健康

高齢者はたんぱく質を1日に体重1kgあたり1.1g以上摂れば足腰が健康でいられる

「フレイル」って言葉はご存知ですか?

う~ん、知らないです。

2014年に提唱された言葉で、直訳すると「虚弱状態」のことです。

足腰が弱ったり、体重が減ったり、疲れやすくなったり、出歩くことが減ったりしたような状態のことで、要介護状態の一歩手前という感じです。

これからの高齢化社会で大切になりそうですね。

介護予防のためにはフレイルを予防しなければならないわけですが、動物性たんぱく質をしっかり摂ることでフレイルを防ぐことができそうです。

高齢者のたんぱく質摂取とフレイル(虚弱)

フィンランドの研究で、65~72歳の女性440人を対象に食生活とフレイル(虚弱状態)の関係について研究が行われました。(*1)

 

3年間追跡調査を行ったところ、たんぱく質摂取量が多いとフレイルのリスクが低くなることがわかりました。

体重1kgあたり1.1g以上のたんぱく質を摂ることで明らかにフレイルになりにくくなったということです。

特に植物性たんぱく質ではなく動物性たんぱく質が重要で、動物性たんぱく質をしっかりと摂っている人の方がフレイルのリスクが低くなりました。

 

高齢者はたんぱく質が重要

長生きの人って肉をよく食べるイメージがありますよね。

テレビなんかでも100歳のおばあちゃんが朝から肉を食べているのを紹介したりしています。

たんぱく質、特に動物性たんぱく質の摂取が大切であることが改めて証明されたという感じです。

 

今回推奨されたたんぱく質の摂取量である体重1kgあたり1.1gというのは意外と多いんです。

体重60kgの人なら66gとなります。

意識せずになんとなく食事を摂っていてはほとんどの場合は不足してしまいます。

 

特に高齢者の場合は粗食になることが多いかと思います。

肉よりも野菜とか豆腐とか食べるといった感じですね。

ところが、むしろ高齢者の方がたんぱく質をしっかり摂る必要があります。

 

若い人は少しのたんぱく質であっても筋肉が作られやすくなります。

言い方は悪いですが、少々食生活が悪くても筋肉は増えるし減りにくいわけです。

 

ところが高齢者の場合は違います。

少量のたんぱく質を摂っても筋肉が作られやすくなることはありません。

そこそこの量のたんぱく質を摂ることでようやく筋肉が作られやすくなります。

 

そこそこの量というには今回の研究だと1日に体重1kgあたり1.1gというわけですね。

体重1kgあたり1.1g以上とありますので最低ラインと思ってください。

できれば体重1kgあたり1.5gとか2.0gあたりを目指すと良いでしょう。

 

また、1日の量だけでなく1回に摂るたんぱく質量も意識したいところです。

高齢者の場合、たんぱく質を10g摂ってもたんぱく合成は高まらず、たんぱく質を20g摂ってもたんぱく合成は少し高まっただけ、40gのたんぱく質を摂ることでたんぱく合成がようやく十分に高まったという報告もあります。(*2)

高齢者はたんぱく合成が高まりにくいのでしっかりとたんぱく質を摂る必要があるわけです。

 

まとめ

ということで、高齢者のフレイル(虚弱)予防のためにはたんぱく質が大切というわけですね。

1日に体重1kgあたり最低でも1.1gのたんぱく質を摂りましょう。

できれは体重1kgあたり1.5g~2.0gのたんぱく質を摂るのが理想です。

あと、肉とか魚の動物性たんぱく質を摂ることも忘れないでね!

 

また、高齢者の場合は1日のたんぱく質摂取量だけでなく、1回に摂るたんぱく質摂取量大切です。

1回の食事で40gのたんぱく質を摂るのを目標にすると良いでしょう。

 

食事だけで十分なたんぱく質を摂るのが難しいという場合はプロテインを飲むのも効果的です。

 

参考文献

*1:Masoud Isanejad et.al (2019) Higher protein intake is associated with a lower likelihood of frailty among older women, Kuopio OSTPRE-Fracture Prevention Study

*2:Yang Y et.al (2012) Resistance exercise enhances myofibrillar protein synthesis with graded intakes of whey protein in older men.

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