ビタミンDと持久力の関係
ヴァージニア連邦大学の研究グループは、血中のビタミンD濃度と心肺機能の関係について調査を行いました。*1
米国の国民健康栄養調査のデータを基に20~49歳男女1995人(女性45.2%、平均年齢33歳)の血中ビタミンD濃度と持久力テストの結果を調べています。
ビタミンDの血中濃度の違いよって
- ビタミンDがかなり少ないグループ(平均34nmol/L)
- ビタミンDがまあまあ少ないグループ(平均50.9nmol/L)
- ビタミンDがまあまあ多いグループ(平均64.2nmol/L)
- ビタミンDがかなり多いグループ(平均83nmol/L)
以上の4つのグループに分けて調べています。
その結果、ビタミンDの血中濃度がかなり少ないグループに比べ、かなり多いグループは明らかに最大酸素摂取量が約10%高いことがわかりました。
また、ビタミンDの血中濃度が10nmol/L高くなるごとに0.78mL/kg/分高くなることもわかりました。
ビタミンDが多いと持久力が高い
身体のビタミンDが多い方が持久力が高いということですね。
ビタミンDを摂ったら持久力が上がるというわけではなく、ビタミンDが多いと持久力が高かったということに注意が必要にはなりますが、ビタミンDが体力にも関係しているかもしれないってことですね。
近年ビタミンDの必要量の見直しが行われていて、思った以上にビタミンDが必要であることがわかっています。
今回の研究でビタミンDがまあまあ少ないグループに当てはまる50nmol/L以上の血中濃度にするためには、1日2909IU(73μg)必要という報告があります。*2
厚生労働省が推奨しているビタミンDの摂取量が15μgなので、5倍近い量が必要ということになります。
日光にあたるだけでは当然足りませんので、食事やサプリメントでビタミンDを摂るようにすると良いでしょう。