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スクワットは膝がつま先よりも前に出てはダメなのか?

スクワットは膝がつま先よりも 前に出ては駄目なのか?

膝がつま先よりも前に出てはダメ!

スクワットのフォームに関して一度は必ず耳にする言葉かと思います。

スクワットのフォームの基本みたいに言われていますよね。

テレビや雑誌でスクワットが紹介される時には必ずといって良いほど「膝がつま先よりも前に出ないように」って案内されます。

 

これ実は間違いです。

まあ完全に間違いと言ってしまうのも語弊があるんですが、一般の方が普通のスクワットを行うのであれば大抵は間違いとなります。

 

今まで正しいと思っていたスクワット時に膝をつま先よりも前に出さないというフォームをいきなり間違いと言われても納得いかないこともあるでしょう。

ということで、今回はスクワットを行う際の膝の位置について説明しましょう。

 

バーベルスクワットの基本フォーム2種類

スクワット(バックスクワット)のフォームには大きく分けて2種類あります。

  • ハイバー・スクワット
  • ローバー・スクワット

以上の2種類です。

 

ハイバー・スクワットは英語でHigh barとなり、高い位置でバーベルを担ぐスクワットのことです。

何気なくバーベルを肩で担ぐと大抵はこのバーの位置になることでしょう。

冒頭の女性がバーベルを担いでいる画像がハイパー・スクワットの担ぎ方です。

スポーツクラブなどで行われているバーベルスクワットのほとんどがこのハイバー・スクワットです。

 

一方、ローバー・スクワットは英語でLow barとなり、低い位置でバーベルを担ぐスクワットのことを指します。

ローバー・スクワットは肩で担ぐというより肩の後ろで担ぐというイメージです。

ハイバー・スクワットに比べると位置が低くなりますよね。

通常ハイバー・スクワットよりも高重量を扱うことができるのですが、担ぐのにコツが必要だったり、肩の柔軟性などが必要になるということでスポーツクラブなどで筋トレや筋トレ系スタジオレッスンではあまり行われていません。

 

このローバー・スクワットを行う場合、膝はつま先よりも前に出ません。

よっぽど軽いバーベルを担いで行えば膝をつま先よりも前に出すこともできますが、そこそこ重たいバーベルになるとまず出ることはないでしょう。

 

よって、今回は一般の方が行うハイバー・スクワットを行う場合の膝の位置について説明致します。

 

スクワットで膝が前に出ると膝の負担が大きくなる

ハイバー・スクワットは一般的には「膝はつま先よりも前に出ないように」と指導されます。

今回の記事ではそれは間違いってことなんですが、膝を前に出さない様に指導する理由についても案内しておきましょう。

 

その理由は簡単です。

膝を痛めないように

という理由です。

 

少々乱暴にはなりますが、膝が前に出るほど膝の負担は大きくなると思ってください。

膝がつま先よりも前に出ないようにすることで膝への負担を減らしているわけです。

 

まあ担いでいるバーベルの重さは一緒なので膝の負担が減る分他の部位への負担が増えるわけなんですけどね。

膝をつま先よりも前に出さないようにして負担が増える部位は腰です。

膝の負担を腰へと逃がしているわけです。

 

腰に負担が掛かれば腰は腰で問題ではありますが、スポーツクラブで一般の方が行う筋トレやスタジオレッスンで扱うバーベルの重さはたかがしれています。

腰への負担が増えてもそんなに問題はないという判断なのかもしれません。

 

スクワットで膝をつま先より前に出さないと…

膝がつま先よりも前に出した場合の問題として膝への負担が増えると紹介しました。

では、今度は膝をつま先よりも前に出さない場合の問題について案内いたしましょう。

 

1.重心が不安定になる(後ろに倒れる)

「膝を出さないようにお尻を後ろに引きましょう」

と一般的には案内されます。

膝を前に出さないようにすると重心は後ろに移動します。

 

