筋トレ

筋トレの動作スピードと追い込みの有無による効果の違い

筋トレと言えば限界まで追い込むことが大切と言われます。

限界まで追い込んでから補助をつけて更に追い込んだりもします。

 

ただ、実際はそんなに追い込まなくても効果に違いはなさそうです。

 

筋トレの動作スピードと追い込み

これはオーストラリアのウーロンゴン大学による研究で、普段筋トレをしていない男性28人を対象に実験が行われました。*1

まず筋トレに慣れるということで4週間通常の筋トレを行ってもらいました。

慣らし期間終了後に6回で限界になる重さ(85%1RM)で

  • 2秒で下ろして2秒で上げる動作を6回行う
  • 2秒で下ろして速く上げる動作を4回行う
  • 速く下ろして速く上げる動作を4回行う

以上の3つのグループに分けて、セット間インターバル3分で4セットという内容のトレーニングを週に3回の頻度で12週間行いました。

 

「2秒2秒のグループ」は6回反復しているので限界まで行っています。

対する「2秒で下ろして速く上げるグループ」と「速く下ろして速く上げるグループ」は4回の反復なので限界まで行っていません。

 

 

ということで、12週間のトレーニングの結果ですが、どのグループも1RM、最大筋力、筋肥大の向上に有意差は見られませんでした。

 

筋トレは素早くか&追い込まずに行うと良いかも

「速く下ろして速く上げるグループ」も「2秒で下ろして速く上げるグループ」も「2秒で下ろして2秒で上げるグループ」も筋肥大・筋力アップ効果に差はないってことですね。

 

トレーニングの効果に差はないわけですが、トレーニングの量や精神的な苦しさは全然違います。

2秒で下ろして2秒で上げるグループは限界まで反復しているのでトレーニング量(反復回数×セット数)も精神的な苦しさ(主観的運動強度)も一番大きくなっています。

まあ限界までやってるんで当然苦しいですわな。

その限界まで追い込むということが筋トレでは大切って言われてきたわけなんですが。

 

対する「速く下ろして速く上げるグループ」も「2秒で下ろして速く上げるグループ」に関してはトレーニング量は約30%少なく、精神的な苦しさも5~10%少ないということになります。

他にも追い込まない方が効果的という報告もありますので、追い込む一歩手前で終えるようにする方がストレスも少なくて良いでしょう。

 

下ろすスピードは「速く」か「2秒」という違いはありますが、少なくとも上げるスピードは速くする方が良いでしょう。

他の研究でも速く上げる方が筋活動が高まって筋力アップ効果も高いという報告があるので、やはり上げるスピードは速くした方が良さそうです。

 

特別な理由がない限りゆっくり上げる必要はありません。

全力で素早く上げましょう。

もちろんそれなりに重たい重量を扱うわけなので、素早く上げようとしても0.5~1秒くらいは掛かるかと思います。

 

速く上げるようにすれば多くの筋線維が使われます。

そのため限界まで追い込まなくても十分に効果が得られるのでしょう。

 

 

下ろすスピードに関しては速い方が効果的という報告もあるわけですが、トレーニング種目やトレーニング経験によって怪我のリスクが高まる可能性があります。

正しいフォームできっちりと行えるのであれば速く下ろすようにすると効果的でしょう。

 

トレーニング経験が浅い場合や速く下ろすことでフォームが乱れてしまう場合はフォームが乱れない程度のスピードで行うと良いでしょう。

あと、速く下ろす方が筋肉痛が酷くなるので、筋肉痛で試合や練習への影響が気になるのであれば、速く下ろさずゆっくり下ろす方が良いでしょう。

 

ただ、下ろすのに6秒以上かけると筋力アップ効果が低下するって報告もあるので、あまり遅くはなり過ぎないようにした方が良さげです。

ゆっくりといっても2~4秒程度にしておくと良いでしょう。

 

参考文献

*1:Sampson JA, Groeller H (2016) Is repetition failure critical for the development of muscle hypertrophy and strength?

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