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アスリートの食事入門 スポーツで勝つための三大栄養素(糖質・タンパク質・脂質)の摂り方とは?

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普段はダイエット指導が多いので食事を減らしましょうって話ばかりするのですが、スポーツ選手は逆にしっかりと食べることが大切です。

しっかりと食べることで疲労を素早く回復させることができたり、身体が発達してより強く、より速く動けるようになったりします。

 

今回はスポーツ選手に対する三大栄養素について国際スポーツ栄養学会2018の情報を基にご案内致します。 *1

スポーツ選手はもちろんのこと、スポーツをしているお子さんがいらっしゃる親御さんにもご覧いただければ幸いです。

  

1日の必要エネルギーについて

スポーツをしている人にとってまず大切なのが摂取カロリーです。

摂取カロリーが足りていないと十分なパフォーマンスを発揮することができなくなります。

パフォーマンスを発揮するどころがパフォーマンスが低下してしまったり、場合によってはオーバートレーニング症候群の原因になることもあります。

 

そのため、スポーツ選手は十分なカロリーを摂る必要があります。

3~5時間程度のハードな練習を週5~6日行なうような選手の場合、1時間あたりの消費カロリーは600~1200kcal以上にも上ります。

 

そのため、1日に必要なカロリーは

40~70kcal/kg/日

となります。

50kgの選手であれば2000~3500kcal、80kgの選手であれば3200~5600kcalといった具合です。

 

ただ、これもあくまで目安であり、トップレベルのトライアスロン選手の場合だとレース中の消費カロリーは11,000kcalにも上るといった報告もあり、練習時間や競技の強度によって40~70kcal/日を大幅に上回る可能性が十分に考えられます。

よって、40~70kcal/日のカロリーを摂っているのに体重が減ってしまう、トレーニングをしても筋肉がなかなか発達しないって場合はさらに摂取カロリーを増やすようにしましょう。

 

 

持久系の競技で1日に8,000kcal程度必要になるとすると、3食だけで摂ろうと思うと1回あたり2,700kcal近く摂らなくてはならないようになります。

一度にこれだけの量を摂ろうと思ったらちょっと大変ですよね。

無理すればできなくもないでしょうけど、長くは続きません。

 

となると1日3食ではなく、4~6回に分けて食事を摂ると良いでしょう。

6回に分ければ単純に6等分しても1回あたり1,350kcalとなり、現実的な量になります。

朝・昼・夕食の3回をメインの食事として2,000kcalずつとり、捕食として700kcalずつ3回摂れば8,000kcal摂ることができます。

このように3食だけでなく捕食を組み合わせて摂るようにすると十分なカロリーを摂れるようになるのではないでしょうか。

 

もちろん個々の体質の差や競技や練習内容の違いによっても必要なカロリーに差は出てきますが、ハードなスポーツを行っているのであればとりあえず40~70kcal/日のカロリーを目安にしてみましょう。

しっかりとエネルギーを摂ることで元気に動き回れること間違いありません。

 

炭水化物(糖質)の摂取量について

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ダイエット業界では近年「糖質制限ダイエット」が流行っていますが、スポーツを行なう上では糖質(炭水化物)は欠かすことのできない栄養素と言えます。

練習中や競技中のエネルギーの貯蔵タンクであるグリコーゲンを補充・満タンにするには十分な糖質を摂取する必要があります。

 

1日の摂取量として

  • 6~9g/kg/日

程度が目安になるでしょう。

 

体重が50kgの選手であれば300~450g、体重80kgの選手であれば、480~720gといった感じです。

できるだけ白米や砂糖など白い物ではなく、玄米・全粒粉・野菜・果物などから摂ることが良いでしょう。

 

 

また、ハードな練習や競技後はグリコーゲンが枯渇しています。

翌日までにパフォーマンスを戻すためには枯渇したグリコーゲンを十分に回復させる必要があります。

そのため、ハードな練習後や競技後は糖質を

  • 1~1.85g/kg/時

といった量の糖質を15~60分間隔運動後5時間後まで摂ることをオススメします。

 

体重50kgの選手であれば、50~92.5gの糖質を1時間ごとに摂ったり、30分ごとに25~46gの糖質を摂るといった感じです。

運動後5時間以内に糖質を十分に摂ることでグリコーゲンの回復が速くなることがわかっています。

逆に5時間経過後に糖質を摂取してもグリコーゲンの回復は50%以上低下することもあるようです。

 

翌日までにグリコーゲンを回復させて良いパフォーマンスを発揮させるためには、運動後の5時間が大切です。

大抵の場合は運動後に夕食を摂ることが多いでしょうから、運動後夕食までの間に糖質を摂るようにしたり、夕食後にも軽く食べるようにするとグリコーゲンは十分回復するでしょう。

