日々ダイエットに励んでいる方も多いことでしょう。
真面目にずっと食事を制限したり、コツコツと運動したり…。
そんな真面目な性格の方は個人的には好きなんですが、長期間ダイエットを行っていると訪れるのが停滞期です。
頑張っているのに体重が思ったように減ってくれなくてストレスを感じてしまうこともあるでしょう。
そんなダイエット中の停滞期対策には休憩期間を挟むと効果的かもしれません。
ダイエット期間と休憩期間を繰り返すことで停滞期が訪れることなくダイエットすることができるでしょう。
この記事では、そんなダイエット中の停滞期対策として、休憩期間を取り入れるダイエット方法に関する研究を紹介しています。
これからダイエットしていくという方の参考になれば幸いです。
ダイエット中の停滞期対策
ダイエットのためにはカロリーを減らす必要があります。
カロリーを減らせば基本的には体重は減っていき、ダイエットに成功することになります。
ところがカロリーを制限を続けていると身体が適応してしまい、代謝が下がって消費カロリーが少なくなってしまいます。
それによって体重が減らなくなってしまったり、努力の割には減らないといったことが起きてしまいます。
俗に言うダイエット中の停滞期というものですね。
そんなダイエット中の停滞期対策に関して、オーストラリア・タスマニア大学の研究者らは、ダイエットを続けた場合と休憩期間を挟んだ場合のダイエット効果の違いについて調べています。*1
実験では肥満の男性51人を
- 16週間ダイエットを継続する
- 2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返す(ダイエット期間は同じ16週)
以上の2つのグループに分けてダイエットを行ってもらい、体重などの身体の変化について比べています。
どちらのグループもダイエット期間は必要な摂取カロリーを3分の1カットしています。
結果:体重の変化
さて、16週間ダイエットを継続した場合と2週間のダイエットと2週間の普通食を繰り返した場合の結果をみていきましょう。
まずは体重の変化です。
- 16週間ダイエットを継続:9.1kg減少
- 2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返す:14.1kg減少
という結果となりました。
カロリー制限をした期間は同じ16週間であるにもかかわらず、16週間ダイエットを継続したグループよりも2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループの方が体重が明らかにたくさん落ちるという結果になりました。
結果:体脂肪の変化
16週間ダイエットを継続したグループよりも2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループの方が体重がよく落ちたという結果でしたが、ダイエットは体重が落ちるだけでは成功とは言えません。
体脂肪が落ちていなければダイエットは成功とは言えないでしょう。
そんな体脂肪に関しても
- 16週間ダイエットを継続:8.0kg減少
- 2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返す:12.3kg減少
という結果になりました。
16週間ダイエットを継続したグループよりも2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループの方が体脂肪もたくさん落ちるという結果です。
どちらのグループもちゃんと体脂肪は落ちているのでどちらもダイエット成功と言えますが、16週間ダイエットを継続したグループよりも2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループの方が体脂肪がたくさん落ちていてダイエットに成功していると言えるでしょう。
結果:筋肉の変化
体重が減っても筋肉ばかりが減っていると引き締まった身体にはなりません。
できるだけ筋肉は落とさずにダイエットすることが大切です。
そんな筋肉量の減少については
- 16週間ダイエットを継続:1.2kg減少
- 2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返す:1.8kg減少
という結果になりました。
筋肉量に関してはどちらも同程度の筋肉減少という結果になっています。
どちらもかなり体重が落ちているので若干筋肉量が減っていますが、許容範囲と言えるでしょう。
筋肉量の減少に関しては16週間ダイエットを継続したグループも2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループも大差ないと言えるでしょう。
結果:代謝の変化
さて、冒頭でもお話したダイエット中の停滞期の原因が代謝の低下による消費カロリーの減少です。
代謝が下がって消費カロリーが減れば減るほど体重は減りにくくなってしまいます。
そんなダイエット中の消費カロリーに関しては
- 16週間ダイエットを継続:179kcal減少
