくても自動的に筋肉はしっかり働いているので心配いりません。

 

ただし、多関節トレーニングであっても怪我などの関係で高重量を扱えない、爆発的に行なうことができないという場合もあるでしょう。

そういう場合は軽めの重量で筋肉を意識しながら行なうと効果的かもしれません。

 

また、単関節トレーニングを爆発的に行うのはオススメできません。

単関節トレーニングを爆発的に行うと大きくフォームが崩れがちで、怪我などのリスクが大幅に高まります。

爆発的に行うのはあくまで多関節トレーニングの場合と考えましょう。

 

筋肉を意識しながら筋トレを行なう効果と、意識した方が良い種目、意識しなくても良い種目を知ってしればより効率的な筋トレができるでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。

 

 

参考文献