 

 

運動後だけでなく運動中の糖質補給も重要です。

練習や試合で動き回ればエネルギーがどんどん使われます。

それにともないグリコーゲンも減少してしまいます。

 

グリコーゲンが減少するにつれてパフォーマンスが低下するという報告もあり、スポーツ選手はグリコーゲンができるだけ減らないように練習中や試合中にも糖質を補給することが重要となります。

 

ただ、運動中は血液が筋肉へ優先的に流れているため、消化の悪い物を摂ると腹痛の原因にもなってしまいます。

そのため、運動中の糖質補給は液体による補給が推奨されます。

 

運動中の糖質補給の量として

  • 0.7g/kg/時

程度の量が良いでしょう。

体重50kgの選手であれば1時間に35g、体重80kgの選手であれば1時間に56gの糖質の補給が必要ということになります。

 

また、糖質の濃度として

  • 6~8%濃度

のドリンクが胃腸の負担も少なく、水分補給もしつつ糖質も摂れる最適の濃度と言えます。

まあスポーツドリンクがだいたいコレくらいの濃度になっているはずです。

  • ポカリスウェット:6.7%*2
  • アクエリアス:4.7%*3
  • ゲータレード:12%*4

といった感じです。

運動中の糖質補給のためにはアクエリアスよりもポカリスウェットの方が良いかもしれませんね。

ちなみにゲータレードは現在日本で生産されていないので参考にしかなりませんが、糖質濃度12%と濃いのでちょっとお腹に溜まる感じがあるかもしれません。

 

500mlのスポーツドリンクを1本飲むことで糖質をだいたい30g程度摂ることができます。

3時間の練習を行なうのであれば、体重50kgの選手で4本弱、体重80kgの選手で6本弱のスポーツドリンクを飲むと十分な糖質を補給することができるのではないでしょうか。

 

 

ここまでの炭水化物(糖質)の摂取をまとめ、例を挙げてみましょう。

体重80kgの選手が運動(練習)を1日3時間行うとします。

1日に必要な糖質は480~720g

朝食に

  • 食パン3枚(6枚切り):90g
  • おかず:10g
  • オレンジジュース200ml:20g

 

昼食に

  • うどん2人前(2玉):100g
  • おかず:10g
  • りんごジュース200ml:20g

 

練習前

  • おにぎり1個:40g

 

練習中

  • スポーツドリンク6本:180g

 

練習後から夕食までの間

  • おにぎり2個:80g
  • ぶどうジュース200ml:30g

 

夕食に

  • ご飯一合(お茶碗2杯):115g
  • おかず:10g
  • グレープフルーツジュース200ml:20g

 

といった感じで食べれば糖質の摂取量は合計725gとなります。

意識してしっかりと食べなければこの量を摂ることはできません。

ただ、主食に加えて間食であったり、100%果物ジュースを上手く利用すれば十分可能な範囲ではないかと思います。

 

よく全寮制で強豪の部活に所属していると毎食丼ご飯を3杯がノルマだとかって話を聞いたりしますよね。

しっかりと糖質を摂ることは大切ですが、意味もなく無駄に摂っていてはただ太ってしまうだけです。

 

今回の話から考えれば、80kgの選手であれば毎食丼1杯のご飯は食べたいところですが、丼3杯は食べ過ぎと言えるのではないでしょうか。

もちろんもっとハードに練習をしていれば必要なカロリーは増えるのですが、無駄に食べても仕方ありません。

どれくらいの量が必要になるのかを考えた上でしっかりと糖質を摂ってもらえればと思います。

 

タンパク質の摂取量について

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スポーツ選手にとってはタンパク質は非常に重要な栄養素です。

筋肉の発達に必要なだけでなく、練習や試合で傷ついた身体の修復のためにも使われることになります。 

 

タンパク質の摂取量に関してはいろいろと議論されているんですが、現時点で信憑性の高い摂取量として

  • 1.62g/kg/日

とされています。

ただ、タンパク質は足りていないと困るものの多くて困るものではありません。

足りていなければ身体づくりは間違いなく遅れてしまいます。

逆に多すぎても体脂肪が増えることもなければ健康に悪いということもありません。

 

となると、保険的な意味も込めてタンパク質は多めに摂っておく方が良いでしょう。

  • 2g/kg/日

を目安にすれば良いのではないでしょうか。

1.62g/kg/日よりも覚えやすいですしね。

体重50kgの選手であれば1日に100g、体重80kgの選手であれば1日に160gのタンパク質が必要となります。

 

