毎日の筋トレを35日間も行うという超回復理論に真っ向から対立する研究内容が面白かったのでご紹介。
高強度の筋トレを毎日行うと筋力がアップ
これはフロリダ・アトランティック大学などの研究で、毎日高強度の筋トレしたらどうなるかっていうことを調べています。*1
研究はパワーリフティングの選手2人とウェイトリフティングの選手1人を対象に実施。
スクワットを
- 1RMで1回
- 85%1RMで3回
- 90%1RMで2回
という内容の筋トレを毎日35日間行い、その前後での筋力変化を調べました。
その結果、毎日35日間のトレーニングで3人とも挙上重量が明らかに増加しました。
3人の内2人に関しては10%程度挙上重量が伸びたということです。
超回復理論は気にしなくても良いかも
ということで、なかなか面白い研究ですね。
筋トレをしたら48~72時間休まないといけないという超回復の理論を完全に無視した内容です。
筋トレ初心者であればスクワットの重量が10%伸びるというのは大した変化ではありません。
初心者であれば20%30%伸びても不思議ではありません。
ところがこの研究ではパワーリフティングやウェイトリフティングの選手という筋トレに慣れた人が対象となっています。
パワーリフティングの選手に至ってはビフォーの段階で210kg以上の重量でスクワットができるといった状況です。
筋トレ初心者に比べると明らかに伸びしろが少ないわけです。
そんな伸びしろの少ない3人であってもわずか35日間でスクワットの重量が10%も伸びるというのはなかなか凄い変化と言えるのではないでしょうか。
まあだから毎日スクワットをしなさいというわけではありません。
身体の回復力には個人差があるので毎日の筋トレがマイナスになる人もいるでしょう。
場合によっては関節や筋肉の怪我に繋がってしまう可能性も考えられます。
それに今回の実験ではそこまで追い込んで筋トレは行っていません。
1RMで1回というのは全力で1回ということになるのでかなりキツイことにはなりますが、85%1RMで3回、90%1RMで2回というのは結構楽なはずです。
余裕を持って終わらせることで毎日の筋トレが可能になったと言えるでしょう。
ただ、少なくとも筋トレをしたら48~72時間休まないといけないという超回復の理論を必ず守らなくてはいけないわけではないってことは言えそうですよね。
普段から筋トレをしていてなんか伸び悩んでいるって場合は思い切って高重量で追い込まない筋トレを毎日行ってみるってやり方を試してみても良いかもしれません。
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参考文献
*1:Michael C Zourdos et.al(2015) Efficacy of Daily 1RM Training in Well-Trained Powerlifters and Weightlifters: A Case Series