筋トレ

デッドリフトとルーマニアンデッドリフトの筋肉に対する効果の違いとは?

筋トレの代表的な種目ビッグ3のひとつであるデッドリフト。

下半身や背筋を鍛えるために効果的な種目です。

 

デッドリフトといってもいくつか種類があり、

  • デッドリフト
  • スモウデッドリフト(ワイドスタンスデッドリフト)
  • ルーマニアンデッドリフト
  • スティフレッグドデッドリフト(ストレートレッグデッドリフト)

などが代表的な種目と言えます。

 

スモウデッドリフトはパワーリフティングの際によく用いられる方法で、高重量を扱うことができます。

ルーマニアンデッドリフトとスティフレッグドデッドリフトは太ももの後ろの筋肉であるハムストリングスやお尻の筋肉を鍛えるためによく用いられる方法です。

 

ルーマニアンデッドリフトは膝を15度程曲げる方法、スティフレッグドデッドリフトは膝をほぼ伸ばしたまま行う方法です。

ほぼ同じ種目という認識で良いでしょう。

近年の美尻ブームもあり、ルーマニアンデッドリフトを取り入れている女性も多いようです。

 

さて、お尻や太ももの後ろを鍛えるためにルーマニアンデッドリフトを用いるわけですが、通常のデッドリフトとルーマニアンデッドリフトで実際の筋肉の働きに違いはあるのでしょうか。

通常のデッドリフトとルーマニアンデッドリフトの筋活動を調べた研究を見てみましょう。

デッドリフトとルーマニアンデッドリフトの比較実験

通常のデッドリフトに比べてルーマニアンデッドリフトはお尻やハムストリングスを鍛えるのに効果的とされています。

ただ、実際のところ通常のデッドリフトとルーマニアンデッドリフトの筋活動の違いはほとんど分かっていませんでした。

 

そこでウェスタンミシガン大学の研究者らは、通常のデッドリフトとルーマニアンデッドリフトの筋活動の違いについて調査を行いました。*1

実験は、3年以上の筋トレ経験を持つ21人の男性(平均年齢22.4歳、平均身長175.0cm、平均体重82.5kg)を対象に行われました。

 

参加者に

  • 通常のデッドリフト
  • ルーマニアンデッドリフト

以上の2種目を5回2セット行ってもらいました。

スタンス幅(足幅)は骨盤の幅、グリップはオーバーハンドグリップ(順手)、使用重量はルーマニアンデッドリフトの70%1RMという設定です。

 

通常のデッドリフトとルーマニアンデッドリフトのフォームは以下の図のとおりです。

左が通常のデッドリフト、右がルーマニアンデッドリフトです。

f:id:shimoshi-kentaro:20190118044234j:plain
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1728869X18301291

実験の結果、通常のデッドリフトはルーマニアンデッドリフトよりも下半身の筋肉をより多く使うことがわかりました。

 

特に大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)と大殿筋(お尻の筋肉)は明らかに違うとのこと。

ちなみにルーマニアンデッドリフトで鍛えられるとされている大腿二頭筋に関しても通常のデッドリフトと有意差なしという結果となりました。

ルーマニアンデッドリフトより通常のデッドリフトが効果的

個人的にはなかなか驚きの結果となりました。

お尻やハムストリングスを鍛えるために行われるルーマニアンデッドリフトですが、通常のデッドリフトよりも劣るという結果となりました。

ハムストリングスに対する効果は全く変わらず、お尻や太もも前への効果は明らかに通常のデッドリフトの方が効果的ということです。

 

近年美尻ブームでルーマニアンデッドリフトを取り入れている女性が増えているようですが、ルーマニアンデッドリフトより普通のデッドリフトを行う方がお尻を鍛えるには効果的と言えそうです。

お尻を鍛えるためにデッドリフトをするならルーマニアンデッドリフトではなく通常のデッドリフトを行いましょう。

 

もちろんルーマニアンデッドリフトがダメなわけではありません。

現時点では、筋トレ経験のある若い男性が行った場合は通常のデッドリフトに劣る可能性があるというだけです。

 

実際、実験中はハムストリングスの固さの影響で可動域が狭くなった被験者もいたようですし、他の被験者も膝が平均33度曲がったということでハムストリングスの働きに影響が出た可能性があります。

ハムストリングスの柔軟性の高い女性が行えば違った結果が出る可能性もありますので、ご自身で試してもらったり今後の研究を待ちたいところです。

 

また、太ももの後ろをしっかり伸ばすことができるため、継続的に行えば柔軟性の改善にも効果が期待できそうです。

太もも裏の柔軟性を高めたいという方はルーマニアンデッドリフトを取り入れると良いかもしれません。

 

とはいえ、全体的にはルーマニアンデッドリフトよりも通常のデッドリフトをメインにした方が良いでしょう。

大殿筋や大腿四頭筋を鍛えるには通常のデッドリフトの方が効果的ですからね。

 

また、今回の実験ではルーマニアンデッドリフトの70%1RMという負荷を用いて実施されましたが、通常のデッドリフトはもっと重たい負荷を扱えるはずです。

負荷が大きくなれば使われる筋肉も増えるので、通常のデッドリフトを70%1RMで行っていればもっと差が開いていた可能性も出てきます。

 

さらに、ルーマニアンデッドリフトよりも通常のデッドリフトの方が脚の関節が大きく動くことがわかりました。

膝関節はもちろんのこと、股関節や足関節(足首)の動きも通常のデッドリフトの方が大きいようです。

それにより、お尻やハムストリングスを含めた下半身全体を鍛えるためには通常のデッドリフトの方が良いと言えそうです。

まとめ

通常のデッドリフトはルーマニアンデッドリフトよりもお尻や太もも前の筋肉を鍛えるのに効果的です。

ルーマニアンデッドリフトで鍛えられるとされる太ももの後ろの筋肉に関しても差はありません。

 

よって、基本的には通常のデッドリフトを行うようにすれば効率的に下半身を鍛えることができるのではないでしょうか。

通常のデッドリフトをメインにしつつ、サブ的な種目としてルーマニアンデッドリフトを取り入れるのはありでしょう。

 

普段の筋トレで通常のデッドリフトやルーマニアンデッドリフトを行っている方はぜひご検討ください。

参考文献

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