タンパク質が豊富に含まれている食材として、肉・魚・卵・大豆製品が挙げられます。

肉や魚は100gあたり20g程度、卵は1個で6g程度のタンパク質が含まれています。

また、納豆1パック、牛乳1杯、豆腐半丁で7g程度のタンパク質を摂ることができます。

 

これらに加えて主食であるご飯やパンなどにもタンパク質は含まれているので、合計して体重1kgあたり2gのタンパク質が摂れるようにすると良いでしょう。

 

これらを踏まえつつ食事を考えると

朝食

  • 卵2個:12g
  • パン3枚:15g

 

昼食

  • うどん2人前(2玉):10g
  • チキンステーキ:30g

 

練習前

  • おにぎり1個:3g

 

練習後から夕食までの間

  • おにぎり2個:6g

 

夕食に

  • ご飯一合(お茶碗2杯):9g
  • 秋刀魚の塩焼き:30g

 

ざっくりですがここまでで合計115gのタンパク質を摂ることができます。

ただ、体重80kgの選手の場合これではタンパク質は足りていません。

45g足りないので、仮に豆腐や納豆を少々加えたとしても160gには届かないでしょう。

そこでプロテインの出番ですね。

 

プロテイン1杯でタンパク質20g程度摂ることができます。

練習直後と就寝前に1杯ずつ飲むことで40gのタンパク質が追加となります。

合計155gとなり、80kgの選手であればOKという感じになります。

運動直後にプロテインを飲むのであれば、果汁100%ジュースでプロテインを溶かせば糖質補給も同時に行なうことができて一石二鳥でしょう。

 

また、運動前や運動中に飲むドリンクにBCAAなどのアミノ酸を加えることもあるでしょう。

アミノ酸もタンパク質として計算してOKです。

 

 

例を挙げてみましたが、主食となるご飯・パン・麺などにも意外とタンパク質が含まれていることがわかるかと思います。

ただ主食にも種類があり、実は小麦製品の方がタンパク質が豊富に含まれています。

白米よりもパンや麺の方がタンパク質が多いってことですね。

 

近年グルテンフリーが流行っていて、小麦粉製品を摂らないようにする人も多いようです。

ただ、グルテンって小麦に含まれるタンパク質なので、グルテンを摂らないようにするということは小麦に含まれるタンパク質を摂らないということと同じです。

 

小麦製品を敬遠して白米ばかりになるとそのぶんタンパク質の摂取量は少なくなってしまうので、おかずを増やしたり、プロテインを増やしたりといった工夫が必要になります。

グルテンアレルギーや小麦製品でお腹の調子が悪くなるというわけでないのであれば、小麦製品を上手く摂ることでタンパク質も摂りやすくなるのではないでしょうか。

 

特にパスタなんかはオススメです。

グルテンが豊富に含まれているのでタンパク質の量としても申し分ありません。

また、若干硬めに茹でるアルデンテにすれば糖質の吸収もゆっくり行われます。

 

カロリーを摂るために丼ご飯を食べろと言うよりも、大皿パスタを食べろと言う方がタンパク質も摂れて良いかもしれませんね。

パスタは安くて簡単に調理できるというのもメリットですね。

 

脂質の摂取量について

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何かと悪役にされがちな脂質。

スポーツ選手は脂質をできるだけ控えた方が良いと思われがちですが、脂質は非常に重要な栄養素のひとつです。

 

先述の通り、スポーツ選手は多くのカロリーを摂る必要があります。

これを糖質やタンパク質だけで摂ろうと思うとかなりの量を食べなければなりません。

 

ところが、脂質を摂るようにすることで、比較的楽に必要カロリーを摂ることができるようになります。

糖質やタンパク質は1gあたり4kcalに対し、脂質は1gあたり9kcalと2倍以上もカロリーがあります。

スポーツ選手にとったら半分の量で2倍以上カロリーを摂ることができる栄養素が脂質なのです。

 

 

また、スポーツを行なう上で重要なホルモンのひとつに「テストステロン」が挙げられます。

テストステロンレベルが高いと競技パフォーマンスも高くなります。

そんなテストステロンですが、低脂肪の食生活になると量が減り、高脂肪の食生活にすると増えることが分かっています。

 

そういうことも踏まえて、脂質の摂取量は

  • 1日の摂取カロリーの30%

程度の脂質を摂るようにしたいところです。

 

なかなか30%がどの程度かは分かりづらいかと思いますが、

  • 肉は鶏のささみばかり
  • 調理方法は「茹でる」か「蒸す」ばかり

みたいなことは少なくともする必要はないでしょう。

さすがに揚げ物ばかり、焼き肉ばかりみたいな食生活をするわけにはいきませんが、無駄にストイックな食生活を送る必要もありません。

 

