近年HIIT(高強度インターバルトレーニング)が世界的に人気です。
High Intensity Interval Trainingの頭文字を取ったもので、高強度インターバルトレーニングと言われたりもします。
全力に近い運動と緩やかな運動を交互に行うようなトレーニング方法です。
話題になっているだけでなく心肺機能向上やダイエット効果に関しても多くの研究で証明されています。
ただ、HIITをやりたいと思っても以外とできなかったりします。
- 全力サイクリングのための道具がなかったり
- 思いっきり走るための広い場所がなかったり
- 必死で運動している姿を見られるのが恥ずかしかったり
そんな時にはバーピーでHIITを行ってみてはいかがでしょうか。
【追記】
世界中で話題となっているコロナウイルス。
その影響でスポーツクラブにも通えなくなった人も少なくないでしょう。
ただ、家でおとなしくすることで筋肉や心肺機能の低下といった身体機能の低下が懸念されます。
今回紹介するバーピーはご自宅でも行うことが出来る上にてかなり効果的な運動です。
なかなかトレーニングを行うことができないって方の参考になれば幸いです。
バーピーとは?
今回はバーピー&HIITの効果について紹介するわけですが、まずはバーピーという運動について簡単に紹介しておきましょう。
さて、バーピーという種目ですがこんな運動です。
上の種目だとバーピージャンプと言われたりもしますね。
学校の部活なんかで行われたりすることもありますね。
やったことはなくても見たことくらいはあるかもしれません。
このバーピージャンプは強度の高い方法ですので、体力に自身のある方はこの方法で行いましょう。
スピードを速くすれば運動強度は上がりますし、スピードを遅くすれば運動強度は下がります。
ご自身の体力に合わせてスピードを調整すると良いでしょう。
それでも動作が厳しいという方は易しめのバーピーというのもありますので、ご興味のある方はYou Tubeなどで動画検索していただければと思います。
今回は体力のある方向けであるバーピーでのHIITについて紹介致します。
ちなみに「バービー」って言われたりもしますが「バーピー(Burpee)」です。
このバーピーであれば
- 道具はいらず
- その場で
- 屋内でも
行うことができます。
外出できない、スポーツクラブに通えないって方にうってつけの運動と言えるでしょう。
バーピー vs 全力サイクリング 効果の違いは?
HIITの効果に関しては多くの研究で取り上げられていますが、ほとんどは全力のサイクリング運動かスプリント(全力ダッシュ)のどちらかで、バーピーでHIITを行った場合の効果に関する研究は行われていませんでした。
そこで、米国・ジョージア大学の研究者らがバーピーで行うHIITの効果について実験を行っています。*1
実験は大学時代にアメリカ軍予備役将校訓練課程(Reserve Officer Training Corps)の訓練を受けた19~27歳の男女11人(男性8人、女性3人)を対象に行われました。
参加者に
- 30秒間の全力サイクリングと4分間の緩やかなペダリング
- 30秒間の全力バーピーと4分間の足踏み
という内容のトレーニングを4セット行ってもらっています。
HIIT(高強度インターバルトレーニング)と言われたり、SIT(スプリントインターバルトレーニング)と言われるトレーニング方法ですね。
全力の運動を30秒間なんでめちゃくちゃきついわけですが、全力の運動は30秒間✕4セットでわずか120秒間だけです。
それ以外はゆっくり自転車のペダルをこぐか、その場で足踏みを行うといった感じです。
トータルで18分間の運動となり、通常の有酸素運動よりも短時間ですよね。
実験の結果
さて、実験の結果ですが、どちらも同じように心肺機能への効果が見られました。
若干バーピーの方が効果は低かったものの、統計学的には有意差はなく、効果はほとんど同じと言えるようです。
ところが、心肺機能への効果はほとんど変わらなかったにもかかわらず、主観的な苦しさは明らかにバーピーの方が楽であるという結果が見られました。
バーピーは筋持久力向上効果も高い
また、バーピーは心肺機能だけでなく脚・体幹・胸・二の腕などの筋肉を同時に鍛えることができます。
他の研究によると、全力ダッシュで行うHIITに比べると心肺機能向上効果は若干劣るものの、筋持久力向上効果は全力ダッシュよりも高かったという結果が出ています。*2
バーピーで行うHIITは、心肺機能と同時に筋持久力も鍛えることができる一石二鳥のトレーニングと言えます。
バーピーは手軽に行えて効果的
全力ダッシュや全力サイクリングができなくても、替わりにバーピーを行えば同じように効果を得ることができるということですね。
しかも苦しさは全力サイクリングよりも楽になるということで、ぜひ積極的に取り入れたいところです。
今回の実験では30秒のバーピーと4分間の足踏みを行っていますが、できるだけ短時間え済ませたいって方には20秒のバーピーと10秒間の休憩というTabata式と言われる方法もオススメです。
30秒のバーピーと4分間の足踏みなら高い効果、20秒間のバーピーと10秒間の休憩なら高い効率の運動となります。
目的に合わせてどちらの方法で行うのか選んでも良いのではないでしょうか。
家での運動はバーピーがオススメ
全力でのサイクリングや全力ダッシュを取り入れたHIIT(SIT)が効果的なのは明らかです。
短時間であるにもかかわらず高い心肺機能向上効果が期待できるでしょう。
ただ、全力サイクリングや全力ダッシュはどこでもできるわけではありません。
全力サイクリングのためには専用のサイクリングマシンが必要になります。
ヤフオクでかなり古いタイプのマシンでも10万円ほどします。
全力ダッシュの場合は専用のマシンは必要ありませんが、それなりに広くて安全な場所が必要になります。
一般人であっても直線距離なら200mくらい必要です。
しかも誰かが飛び出してくるような危険のないような場所です。
陸上競技場が使えれば問題ありませんが、そう使えるものではありません。
それに比べてバーピーであれば何も必要ありません。
一畳分のスペースがあればすぐ行うことができます。
場所を取らないので旅行先や出張先、もちろん家の中や庭などで行うことができるのが大きなメリットです。
家でしか運動を行うことができない、スポーツクラブに通うことができない方には最適な運動と言えるでしょう。
バーピー&HIITが効果的と紹介しましたが、もちろん楽なトレーニングではありません。
場合によっては吐き気を催すくらいきついトレーニングです。
ただ、これほど短時間で道具もいらず場所を取らない効果的なトレーニングは存在しません。
今回はバーピーで行うHIITを紹介しましたが、HIITのように全力でバーピーを行うのではなく、そこそこのペースで普通に行うというのも効果的です。
家でしか運動ができないって方はぜひバーピーを行いましょう。
まとめ
今回の記事をまとめましょう。
- バーピーで行うHIITの心肺機能向上効果は十分
- 主観的な苦しさはバーピーの方が楽
- バーピーは筋持久力向上効果も高い
- バーピーは道具は必要ない
- バーピーは広い場所は必要ない
バーピー&HIITが手軽にできるのに効率的かつ効果的ということですね。
新型コロナウイルスの影響で外出を控えているって方も少なくないでしょう。
ただ、家にいるだけでは筋肉の減少や心肺機能の低下といった身体機能の低下が起きてしまい、コロナウイルスには罹らないものの他の病気などのリスクが高まってしまいます。
そんな身体機能低下を予防するためにバーピーを行いましょう。
今は家でバーピーを行い、コロナウイルスが終息したらスポーツクラブや屋外で思いっきり運動をしていただければと思います。