筋トレ前にストレッチを行うと筋力などのパフォーマンスが低下することはだいぶと認知されてきたようで、運動前に静的ストレッチはしないって方が増えています。
そんなストレッチですが、筋トレのセット間インターバルに行うことで筋肥大効果が高まったという研究があります。
今回は筋トレのセット間インターバルに行うストレッチの効果について紹介していきます。
筋トレのインターバル中のストレッチの効果
ブラジル・サンパウロ連邦大学の研究者らが筋トレのセット間インターバルにストレッチを行う効果について研究を行っています。*1
実験はデスクワークをしていて普段筋トレをしていない成人29人を対象に行われました。
参加者を
- 普通に筋トレを行う
- 筋トレのセット間インタバル中にストレッチを行う
以上の2つのグループに分けて筋トレを行いました。
行われた筋トレは
- ベンチプレス
- トライセプスエクステンション
- シーテッドロウ
- アームカール
- レッグエクステンション
- レッグカール
以上の6種目で、8~12RMの負荷で4セット行っています。
セット間のインターバルは90秒で、ストレッチのグループは90秒間のインターバル中に30秒間のストレッチを加えています。
それぞれのトレーニングを週2回ペースで8週間続けてもらい、筋肉の厚みや筋力の変化について調査を行いました。
その結果、筋力の伸びに関してはどちらのグループも同程度でした。
ところが、筋肥大に関してはセット間インターバルにストレッチを加えたグループの方が効果が高いことが分かりました。
筋トレのインターバル中にストレッチ効果はまだ疑問
筋トレのインターバル中にストレッチを行うと筋肥大効果が高くなるかもしれないってことですね。
なかなか面白い結果ですが、多少の気になる点はあります。
一般的にストレッチと言われる静的ストレッチを行うと筋力が低下するなどパフォーマンスが低下してしまいます。
ただ、今回紹介した研究は筋トレの反復回数をどちらのグループも同じ回数になるよう揃えています。
ストレッチをしたグループはストレッチによって筋力が下がったとすれば相対的に強度が高くなることになります。
100の力のある人が100の仕事をする場合と、95の力のある人が100の仕事をする場合とでは当然後者の方がきついですよね。
ストレッチで筋力が低下していると強度が高くなるぶん筋肥大効果が高くなったという可能性もあります。
反復回数を揃えずに各グループ限界まで行うようにすると結果は違った可能性がありますよね。
逆に筋トレのインターバル中にストレッチを行ったら良い場合も考えられます。
筋トレの初心者です。
筋トレの初心者は限界までしっかりと追い込むという感じではなく、何回を何セットといった感じで回数で決めている方が多いでしょう。
多少余裕があっても10回と決めたら10回で終えるみたいな。
こういう筋トレにまだ慣れていない初心者の方であれば、筋トレのセット間インターバル中にストレッチを行うと筋肥大効果が高まるかもしれません。
あとは高齢者や女性の場合も同じ理由で筋トレのセット間インターバル中にストレッチを行うと良いかもしれません。
ということで、それなりに筋トレ経験があって追い込むことができるって方は、筋トレのインターバル中にストレッチを行うと筋肥大効果が下がる可能性もあるのでちょっと様子をみたいところ。
筋トレ初心者・高齢者・女性など筋トレで追い込むことに慣れていない方であれば筋トレのセット間インターバル中にストレッチを行うと良いでしょう。
もちろん、初心者・高齢者・女性であってもしっかり追い込めるって方はセット間インターバル中にストレッチを行わなう必要はありません。
現時点ではセット間インターバル中のストレッチを推奨することはありませんが、今後の研究によってはまた変わるかもしれません。
ストレッチに関する今後の研究を待ちましょう。