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女性は男性と同じ筋トレをしてはいけない!筋トレ女子に最適な筋トレの内容とは?

近年「筋トレ女子」や「プロテイン女子」という言葉があるように筋トレを頑張る女性が増えています。

この記事をご覧の方の中にも筋トレに精を出す女性はいらっしゃることでしょう。

 

ところで、筋トレ女子のあなたはどのような筋トレメニューを行っていますか?

高強度・低回数でトレーニングを行っていませんか?

男性であれば高強度・低回数のトレーニングで何も問題ありませんが、女性の場合は違います。

この記事では、女性の特長を活かした筋トレ女子に最適な筋トレの内容について紹介しています。

筋トレを頑張る女性にとって参考になれば幸いです。

女性は高回数&多セット数で

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筋肉には大きく分けて遅筋(赤筋)と速筋(白筋)があります。

疲れにくくて持久力のある筋肉が遅筋、疲れやすいが大きな力を出せるのが速筋です。

筋肉の大きさ自体は一般的に女性よりも男性の方が大きいでしょう。

ただし、筋トレをしていない場合の遅筋と速筋の割合は女性も男性もほとんど変わりません。*1

筋肉の太さは男女で差があるものの、筋線維の遅筋と速筋の割合に関しては男女に差はありません。

そして筋肉の遅筋と速筋の割合はトレーニングを行うことで変化します。

基本的にはタイプⅡxという疲れやすい速筋が、タイプⅡaという疲れにくい速筋に変化していきます。

ただし、女性の場合は少し違います。

2006年に行われた研究によると、若い女性の場合は筋トレを行うことで速筋(タイプⅡ線維)が減り、遅筋(タイプⅠ線維)の割合が明らかに増えるとのこと。 *2

タイプⅡという速筋が減ってタイプⅠという遅筋が増えることでより疲れにくく持久力の高い筋肉へと変化していきます。

実際に女性の筋肉は男性の筋肉に比べると疲れにくいという結果も出ています。*3

疲れにくく持久力が高い遅筋の多い女性は、男性が行うトレーニングよりも高回数の筋トレを行うと良いでしょう。

1セット12回以上の回数を行えば遅筋をしっかりと鍛えることができるでしょう。

12回以上の高回数だと筋肉が発達するのか不安な方もいるかもしれません。

ただ、最近の研究によると、高負荷低回数でも低負荷高回数でも筋肥大効果には差がないことが報告されています。*4

筋肥大効果は同じでも筋持久力向上効果は高回数の方が効果的です。

女性の強みである持久力の高さを伸ばすのであれば高回数のトレーニングを行うと良いでしょう。

また、 遅筋が多く疲労に強い女性はセット数を多くすると良いでしょう。

女性は男性よりも女性ホルモン(エストロゲン)がたくさん作られます。

実はこの女性ホルモンは筋肉の修復を助け、運動中の筋肉の分解を減らすことで筋肉の損傷から守ってくれる抗カタボリックホルモンです。*5

そのため、女性は多くのセット数を行っても男性より少ないダメージで終えることができます。

よって、女性は高回数で多くのセット数を行うと疲労に強いという女性の強みを活かしつつ筋肉を鍛えることができるでしょう。

女性は高強度・瞬発的なトレーニングは少なめに

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女性は男性に比べると筋肉が疲れにくいという筋持久力の能力が高いわけですが若干条件があります。

強度の高いトレーニング(1RMに近い重さでトレーニング)になると持久力の高さという長所が見られなくなります。

1986年に行われた研究によると、70%1RM以下の負荷の場合は男性よりも女性の方が反復回数が多かったようですが、80%1RM以上の負荷になると反復回数に男女差は見られなくなったとのこと。*6

また、2014年に行われた研究によると、85%以上の負荷でのトレーニングの場合、女性よりも男性の方がより多く繰り返すことができ、筋肉のバネ(SSC:ストレッチ・ショートニング・サイクル)を使うのも男性の方が上手いことが示されました。*7