すると、負荷が踵にばかりかかり、非常に不安定な状態となります。

この状態では力強く踏ん張ることはできません。

扱える重量も下がってしまい、トレーニング効果も減少してしまうでしょう。

スクワット後ろに倒れる

↑こんな感じです。

人体ポーズアプリなので重心とか無視して立つことができていますが、普通この状態で立つと後ろに倒れてしまいますよね。

 

また、力が発揮しにくくなるだけではありません。

下手をすると後ろにひっくり返ってしまう可能性もあります。

バーベルを担いで後ろに倒れてしまったら大怪我にも繋がります。

後ろにひっくり返るまではいかなくても、後ろに倒れそうになったという経験のある方は多いのではないでしょうか。

 

お尻を後ろに引いて、膝をつま先から前に出さない様にすると後ろに倒れそうになるから深くしゃがめないって声もよく聞きます。

もちろんある程度深くしゃがむことができなければトレーニング効果は減少してしまいます。

 

2.上半身が前傾する

膝をつま先よりも前に出さないようにしつつ、後ろに倒れないように重心の位置を足の真ん中に持って行こうとすると上半身が前に倒れます。

スクワット 上半身が倒れる

↑こんな感じです。

 

このように上半身を前に倒せばとりあえずバランスを取ることができます。

ただ、ハイバー・スクワットで上半身を前に倒し過ぎると問題も出てきます。

 

腰の負担が大きくなる

ハイバー・スクワットで上半身を前に倒し過ぎると腰の負担が大きくなります。

先程も紹介しましたが、膝をつま先よりも前に出さないようにすることで膝の負担を減らす代わりに腰への負担が増えてしまいます。

 

ハイバー・スクワット中の腰の負担は、股関節からバーベルまでの水平距離で決まります。

上半身が起きていれば股関節からバーベルまでの水平距離は短く、腰の負担は少なくなります。

 

逆に上半身が倒れて股関節からバーベルまでの水平距離が長くなると、腰の負担は大きくなります。

腰の負担が大きくなれば腰を痛めてしまう危険も高くなってしまいます。

 

もちろん、腰を丸めるといった明らかにまずいフォームの崩れがなければいきなり腰を痛めることはそう多くはありません。

むしろ腰が鍛えられて良いと考えられないこともないですが、それならスクワットではなくもっと安全で効果的なデッドリフトを行えば良いでしょう。

わざわざスクワットで腰を鍛えようとする必要はありません。

 

首を痛める危険が増す

ハイバー・スクワットで上半身が倒れることによって首の負担も大きくなります。

上半身が起きた状態であれば肩甲骨に上のあたりにバーベルがあたりますが、上半身が前に倒れると首の骨にあたってしまいがちです。

スクワット 首に当たる

こんな感じなのでバーベルを持っていたら首の骨(首の出っ張った骨)に当たってしまうことでしょう。

当然ですがデリケートな首の骨にバーベルのような負荷が掛かるのはよくありません。

 

さらに、首に負担がかかる不安感の影響か、負荷を少し上げるだけで深くしゃがめなくなってしまいます。

もう上半身が倒れる問題点というより、上半身が倒れるところまでしゃがめなくなります。

 

「太ももが床と平行になるまで」とか「膝を90度に」といった感じでスクワットの効果を得るためにはそこそこしゃがむ必要があります。

それがしゃがめなくなってしまっては当然トレーニング効果も激減です。

 

腰が反って腰を痛めるリスクが高まる

ハイバー・スクワットでつま先が膝より前に出ないようにすると後ろに重心が移動して不安定になり、それをカバーするために上半身が前に倒れてしまうことがわかりました。

そこで指示されるのが、「胸を張って上半身を前に倒さないように」ってことです。

そうなると次は腰を反ってしまいがちです。

特に若い女性は柔軟性も高く、腰を反らせてしまいがちです。

スクワット 腰が反る

こんな感じで明らかに腰が反ってしまいます。

もうちょっと深くしゃがんだイメージ図を作りたかったのですが、ソフトの都合で上手くいかず。

腰が反っているというところだけご覧ください。

 

このフォームは女性にありがちなフォームですね。

ハイバースクワットで膝をつま先から前に出さず、上半身を起こして行おうとするとこうなります。

 

スクワットを腰が反った状態で行うと、いきなり腰を痛めることは少ないかとは思います。

ただ、腰が反った状態でバーベルを担ぐと腰の負担が増えるのは間違いありません。

また、お尻の筋肉を使いにくくなってしまうのでトレーニング効果も減少してしまいます。

 

正しいスクワットのフォームとは?

