もしもししもしです。

エビデンスに基づいた筋トレ・ダイエット情報

人気のダイエット法と本当に効果のあるダイエット法とは?

f:id:shimoshi-kentaro:20200223163602j:plain

肥満は病気である。

若干言い過ぎな感はありますが、体脂肪の蓄積が様々な病気の引き金になることは広く知られています。

代表的なものとして、心血管疾患、糖尿病、がんなどのリスクが高まるというものです。

健康のことを考えれば肥満でいることは完全にマイナスであると言えるでしょう。

 

ところが肥満人口が増加しており、世界的に大きな問題となっております。

肥満対策が急務です。

 

太る原因は単純に摂取カロリーが消費カロリーを上回ってしまうからです。

逆に痩せるためには摂取カロリーが消費カロリーを下回る状態にすれば良いわけです。

 

非常に簡単ですね。

巷では様々なダイエット方法が注目されたりしますが、どの方法であろうと摂取カロリーが消費カロリーを下回った状態になっていれば体重を減らすことができます。

 

 

では、摂取カロリーが消費カロリーを下回っているとすればどんなダイエット法が効果的なのでしょうか。

またどんなダイエット方法がオススメなのでしょうか。 

 

今回はそんなダイエット方法と効果の違いについて調べた研究があるので紹介します。*1 

 

1.糖質制限ダイエット

「ダイエットはやっぱり糖質を減らしたら良いんですか?」

糖質制限というダイエット方法は近年日本でも大きなブームをもたらしました。

糖質を控えることでインスリンの分泌を減らし、脂肪を燃やしやすくするといったダイエット方法です。

 

糖質制限に関する研究はそれなりに行われているわけなんですが

  • 脂質制限ダイエットと体重減少は変わらない
  • 糖質より脂質を減らす方が体脂肪が減りやすい
  • 摂取カロリーが同様の場合、脂質制限ダイエットの方が効果的

といった結果となっています。

 

ただこれは20~120gに糖質を制限するという方法で、20gならまだしも120gはかなり緩めの糖質制限と言えます。

ロカボとか言われたりしますよね。

 

では、糖質をかなり制限して、脂質を摂取カロリーの70%以上にするという厳しい糖質制限ダイエット(ケトジェニックダイエット)の場合はどうでしょうか。

 

厳しい糖質制限ダイエットを行うことで

  • 空腹感と食欲が減少する
  • 大幅に体重が減少する

といった良い効果が報告されたものの

  • 便秘
  • 口臭
  • 頭痛
  • 筋肉の痙攣
  • 脱力感

といった悪影響も観察されました。

また、長期的な厳しい糖質制限による死亡率の増加も報告されています。

 

ただ、肉などの動物性食品をたくさん食べた場合は死亡リスクが高まったものの、大豆などの植物性食品をたくさん食べた場合は死亡リスクが低下したとのことなので、低糖質が問題というよりも肉の食べ過ぎが問題かもしれません。

厳しい糖質制限ダイエットに関する結論は今後の研究に期待しましょう。

 

 

糖質制限ダイエットの中で有効とされている方法はたんぱく質をしっかりと摂るという方法です。

摂取カロリーの20%以上をたんぱく質で摂るといったものです。

 

糖質制限+高たんぱく質の場合、短期間で体重や体脂肪の大幅な減少が報告されています。

たんぱく質をしっかりと摂ることで満腹感と消費カロリーが増加することが知られているのですが、それによってダイエット効果が促進されるといったところでしょう。

 

逆に1年2年以上の長期的なダイエットになると体重の減少は普通のダイエットと差は見られないとのこと。

また、糖質制限+高たんぱく質によって

  • 悪玉コレステロール(LDL-C)の増加
  • 代謝の低下
  • 腸内環境の悪化

といった悪影響も報告されています。

たんぱく質をたくさん摂るために動物性食品を食べることが増えるわけですが、それによる影響だと考えられます。

 

 