一汁三菜の普通の日本食の場合、脂質の割合は20%前後程度とされています。

アスリートの場合は多少意識的に脂質を摂るようにした方がよさそうですね。

 

脂質を摂る上で特に意識して食べたい食材としてが挙げられます。 

魚にはご存知のとおりEPAやDHAという油が含まれています。

特に青魚には豊富に含まれています。

この魚の油は身体の中で炎症を抑える物質に変化してくれます。

 

スポーツをしていると筋肉や関節に小さな傷ができ、炎症を起こしたりしています。

この炎症が無駄に長引いてしまうと小さな傷が大きくなってしまい、大きな怪我に繋がってしまいがちです。

無駄な炎症は早めに抑えておくのが得策と言えるでしょう。

 

そこで役に立つのが魚の油です。

先程紹介したように、魚の油は炎症を抑える物質に変化してくれます。

普段からしっかり魚を食べておけば怪我の予防にも繋がるでしょう。

 

摂り方の注意点としてはできるだけ高温での調理を避けることです。

魚の油は参加しやすい油なので、高温で調理するとすぐにダメな油になってしまいます。

生>煮る>蒸す>炒める>焼く>揚げる

といった調理方法の順になると思いますので、 できるだけお刺身で食べるようにしつつ、揚げる以外の調理方法で魚を食べれば良いのではないでしょうか。

 

 

脂質を摂る上で逆に控えたい油として、リノール酸が挙げられます。

普通に調理で使っているサラダ油であったり、加工食品に含まれている油に多く含まれている脂肪酸です。

加工食品であれば、植物性油脂と書かれていればリノール酸がたくさん含まれていると思ってください。

 

このリノール酸は摂りすぎると炎症を促進してしまう物質に変化してしまいます。

さっきの魚の油と逆ですね。

 

本当はリノール酸は大切な油の一種で、バランス良く摂ることで身体に良い働きがあります。

ところが、最近の日本人の食生活はリノール酸の摂り過ぎ状態になってしまっています。

それによって、炎症が起きやすくなったり、アレルギーが出やすくなったりしてしまいます。

摂り過ぎ状態なので減らすように意識したほうが良いわけですね。

 

スポーツ選手はある程度の脂質を摂る必要がありますが、リノール酸の摂り過ぎには気をつけたいところ。

揚げ物は控えたり、炒めものを作る場合はオリーブオイルに代えることでリノール酸の摂取量を減らすことができます。

 

スポーツ選手はリノール酸に気をつけましょう。

 

 

脂質はスポーツ選手にとって重要な栄養素のひとつです。

適切に摂ることで競技パフォーマンスを高めることができるでしょう。

ぜひ脂質も意識するようにしてみてください。

 

スポーツ選手の三大栄養素まとめ

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スポーツ選手のための三大栄養素について書いてきました。

最後に重要な部分をまとめておきましょう。

  • 摂取カロリー:40~70kcal/kg/日
  • 糖質の摂取量: 6~9g/kg/日
  • タンパク質の摂取量:2g/kg/日
  • 脂質の摂取量: 1日の摂取カロリーの30%

といった内容になります。

 

体重80kgのスポーツ選手であれば、

  • 摂取カロリー:3,200~5,600kcal
  • 糖質の摂取量:480g~720g(1,920~2,880kcal)
  • タンパク質の摂取量:160g(640kcal)
  • 脂質の摂取量:106g~186g(954~1,674kcal)

といった内容になります。

 

 

このブログをご覧になっているアスリートは少ないことでしょう。

もしご覧になっていたら参考になれば幸いです。

今回紹介した内容を参考にしつつ、自分の中で食事の量やタイミングなどを調整し、ご自身にあった食事内容を見つけていただければと思います。

 

このブログをご覧の方はアスリートよりも一般人の方が多いでしょう。

一般人といっても、お子さんが学校で部活に励んでいるって方は多いのではないでしょうか。

この食事内容は部活を頑張る中学生・高校生・大学生のお子さんにも当てはまります。

お子さんが部活で活躍できるように食生活でサポートしてあげてください。

 

学生スポーツは練習は頑張っているものの、食生活にまでは意識は向いていないことがほとんどです。

全寮制のクラブのような強豪であったとしても「毎食ご飯3合は食べないとダメ」程度の無責任な食事指導になりがちです。

 

周りのライバルが食生活を疎かにしている分、食生活をしっかりと変えることで差をつけることができます。

正しい食事を摂ることでパフォーマンスがアップし、良い成績を残したりレギュラーに選ばれたりといった結果に繋がります。

 

ぜひ練習だけでなく食生活にも気をつけていただければと思います。

 

参考文献