強度の高いトレーニングの場合、女性の強みである疲れにくさが活かされないということですね。

70%1RM以下の負荷なら女性の方が多くの反復回数を行えるということですが、70%1RMというのはだいたい12回繰り返すことのできる重さです。

12回以上繰り返すことのできる負荷でトレーニングする方が女性にとって良いということですね。

さらに2014年に行われた研究によると、瞬発的なトレーニングを行った後の回復は男性の方が早く、女性の方が回復により時間がかかることが報告されています。*8

2015年に行われた研究では、女性が瞬発的なトレーニングからから回復するのに72時間以上かかったことが報告されています。*9

基本的に女性の方が回復が早いのですが、高強度・瞬発的なトレーニングを行った場合は逆に回復が遅くなってしまうようです。

回復に時間がかかるということは次のトレーニングを行うまで時間を空ける必要があり、これでは筋肉の発達は遅くなってしまいます。

しかも瞬発的なトレーニングの後は女性よりも男性の方がタンパク合成が高まることが報告されています。*10

女性が高強度・瞬発的なトレーニングをしても効果が薄いということになります。

もちろんですが、女性が高強度・瞬発的なトレーニングをしてはいけないというわけではありません。

スポーツを行うのであれば高強度・瞬発的なトレーニングは必要になってくるでしょう。

ただし、女性の長所を伸ばすことを考えれば高強度低回数のトレーニングは女性に向いていないと言えそうです。

女性の疲労に強いという長所は活かせず、効果は低く、回復にも時間が掛かるとなると、高強度・瞬発的なトレーニングのメリットの方が少ないかもしれません。

競技スポーツをしていない一般女性の場合ならさらに必要性は低くなるでしょう。

よって、女性の長所を活かすためには高強度・瞬発的なトレーニングは控えめにして、高回数でゆっくりめのトレーニングを行うようにすると良いでしょう。

女性の筋トレの動作スピードはゆっくりで

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先述のように女性は男性よりも瞬発的な能力には欠けている代わりに持久力に優れているという特徴があります。

その特徴を活かすには筋トレはゆっくりめのスピードで行うと良いでしょう。

2002年に行われた研究によると、筋トレのスピードが速い時は男女とも同程度の回数を繰り返すことができました。

ところが、筋トレのスピードが遅い時には女性は男性よりも明らかに多くの回数を繰り返すことができたとのこと。*11

女性は速いスピードよりも遅いスピードの方が特徴を活かせるようですね。

ちなみに、1回の反復時間は0.5~8秒の間だと筋肥大効果に差はなく、10秒を超えると筋肥大効果が落ちるという報告があります。 *12

よって、女性は1回の反復時間が4~8秒程度になるようなスローテンポでトレーニングを行うと良いでしょう。

女性の長所である疲労に対する強さを活かしつつ、しっかりと筋肉を発達させることができます。

女性はセット間インターバルは短めに

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女性は疲労に強いだけでなく回復も早いのが特徴です。

男女にHIIT(高強度インターバルトレーニング)を行わせた研究では、男性に比べて女性の方が回復が早く、高い強度でトレーニングできたとのこと。*13

また他の研究でも女性は男性に比べて短時間のインターバルで筋肉が回復することが報告されています。*14

そのため、女性がトレーニングをする時にはセット間のインターバルを短めにすると良いでしょう。

ただ、あまり短すぎても十分に回復することができませんので、そこそこの休憩は取りたいところ。

ひと昔前まではセット間インターバルは1分以内と言われていましたが、最近の研究では3~5分の方が筋肥大効果が高いことが明らかになっています。*15 *16

女性に関するデータが少ないので女性のインターバル時間は現時点ではわかりません。

ただ、男性で5分の休憩であることを考えれば少なくとも5分未満の休憩で良いのは確実です。

3分程度の休憩を取れば十分回復するでしょう。

時間ではなく自分の感覚として回復した、次のセットに入れると感じたら次のセットを行うようにすると自然とちょうど良いインターバル時間になることが報告されています。*17

女性の場合、回復したと感じる時間が男性よりも早いことが予想されますので、インターバルの時間は測定せず、自分の感覚で時間を決めると良いかもしれません。

女性は高頻度でトレーニングを行うと良い

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女性の回復の早さは筋トレのセット間インターバルに限ったことではありません。