糖質制限ダイエットに関してまとめると

  • 糖質制限+高タンパク質は短期的にはダイエット効果が高い
  • 代謝と腸の健康に影響があるので、あくまでダイエット開始時のスタートダッシュの方法として取り入れるべき
  • 長期的には普通にカロリーを制限したダイエット方法と減量効果に差がない。

といった感じとなります。

  

2.ベジタリアンダイエット

ダイエットのために肉を控えて野菜を中心に食べるって方は多いでしょう。

ここではベジタリアンダイエットと呼びたいと思います。

 

ベジタリアンといってもいろいろあるようで、

  • 完全に植物性食品だけ食べる
  • 乳製品は食べる
  • 乳製品と卵は食べる
  • 乳製品と卵と魚は食べる

といった感じで分けられるようです。

完全に植物性食品だけ食べる人をビーガン(ヴィーガン)と言ったりしますよね。 

 

ベジタリアンダイエットの健康に対する効果についてはいくつか良い報告が上がっていて、心血管疾患・高血圧・二型糖尿病・一部のがんなどの病気に関するリスクが低下するとのこと。

ただ、動物性食品を減らしたからなのか、植物性食品を増やしたからなのかなのかはこれからの研究待ちとのこと。

 

ダイエット効果に関しても良さげな報告がありまして、植物性食品中心の食事をしている人は普通の食事をしている人よりも体重が軽いという報告があります。

実際にダイエット方法として野菜を中心とした食生活を行ってもらうことで体重が大幅に減少したとの報告もあります。

 

まとめ研究でも野菜中心の食生活に変えることで体重が大幅に減少するという結論になっています。

植物性食品の方がエネルギー密度の低い物が多いので、それによってダイエットが促進されるのではないかとのこと。

 

ただし、問題もあります。

完全に植物性食品だけで肉・魚・卵といった動物性食品を食べないと、たんぱく質・鉄・亜鉛・カルシウム・ビタミンD・ビタミンBなどの栄養不足に繋がる可能性が高まります。

当然健康にも悪影響を及ぼす可能性があるので、サプリメントなどで栄養を補給したり、多少は動物性の食品を食べると良いかもしれません。

 

3.パレオダイエット

パレオダイエットは旧石器時代のような食事をするという方法ですね。

農業が始まる前の狩猟採集による食生活です。

日本で言う縄文時代の食生活ですな。

 

人類が誕生してから穀類を食べ始めたのは極々最近のことであり、石器時代の食生活の方が人間にとって適した食生活であるという考え方が元になった食事方法です。

肉・魚介類・ナッツ・卵・果物・野菜などの食材が中心で、穀物・豆類・乳製品・加工精製食品は控えます。

石器時代の食生活をイメージしながら食事をいましょう。 

 

パレオダイエットの健康効果に関してなかなか良い報告が出ておりまして、

  • メタボ改善
  • インスリン感受性の増加
  • 心血管疾患のリスク減少
  • 満腹感の増加
  • 腸内細菌の改善

といった健康効果が報告されています。

またダイエットに関しても優秀でして、短期的・長期的いずれにおいても体重の減少効果が報告されています。

 

ただ、パレオダイエットで体重の減少が見られるものの、普通のダイエットに比べて効果的なのかどうかは明らかではないとのこと。

今後の研究待ちですな。

 

また、

  • 選べる食材の少なさ
  • 食費が高くつく

といった問題もあります。

 

スーパーで食材を購入する方であればわかるかと思いますが、穀物・豆類・乳製品は比較的安く、肉・魚・ナッツ・果物って比較的高いわけです。

いくら健康に良いといってそれらばかり食べていたら食費がかさんでエンゲル係数上がりまくりです。

財布の中身がどんどん減ってしまいます。

体脂肪もそれくらいどんどん減ってくれれば良いのに…。

 

4.グルテンフリーダイエット

グルテンフリーダイエットはグルテンを控える食事方法です。

グルテンは小麦・ライ麦・大麦・オート麦などの穀物に含まれており、それらを使った食材を摂らないようにします。

 

