筋トレについて教えて下さい。 筋肥大を目的としたトレーニングを行うのであれば、高負荷で10回×3セット程度行うと良いと聞きます。 だが、低負荷でも数多くこなせば筋力は疲労し、次の日 にはしっかり筋肉痛になります。 筋肉痛は速筋の長回復のときに起こりうるものだと把握しているのですが、低負荷の重量で回数を増やす筋トレでも筋肥大は生じるのでしょうか? 私は高負荷で10回程度をこなすより、低負荷で50回やった方が筋肉痛になりやすいのですが、筋肥大はしないのでしょうか?
ということで、筋トレに関する質問ですね。
低負荷高回数での筋トレでも筋肥大は起きるのかという質問です。
先に答えを言えば、低負荷高回数でも筋肥大は起こります。
少し前までは8~12回ギリギリできる重さで限界ギリギリまで追い込み、1分程度のインターバルを挟んで3セット行うといった感じの内容が推奨されていました。
今でも10回を3セットが基本のようになってますよね。
ところが、最近の研究では6回以上の反復回数であれば筋肥大効果に差はないという報告もあります。
30回とか40回といった低負荷高回数のトレーニングであってもちゃんと筋肥大はします。
ついでに言えば、最近の研究で超回復という理論自体が間違いであることが示唆されています。
ただ、高強度低回数のトレーニングに比べ、低負荷高回数のトレーニングは効率としてはかなり悪くはなるでしょう。
1回上げ下げするのに3秒かかるとすれば10回だと30秒、30回だと90秒にもなります。
それを3セットすると1分半の差になります。
一種目で1分半の差になるなら複数種目行えばもっと大きな差に繋がってしまいます。
ということで、反復回数が増えるほどどうしても時間がかかってしまいます。
また、反復回数の多い方が辛いと感じやすくなります。
反復回数が多いと水素イオンやアンモニアなどの疲労物質が筋肉に蓄積され、強い痛みを引き起こしてしまうからです。
実験などで低回数と高回数とで比べられたりするわけですが、高回数でやらされたグループはもう二度とやりたくないという感想を漏らすくらいです。
さらに、筋肥大効果は同じであるものの、筋力アップ効果は断然高強度で行うトレーニングの方が効果的です。
低負荷高回数のトレーニングは筋力アップ効果の低いトレーニングです。
重たい物を持ち上げる高負荷低回数の方が神経が適応する(慣れる)ので筋力を伸ばすには高強度で行う方が効果的です。
以上のように、
- 時間的効率の悪さ
- 主観的な苦しさ
- 筋力アップ効果の低さ
というような問題があるので、環境さえ問題がなければ高強度低回数でトレーニングを行う方が良いでしょう。
ただし、普段は高強度低回数でトレーニングを行っている方は一時的に低負荷高回数でトレーニングを行うというのはアリです。
刺激が変わることで筋肥大効果を引き出すことができます。
また、低負荷高回数の方が関節や筋肉への負担が少ないのが特徴です。
一定期間高強度低回数でのトレーニングを行ったら、身体を休めるということで低負荷高回数のトレーニングを1~2週間取り入れるのは良いことでしょう。
ということで、低負荷高回数でも筋肥大は起こるが、効率などを考えれば高負荷低回数の方が良いということでした。
環境的に問題がないのであれば、基本的には高負荷低回数でのトレーニングを行うようにし、一時的に低負荷高回数のトレーニングを取り入れるようにすると良いのではないでしょうか。