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加圧トレーニングが高齢者の筋力と筋肥大に及ぼす効果のエビデンスまとめ

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日本では忘れ去られたような加圧トレーニング。

最近はあまり話題になることはありませんね。

加圧トレーニングの指導者としては残念です。

 

ところが、海外では「血流制限トレーニング」として数多くの研究が行われています。

最近高齢者に対する加圧トレーニングの効果についてまとめた報告があったので内容を紹介しておきます。*1

  

高齢者に対する加圧トレーニングの効果まとめ研究

加圧トレーニング(血流制限トレーニング)に関する研究2,658件の中から高齢者(50歳以上)を対象とした研究11件のデータを基に分析を行っています。

  • 加圧トレーニングVS高強度の筋トレ
  • 加圧トレーニングVS低強度の筋トレ
  • 加圧ウォーキングVS普通のウォーキング

以上の3つ条件で筋力・筋肥大効果を比べています。

順番に見ていきましょう。

 

加圧トレーニングVS高強度の筋トレ

筋肉を鍛えると言えば70~80%程度の負荷で行う高強度の筋トレが挙げられます。

多くのエビデンスもあり、間違いなく筋肉を発達させることができます。

 

その従来の筋トレと加圧トレーニングの効果を比べるとどちらが優れているのか?

まずは従来の高強度の筋トレと加圧トレーニングを比べたデータを見ていきましょう。

 

筋力アップ効果は高強度筋トレの方が効果的

通常の高強度の筋トレと加圧トレーニングでは筋力向上効果はどちらが大きいのか。

6件の研究データをまとめて分析したところ、筋力向上効果は

  • 加圧トレーニング:14.4%向上
  • 高強度筋トレ:24.0%向上

という結果で、 高強度の筋トレの方が筋力向上効果は高いことが示されました。

 

まあこれは予想通りですね。

筋力アップには高強度の筋トレの方が効果が高いです。

 

筋力アップには神経系の適応が重要です。

一般的には100の力を出せる筋肉があっても60%程度しか使われません。

これを80%90%発揮できるようにする必要があります。

 

そのために必要なのが高強度の筋トレです。

高強度で筋トレを行うと筋力向上効果が高いのは当然といったところ。

逆に低強度で行う加圧トレーニングは筋力向上効果は大きくはないと言えるでしょう。 

 

筋肥大効果は若干加圧に分があるが有意差はなし

続いて従来の高強度のトレーニングと加圧トレーニングの筋肥大効果の差はどうでしょう。

4つの研究データをまとめて分析したところ、筋肥大効果は

  • 加圧トレーニング:6.2%増加
  • 高強度筋トレ:4.2%増加

という結果となりました。

 

筋肥大効果(筋肉を増やす)に関しては若干加圧トレーニングに分があるという感じですが、統計学的には有意差はなしとのこと。

高強度筋トレも加圧トレーニングも筋肥大効果は同程度ってことですね。

 

加圧トレーニングVS高強度の筋トレまとめ

単純な筋トレの効果で言えば高強度の筋トレの方が効果が高いでしょう。

筋肉を増やす効果はそれほど変わらず、筋力アップ効果は明らかに高いわけですからね。

 

逆に筋力アップをそれほど求めているわけでないなら加圧トレーニングでも良いわけです。

低強度で筋肉や関節の負担は少ないのに、高強度の筋トレには及ばないとは言え筋力はアップしていますからね。

筋肥大効果に関しては遜色ないどころか、若干上回るという結果です。

 

特に高齢者であれば筋肉や関節に無理は効きません。

筋肉や関節に負担を掛けずに高強度の筋トレと同じくらい筋トレ効果を出すことができるのが加圧トレーニングのメリットですね。

 

加圧トレーニングVS低強度の筋トレ

高齢者で高強度の筋トレをガンガンできる人は多くはありません。

大抵は軽い筋トレを行っていることでしょう。

ということで、低強度の筋トレ(軽い筋トレ)と加圧トレーニングの効果の違いどうでしょうか。

 