- 2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返す:86kcal減少
という結果になりました。
16週間ダイエットを継続したグループは1日の消費カロリーが179kcal減少しています。
これはおにぎり1個強のカロリーに相当します。
ダイエットしていれば代謝が下がって消費カロリーが減ってしまうのは当たり前ではありますが、おにぎり1個強分というのはそこそこ減ってしまっていると言えるでしょう。
それに対して2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループは1日の消費カロリーの減少が86kcalにとどまっています。
16週間ダイエットを継続したグループの約半分の減少で済んでいるというのは大きな違いと言えるでしょう。
2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループは代謝が下がりにくく、ダイエット中の停滞期が訪れにくい方法と言えるでしょう。
ダイエット後のリバウンドの差
ダイエットは痩せたら終わりではありません。
減らした体重をその後もキープすることが大切です。
ところが、ダイエットが終わってから体重が戻ってしまうというケースが良く見られます。
俗に言うリバウンドですね。
この研究でもダイエット実験終了後の半年間でどれくらい体重が増えたのかも調べています。
- 16週間ダイエットを継続:5.9kg増加
- 2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返す:3.5kg増加
という結果となりました。
どちらのグループもダイエット終了後に体重が増加しているものの、2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すグループの方が明らかに体重の増加が少なく済んでいます。
2週間ダイエット⇔2週間普通食を8回繰り返すダイエットはリバウンドしにくいダイエット方法と言えるでしょう。
ダイエット中の停滞期は休憩期間を挟むと解消
16週間ダイエットを継続するよりも、2週間ダイエット⇔2週間普通食を繰り返す方が痩せやすいということですね。
ちなみに体重維持期間にも体重が減ったんじゃないかと思いましたが、体重維持期間の体重の変化は0.0±0.3kgということなのでほとんど変化なしです。
単純にダイエット期間の16週間でよりたくさん体重が落ちたということになります。
ずーっとダイエット食を続けるのって大変なんですが、2週間ごとに切り替えることができるのであれば精神的にもかなり楽に感じるのではないでしょうか。
16週間、約4ヶ月間も好きな食べ物を我慢してダイエットを続けるより、ある程度気をつける必要はあるとは言え、2週間ごとに好きな物を食べながらダイエットを行う方が気分的にはかなり楽でしょう。
ダイエット休憩期間に体重が増えないように注意
ダイエットは休憩期間を挟む方がいいわけですが、注意すべきこともあります。
ダイエットはサボりながらが良いからと言って、ダイエット休止中に体重が増えるようではサボり過ぎです。
ダイエット休止期間中はあくまで体重のキープです。
逆に体重維持期間なのに体重が減ってしまっていては代謝が元に戻ってくれません。
体重は増えもせず減りもせずの状態で2週間キープしましょう。
もちろん日々の変動は多少ありますので、平均で体重がキープできていれば良いでしょう。
ダイエット期間の2週間はしっかりとカロリーを制限して体重を落とし、維持期間はダイエット期間中よりも多めにカロリーを摂り、体重が減らないようにキープする。
そうすればきっとダイエットも成功しやすくなるでしょう。
短期間で痩せたい場合は使えない
ダイエットには休憩期間を挟むと効果的であることがわかりましたが、惜しいところもあります。
今回紹介した実験では、2週間のダイエットと2週間の休憩期間を繰り返して行っています。
ダイエット期間自体は同じ16週間はあるものの、トータルの期間は30週間にも及びます。
期間として7ヶ月以上もかかっているので、早くダイエットしたいという場合には休憩期間を挟むダイエットは時間が掛かって向いていないということになります。
とにかく短期間で早くダイエットしたいという場合に関しては、休憩期間を挟むのではなく、継続してダイエットした方が効果が高い可能性があります。
短期間でダイエットしたいわけではなく、長い期間でダイエットしたいという場合に関しては休憩期間を挟みながらダイエットを行うと良いでしょう。
まとめ
2週間ダイエット⇔2週間普通食を繰り返すダイエットは停滞期がなくなることで体重や体脂肪が落ちやすくなります。
また、ダイエット終了後のリバウンドも予防することができます。
1~2ヶ月で痩せたいといった短期間のダイエットには向いていませんが、ある程度長い期間でのダイエットを考えている場合は、2週間ダイエット⇔2週間普通食という休憩期間を挟みながらダイエットを行ってみてはいかがでしょうか。
ずっとダイエットを続けるより精神的にも楽に感じるでしょうし、体重もしっかりと落ちることで満足できるダイエットになるでしょう。