グルテンフリーダイエットは元々グルテンに対してアレルギーを持っている人に対する食事療法でしたが、回り回ってダイエットにも良いと注目されるようになりました。

「Diet」という言葉は食事という意味ですが、日本ではダイエット・減量という意味で使われているのでグルテンフリー減量法っといった感じで見られたというのもあるでしょう。

某有名テニスプレイヤーがグルテンフリーダイエットによってパフォーマンスが完全されたと話したことによって日本でも注目されるようになりましたね。

 

グルテンフリーダイエットの効果に関してですが、グルテンに対するアレルギーを持っている人に対しては健康に良いというのは明らかになっています。

エビデンス十分で、ほぼ間違いないでしょう。

 

ただし、グルテンフリーの食事をすることによるダイエット効果に関してはエビデンスはそれほどありません。

グルテンフリーダイエットで痩せるかどうかはわからんってことですね。

 

ネズミなどの動物実験ではグルテンを摂ることで肥満誘発効果が見られています。

ただ、ヒトを対象とした実験はありません。

 

自己申告などによる調査によると、1年間で体重が1.3kg減少したという結果が出ていますが、メタボリスクや心血管疾患リスクに関しては差が見られなかったとのこと。

自己申告なので参考程度にしかなりませんし、グルテンを控えたから痩せたのか、グルテンを控えるために小麦製品を控えることで摂取カロリーが少なくなって痩せたのかまではわからないわけです。 

 

とりあえず、これまでの研究によると、グルテンフリーによるダイエット効果はわからないとのこと。

ただ、グルテンを摂ることで身体の慢性的な炎症を引き起こしたり、腸内環境を悪化させることは知られているので、控えめにして損はないかもしれないって感じです。

パンとかパスタをムシャムシャ食べまくっているって方はちょっと控えてみると良いかもしれませんね。

 

5.地中海式ダイエット

地中海式ダイエットは、野菜・果物・豆類・全粒穀物・魚介類・オリーブオイル・ナッツをたくさん食べるという食事方法です。

スペインやイタリアといった地中海に面した地方の食生活に似た食事をしましょうって感じです。

個人的なイメージでは、アヒージョとかパスタとかピザとかにオリーブオイル使いまくっているイメージです。

 

赤身肉・乳製品・アルコールはそこそこ食べる程度といった感じです。

イタリア人なんかはワイン飲みまくっているイメージですが、そのあたりは変えた方が良いってことでしょうね。

 

 

地中海式ダイエットの場合、全体的には植物性の食品が多くなり、普通の食事に比べると抗酸化物質や食物繊維の摂取量が多くなるのが特徴とのこと。 

いくつかの研究で地中海式ダイエットの体重減少効果が報告されているんですが、まとめ研究では肥満及び肥満気味の人に対するダイエット効果は普通のダイエットとそれほど変わらないとのこと。

残念。

 

ただ、地中海式ダイエットの減量効果は普通のダイエットとあまり変わらないものの、健康効果はなかなかのものでして

  • 二型糖尿病患者の血糖値が改善
  • 身体の炎症が減少
  • 心血管疾患の発症・死亡リスクの低下

といった効果が報告されています。

 

地中海式ダイエットでは野菜・果物・豆類・全粒穀物・魚介類・オリーブオイル・ナッツなんかを中心に食べるわけですが、全体的に健康に良さそうなラインナップですよね。

オリーブオイルなんかは健康に良い油として有名ですし、全粒穀物である全粒粉や玄米なんかも小麦粉や精白米に比べると食物繊維なんかが豊富で健康に良いと注目されていますよね。

実際に健康に良いという結果が出ているわけですね。

 

地中海式ダイエットはダイエット効果は普通のダイエットと変わらないが、健康にはほぼ間違いなく良いってところです。

 

6.プチ断食ダイエット 

断食と言えば一切飲み食いせずに過ごすイメージですが、あくまでプチ断食なので何も食べずに何日も過ごすということはしません。 

プチ断食にもいろいろありまして、

  • 1週間の内2日間大幅に摂取カロリーを控える
  • 一日の内8時間の間だけ食べて残りの時間は食べない
  • 日の出ている間は食べない宗教的な断食(ラマダン)
  • 普通の食事と大幅にカロリーを控える日を交互に行う