筋トレ後の回復に関しても女性は男性よりも早いのです。

筋トレ後、男性は最大筋力が元通り回復するのに48時間掛かったのに対し、女性はわずか4時間で回復したという報告があります。*18

この研究は極端な例かもしれませんが、女性が男性よりも回復が早いということに違いはありません。

筋トレ後の回復が早いということはトレーニングの頻度を高くすることができるということになります。

一般的には48~72時間・中1~2日空けて次のトレーニングを行うことが推奨されています。

いわゆる超回復理論です。

女性は筋トレ後の回復が早いことを考慮すれば、超回復理論でも中2日空ける必要はないでしょう。

中1日空ければ十分であると考えられます。

また、近年は超回復理論自体間違っていることが示唆されています。

2018年に行われた研究では中1日空けて週3回トレーニングを行った場合と週末に3日連続でトレーニングを行った場合で筋肉の発達に差が見られなかったという結果が出ています。*19

よって連日トレーニングを行っても良いということになります。

特に女性は筋トレ後の回復が早いので、毎日のようにトレーニングを行っても良いでしょう。

疲れを感じた場合は1日空けるようにすれば、女性の回復の早さを活かしつつしっかりと筋肉を鍛えることができるのではないでしょうか。

女性の筋トレまとめ

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一般的には女性も男性と同じような内容で筋トレを行うよう言われます。

ただ、女性が男性よりも疲労に強く回復も早いということを踏まえれば、男性と同じ内容でのトレーニングでは最適とは言えないでしょう。

女性の強みを活かすのであれば

  • 70%1RM以下で12回以上の負荷・回数
  • 多めのセット数
  • 1回6秒程度のゆっくりとした動作スピード
  • 短めのセット間インターバル
  • 中2日以上空けない高い頻度

以上のようにトレーニングを行えば女性の強みを活かしつつ、しっかりと筋肉を鍛えることができるのではないでしょうか。

筋トレに励んでいる筋トレ女子の参考になれば幸いです。

参考文献

*1:Fiber type composition of the vastus lateralis muscle of young men and women. – PubMed – NCBI

*2:Age and sex affect human muscle fibre adaptations to heavy-resistance strength training. – PubMed – NCBI

*3:Slower fatigue and faster recovery of the adductor pollicis muscle in women matched for strength with men. – PubMed – NCBI

*4:Effects of Low- vs. High-Load Resistance Training on Muscle… : The Journal of Strength & Conditioning Research

*5:Estrogen Effects on Skeletal Muscle | SpringerLink

*6:Endurance capacity of untrained males and females in isometric and dynamic muscular contractions. – PubMed – NCBI

*7:The Relationship Between Muscle Action and Repetition Maximu… : The Journal of Strength & Conditioning Research

*8:Sex differences in acute translational repressor 4E-BP1 activity and sprint performance in response to repeated-sprint exercise in team sport athle… – PubMed – NCBI

*9:Muscle Damage Response in Female Collegiate Athletes After R… : The Journal of Strength & Conditioning Research

*10:Greater muscle protein synthesis and mitochondrial biogenesis in males compared with females during sprint interval training. – PubMed – NCBI

*11:A modified YMCA bench press test as a predictor of 1 repetition maximum bench press strength. – PubMed – NCBI

*12:Effect of repetition duration during resistance training on muscle hypertrophy: a systematic review and meta-analysis. – PubMed – NCBI

*13:Sex-specific responses to self-paced, high-intensity interval training with variable recovery periods. – PubMed – NCBI

*14:Slower fatigue and faster recovery of the adductor pollicis muscle in women matched for strength with men. – PubMed – NCBI

*15:Longer Interset Rest Periods Enhance Muscle Strength and Hypertrophy in Resistance-Trained Men. – PubMed – NCBI

*16:Short inter-set rest blunts resistance exercise-induced increases in myofibrillar protein synthesis and intracellular signalling in young males – McKendry – 2016 – Experimental Physiology – Wiley Online Library

*17:The Effect of Self-Paced and Prescribed Inter-Set Rest Strategies on Performance in Strength Training

*18:The effect of recovery time on strength performance following a high-intensity bench press workout in males and females. – PubMed – NCBI

*19:Frontiers | Effects of Consecutive Versus Non-consecutive Days of Resistance Training on Strength, Body Composition, and Red Blood Cells | Physiology

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