ここまで膝をつま先から前に出さないことによる問題について紹介してきました。

続いては、正しいハイバー・スクワットのフォームについて紹介しておきましょう。

  1. 重心は足の裏の真ん中
  2. 膝はつま先と同じ方向に向ける
  3. 腰は丸めず反らさずニュートラル
  4. 上半身の角度とスネの角度をほぼ平行にする
スクワットフォーム

こんな感じのフォームですね。

膝がつま先よりも少し前に出ているのが分かるでしょうか。

 

「膝の向き」とか「腰は真っすぐ」っていうのはよく聞くかと思います。

これを守らないと怪我に繋がるので、必ず守りましょう。

 

また、意外(?)と重要なのが、「重心は足の裏の真ん中」と「上半身と脛を平行に」ってところです。

このポイントを守ってハイバー・スクワットを行うとほとんどの人は膝がつま先よりも若干前に出てしまうでしょう。

それが普通です。

 

ハイバー・スクワットは膝がつま先よりも若干前に出てしまうのが正しいフォームとなります。

無理に膝をつま先よりも前に出さない様にしないよう気をつけて行ってみましょう。

 

自重でのスクワットの場合

ここまでバーベルを肩の高い位置で担ぐハイバー・スクワットの場合の膝の位置について説明してきました。

ただ、バーベルなどを使わず自分の体重だけでスクワットをしているって方も多いことでしょう。

最近はYouTubeなどで筋トレ動画を見ながら自宅で筋トレをしているって方も増えているようですし、自宅で筋トレを行うならほとんどの場合は自重でのスクワットになるでしょう。

では、バーベルを担ぐハイバー・スクワットの場合は膝がつま先よりも若干前に出ても良いということでしたが、自重でのスクワットの場合はどうなのでしょうか。

 

自重でのスクワットの場合も基本は一緒です。

上半身とスネは平行にして行います。

そこで影響してくるのは手の位置です。

 

手を頭や腰に置いた状態で上半身とスネが平行になるようスクワットを行うと膝はつま先よりも若干前に出てしまうでしょう。

自重スクワット

ハイバー・スクワットと一緒ですね。

 

腕を前に伸ばした状態で上半身と脛が平行になるようにスクワットを行うと膝はつま先よりも前には出にくくなります。

スクワット 手を前に伸ばす

腕を前に伸ばすことで重心の位置が少し前になり、膝を前に出さなくてもバランスを取ることができるようになります。

膝をつま先よりも前に出したくないのであれば、両手を前に伸ばした状態でスクワットを行うと良いでしょう。

 

スクワットまとめ

スクワット時の膝の位置についてまとめると、

  • ハイバー・スクワットは膝がつま先よりも前に出るのが普通
  • 膝がつま先より前にでないと安全・効果両面に問題が出る
  • 自重スクワットは頭や腰に手を置くと膝は前に出る
  • 自重スクワットは手を前に伸ばすと膝が前に出にくくなる

といった感じです。

 

ハイバー・スクワットを行うと膝がつま先よりも前に出るのが当たり前ということです。

もちろん極端に膝が前に出るようなフォームはNGです。

上半身と脛が平行になるようなフォームで行えば、膝はつま先よりも若干前に出る程度に収まるはずです。

 

ぜひ一度スクワットのフォームを見直してみましょう。

正しいフォームでスクワットを行えば、より安全で効果的にトレーニングできるでしょう。

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