こんにちは。
奈良の加圧パーソナルトレーナー下司健太郎です。
筋トレしてるゴツい人が付けてるベルトって何の意味があるんですか?
フリーウェイトゾーンで筋トレをしているゴツい人達が揃って付けている腰痛ベルトみたいなベルト。
みんな付けているのでどんな意味があるのかなと不思議に思った方もいるかもしれません。
リフティングベルトっていうもので、本来腰を保護したり、腹圧を高めて力を出やすくしたりしてくれるトレーニングツールです。
正しく使えば効果的ですよ。
見出し腰を保護する役目
筋トレって種目によってはかなり重たいおもりを扱います。
100キロとか150キロとか。
すごい人は300キロとか扱うことになります。
扱う重量と共に増えてしまうのが
腰の負担
です。
背骨は積み木が積み重なった形になっていて、靭帯や筋肉によって崩れ落ちないように支えています。
崩れ落ちたら大変ですからね。
ちなみに崩れ落ちそうになったのが脊椎分離症とかすべり症とか言われるやつですね。
特に腰の部分(腰椎)は後ろに反った形をしています。
あえて反った形にすることで、身体にかかる負荷を吸収するわけです。
人間の身体は上手くできていますね。
ですが、反っているせいで前に滑りやすい形をしています。
重ねた積み木を少し前に傾けると上の積み木が前に滑っていきますよね?
同じ状況が人間の腰に常時起きているってことになります。
そこにバーベルなんかを肩に担いで重い負荷をかければより滑りやすくなります。
頑張って抑えないと崩れ落ちてしまいます。
筋肉は鍛えれば鍛えるほど基本的には強くなっていきます。
しかし、靭帯なんかの結合組織はそういうわけにはいきません。
多少強く丈夫にはなりますが、筋肉のように2倍も3倍も強く太くなるわけではありません。
また筋肉よりも時間がかかります。
となると、筋トレで重たい負荷を扱うときは腰への負担がどうしても増えてしまうわけですね。
そこでリフティングベルトの登場です。
ギュッときつく締めることで背骨を周りから押さえつけ、腰の骨が滑ってしまうのを防いでくれます。
人間の身体にも同じ働きを持つ筋肉があるのですが、重たいバーベルなんかを扱う場合には押さえつける力が足りなかったりします。
重いバーベルを担いでのスクワットやデッドリフトといった種目を行うときには、ベルトを締めて行えば腰の怪我を防げるでしょう。
正しい使い方をしましょう
腰を守るためには緩くてはダメで、ギュッとしっかり締めなければなりません。
かなり締め付けるので息苦しく、短時間しか付けることはできないはずです。
筋トレ1セット終えたら休憩中は必ず外すといった使い方をします。
さて、フリーウエイトゾーンのゴツイ方達はどうでしょう?
なんかずーっと付けていますね。
あまりきつく締めていないことが想像されます。
先述のとおり、きつく締めないと効果はないので、何の効果もないことが予想されます。
いや、正確には「筋トレをやっている感」の増加と、「筋トレ頑張っていますアピール」という効果はあるかもしれません。
ベルトに頼りすぎてはダメ
リフティングベルトは腰を守ってくれるわけですが、何でもかんでも巻いてはいけません。
先述のとおり、人間にもリフティングベルトと同じ役目を持つ筋肉があります。
筋肉なので鍛えれば強くなるんですが、何でもかんでもベルトを巻いているとその筋肉を鍛えることができません。
リフティングベルトに頼りすぎるとその筋肉を使うことが少なくなってしまい、自分の筋肉で腰を保護する ことができなくなってしまうわけですね。
リフティングベルトに関する研究があります。
- 腰痛ベルトを巻いて仕事をする人
- 何も付けず仕事をする人
以上の2つのグループに分けたところ、腰を痛めるリスクに差はなかったとのこと。
最も腰を痛めるリスクが高くなったのは、最初の頃はベルトを巻いていたけど途中でやめちゃった人でした。
ベルトを付けていると腰を守る筋肉を使うことが減り、筋肉が弱ってしまいます。
その状態で腰に負担のかかる仕事をして腰を痛めるってことですね。
リフティングベルトを使うのは、腰に負担のかかる種目のメインセットだけにしましょう。
ウォーミングアップ時にはリフティングベルトを付けずに行い、本番の時だけ巻くようにすれば、ベルトに頼りすぎることもなく筋肉も鍛えることができるでしょう。
また腰に負担のかかる種目以外の時にはベルトは外しましょう。
ベルトを締めて腹圧が高まると力は出やすくなるんですが、腰を保護する筋肉を鍛えることができないので長い目で見るとマイナスとなります。
まとめ
リフティングベルトは正しい使い方をしましょう。
またリフティングベルトばかりに頼らないように気をつけましょう。
必要以上にベルトを付けないでくださいね。