2件の研究9つのデータをまとめて分析したところ、加圧トレーニングは低強度の筋トレよりも2.5%筋力アップ効果が高いことが示されました。 

加圧トレーニングは低強度であっても多くの筋線維が活動することが分かっており、それによって筋力が高まるようです。

低強度の筋トレでは筋力はほとんど向上しないので、加圧の効果は大きいと言えるでしょう。

 

筋肥大効果に関しても恐らく大きな差があると思いますが、高齢者に対する筋肥大効果の違いを調べた信憑性の高い研究がなかったようで、加圧トレーニングと低強度の筋トレの筋肥大効果に関するまとめは行われませんでした。

まあ、筋肉の発達も期待して良いでしょう。

 

加圧ウォーキングVS普通のウォーキング

今回の記事で一番紹介したかったのがこの内容です。

普通のウォーキングと加圧ウォーキングの効果を比較しています。

 

ウォーキングを習慣としている高齢者は多いのですが、ウォーキングでは筋肉の発達はほとんど望めません。

それに加圧を加えることで筋肉に効果が表れるわけですが、どれくらい変化が現れるのか見てみましょう。

 

筋力アップ効果は加圧ウォーキングの圧勝

まずは筋力の変化に関する比較です。

3件の研究8件のデータをまとめて分析したところ、

  • 加圧ウォーキング:13.3%向上
  • 普通のウォーキング:0.4%向上

という結果となりました。

普通のウォーキングでは筋力は全然増えないけど、加圧ウォーキングだと筋力が増えるという感じですね。

 

加圧ウォーキングの内容としては、1回20分のウォーキングを週4回、6~10週間継続することでこれだけの効果が出ています。

運動強度も時速4km程度のスピードとか45%HRRという強度なのでウォーキングというより普通の散歩といった感じです。

速く歩くのではなく普通に歩くスピードですからね。

 

筋肥大効果も加圧ウォーキングの圧勝

続いて筋肥大効果に関する比較です。

2件の研究データを分析したところ

  • 加圧ウォーキング:3.0%増加
  • 普通のウォーキング:-0.7%減少

といった結果となりました。

 

普通のウォーキングでは筋肉は全然増えないけど、加圧ウォーキングの場合は少しですが確実に筋肉量が増えるといった感じですね。

通常の加圧トレーニング(6.2%増加)や高強度筋トレ(4.2%増加)には及ばないものの、歩くだけで筋肉が増えるのは大きな効果と言えるでしょう。

 

ウォーキング+加圧ありVS加圧なしの効果

高齢者に対する加圧ウォーキングは非常に効果的と言えそうです。

毎日のウォーキング(散歩)を習慣にしている高齢者はそれなりに多く、それに加圧を加えるだけで筋肉も筋力も増やすことができます。

さらに最大酸素摂取量の向上も報告されており、疲れにくい身体にもなっていきます。*2

おまけに血管が柔らかくなるという効果も報告されているので、加圧ウォーキングは高齢者にとって一石三鳥効果のあるトレーニングと言えるでしょう。*3

 

高齢者に対する加圧トレーニングまとめ

高齢者は筋肉量の減少、筋力低下によって様々な問題を抱えることになります。

対策として高強度の筋トレが有効なわけですが、高齢者の場合は高強度の筋トレができない場合も少なくありません。

 

そんな人のために低強度でも筋肉の発達や筋力増大効果のある加圧トレーニングは選択肢のひとつと言えるのではないでしょうか。

特に加圧ウォーキングは通常のウォーキング程度の強度であっても大きな効果が期待できるのでオススメです。

 

私も最近は加圧しながらAMTという有酸素運動のマシンを使っています。

ウォーキングよりも若干きつい運動ではありますが、スマホをいじれる程度の強度なのでそれほどきついわけではありません。

それにも関わらず脚の筋肉が良い感じです。

 

 

今回のまとめ研究の問題としては、まだまだ高齢者を対象とした加圧トレーニングの研究が少なく、研究の質の高いものもまだ少ないのが現状です。

今後さらに研究が進むにつれてもっと正確なデータが出てくるかと思いますので、今後の研究に期待しましょう。

 

現時点でも十分効果があることが認められていますので、とりあえず高齢の方は加圧ウォーキングだけでも取り入れてみてはいかがでしょうか。

  

参考文献