などの方法が挙げられます。

普通のダイエットの場合は毎日カロリーを制限するのに対し、プチ断食の場合は決めた時間や日だけはかなり食事を制限して、それ以外の時間や日は普通に食事をするといった感じです。

プチ断食期間を除けばある程度自由に食事をすることができるってことで、精神的ストレスが少なくて済むというのも特徴です。

 

体重減少に対するプチ断食の効果の研究はそれなりに行われておりまして、全体的には4~24週間で4~10%体重が減少したとのこと。

 

また、宗教的断食であるラマダンの効果を調べた研究も多くあり、いくつかの研究では体重の減少が報告されています。

ただし、ラマダンに関する多くの研究では体重にほとんど変化が見られなかったと報告しており、体重が減ってもラマダン終了の数週間で元の体重に戻るという報告が多数挙がっています。

まあラマダンは宗教的な理由であって痩せることが目的で断食をしているわけではありませんからね。

日が暮れてからは食べることができるのでたくさん食べたりします。

そのためラマダンのダイエット効果はそこまで見られないって結果になるのでしょう。

  

とりあえず、プチ断食のダイエット効果に関しては普通のカロリー制限ダイエットと変わらないということ。

それに加えて空腹時の問題がそれなりに報告されており、口臭・疲労感・脱力感などを感じる方がそれなりにいるようです。

 

空腹時に問題を感じることのない人であれば良いかもしれませんね。

 

7.置き換えダイエット

1日に1~3食を他の食べ物に置き換えるダイエット方法です。

DHCのプロテインダイエットで有名ですね。

 

肥満や肥満気味の人に対して置き換えダイエットは効果的でして、大幅に体重が減少することが報告されています。

また、心血管疾患のリスク減少、代謝の改善も報告されています。

 

ただし、カロリーを大幅に制限するため長期的に続けるのは無理だろうとのこと。

食事を戻せばどうなるかは想像に難くないでしょう。

 

継続は力なり

いろいろと食事に関するダイエット方法があるわけですが、結局はどのダイエット方法もそれほど違いはありません。

摂取カロリーが消費カロリーを下回っていればどのダイエット方法もだいたい同じように体重が減ります。

 

 

どのダイエット方法が良いかってことよりも、そのダイエット方法を行う上で決められたルールを守って継続することが大切です。

継続具合と体重の減少が明らかに関係しているといった報告もありますし、逆にあまりルールを守ることができなかった人は体重の減少が少なかったとのこと。

 

様々なダイエット方法がありますが、一番効果的なのは

自分にとって継続しやすいダイエット方法を行う

ということです。

継続は力なりってことですな。 

 

 

あえて効果的なダイエット方法を挙げるのであれば、

 

  • スタートダッシュのためには糖質制限ダイエットは有効
  • 長期的には地中海式ダイエットなどが有効

といったところです。

どのダイエット方法が良いのかお悩みの方の参考になれば幸いです。

 

 

蛇足にはなりますが、こういうダイエットに関する研究が行われるなかで日本人として残念なのが「和食」に関するダイエット効果が挙げられていないことですね。

 

動物性油脂をあまり使わず山の幸・海の幸を使用し、ご飯・味噌汁・香の物・焼き物or煮物といった一汁三菜を基本とした和食は、地中海式ダイエットと同じように健康やダイエット効果が期待できるでしょう。

まあ天ぷらとか揚げ物や、味噌や醤油の多用による塩分の過剰摂取といったところは修正が必要でしょうけどね。

 

気をつけたいのは「日本食」ではなく「和食」ですからね。

日本人向けにアレンジしたラーメンとかカレーは日本食ですが和食ではありません。

カツカレーとか二郎系ラーメンとか食べていたら太る&健康に悪いのダブルパンチですから。

ご注意くださいませ。

 

参考文献