筋トレ

腕の位置と上腕三頭筋(長頭・外側頭・内側頭)の働きの違いについて

腕の角度と上腕三頭筋の 働きの違いについて

腕の一番大きな筋肉である上腕三頭筋。

腕を太くしたい人なら上腕三頭筋を鍛えることが重要となります。

太くしたいだけでなく振り袖と言われる二の腕のプルプルを引き締めるためにも重要な筋肉であり、上腕三頭筋は男性も女性もしっかり鍛えるべき筋肉です。

 

さて、この上腕三頭筋は名前のとおり頭が3つに分かれており、長頭・外側頭・内側頭があります。

これらの筋肉は腕の角度(肩の角度)によって使われ方が違うことがわかっています。

そのため、上腕三頭筋を鍛える際には様々な種目が行われたりします。

 

では、どの腕の角度(肩の角度)でどの筋肉が使われやすくなるのでしょうか。

 

この記事では腕の角度(肩の角度)と上腕三頭筋の長頭・外側頭・内側頭それぞれの働きの違いについてご紹介致します。

逞しい二の腕、引き締まった二の腕を手に入れたい方の参考になれば幸いです。

 

腕の角度と上腕三頭筋の働きの違いについて

二の腕の筋肉である上腕三頭筋は名前のとおり頭が3つに分かれている筋肉であり、腕の角度によって働き具合が変化することが知られています。

そのため、いろんな角度でトレーニングが行われたりします。

ただ、どの角度でどの筋肉が働くのか詳しく調べた研究はありませんでした。

 

そこで、韓国・蔚山大学校の研究者らが肩の角度(腕の角度)と上腕三頭筋の働きについてより細かく調査を行っています。*1

実験は健康な男女10人(男性8人、女性2人、平均年齢29.2歳)を対象にして行われました。

 

参加者に腕の角度を

  • 0°(腕を真下に下ろした状態)
  • 45°
  • 90°(腕が真っ直ぐ前の状態)
  • 135°
  • 180°(腕を真上に上げた状態)

以上の5つの状態で上腕三頭筋を使う肘を伸ばす運動をしてもらい、筋活動の違いを調べました。

その結果、

  • 腕の角度が0°の位置でのトレーニングは上腕三頭筋長頭が強く働き、上腕三頭筋の外側頭と内側頭間には有意差は見られませんでした。
  • また、腕の角度が90°の位置では上腕三頭筋の内側頭が強く働き、上腕三頭筋の長頭と外側頭間には有意差は見られませんでした。
  • さらに、腕の角度が180°の位置では上腕三頭筋の外側頭が強く働き、上腕三頭筋の長頭よりも強い活動が見られたものの、上腕三頭筋内側頭の方がより強く働いた。

という結果となりました。

 

下の図が上腕三頭筋の筋活動を示した図です。

左が上腕三頭筋長頭、真ん中が上腕三頭筋外側頭、右が上腕三頭筋内側頭です。

グラフの高いところが良く働いている部分ですね。

腕の角度が180度に近づくほど内側頭や外側頭が働くようになっていますね。

上腕三頭筋の腕の角度と筋活動の変化

簡単にまとめると

  • 腕の角度0°:長頭 > 外側頭 ≒ 内側頭
  • 腕の角度90°:内側頭 > 長頭 ≒ 外側頭
  • 腕の角度180°:内側頭 > 外側頭 > 長頭

といった感じです。

 

筋肉別で見ると

  • 長頭:0° ≧ 90° ≒ 180°
  • 内側頭:180° > 90° > 0°
  • 外側頭:180° > 90° > 0°

といった感じです。

 

腕を下ろして行えば上腕三頭筋の長頭が鍛えられ腕を上げて行えば上腕三頭筋の内側頭や外側頭が鍛えられるといった感じですね。

この特徴を踏まえてトレーニングを行うとしっかり上腕三頭筋を鍛えることができるでしょう。

 

上腕三頭筋を鍛える実践編

上腕三頭筋をバランス良く鍛えるためには長頭、外側頭、内側頭の働きを考えてトレーニングを行う必要があります。

そのためには、先述のように腕の角度(肩の角度)を考慮してトレーニングを行うと良いでしょう。

 

上腕三頭筋の長頭を鍛えるためには腕の角度を0°の状態で行うと効果的です。

腕の角度が0°のトレーニングの代表的な種目として、トライセプスプレスダウンやトライセプスキックバックが挙げられます。

以下のような種目です。

一般的にもよく行われている種目ではないでしょうか。

上腕三頭筋の長頭だけであれば上記の2種目のどちらかを行っていれば良いでしょう。

もちろん元気な方は両方行っても構いません。

女性が二の腕を引き締めたいって目的で上腕三頭筋のトレーニングをするのであれば腕の角度が0°の種目だけで良いでしょう。

 

ただ、男性が逞しい腕を作るために上腕三頭筋を鍛えるのであれば腕の角度0°の種目だけでは足りません。

逞しい腕を作るには上腕三頭筋の内側頭や外側頭も重要ですからね。

 

上腕三頭筋の内側頭や外側頭をしっかりと鍛えるためには腕の角度が180°の状態で行う種目を取り入れることも大切になってくるでしょう。

腕の角度が180°のトレーニングの代表としてはオーバーヘッド・トライセプス・エクステンションが挙げられます。

上記の種目ですね。

 

動画では両腕で行っていますが、片腕ずつ行っても良いでしょう。

腕の頭の上に上げて行うことで上腕三頭筋の外側頭と内側頭をしっかりと鍛えることができそうです。

腕の角度0°と併せて行うようにしましょう。

 

また、ダンベルではなくバーベルを使ったり、ケーブルマシンを使って行うのも効果的でしょう。

日によって変えてみても良いのではないでしょうか。

 

効率を重視して上腕三頭筋は一種目だけにしたいのであれば、腕の角度90°で行う種目が良いでしょう。

腕の角度が90°の種目としては、ライイング・トライセプス・エクステンションが挙げられます。

上記のような種目ですね。

 

腕の角度を90°で行えば、上腕三頭筋の長頭・内側頭・外側頭がバランスよく働くため、この種目をひとつ行えばそれなりにバランスよく鍛えることができるでしょう。

ついでに高重量を扱いやすい種目でもあるので、強度が上がればより強い刺激を与えることができるかと思います。

 

もちろん腕の角度0°、180°と併せて行っても構いません。

その際には高重量が扱いやすいこのライイング・トライセプス・エクステンションを最初に行うと良いかもしれません。

高重量を扱う場合は怪我に十分ご注意ください。

 

まとめ

上腕三頭筋は腕の角度(肩の角度)によって長頭・外側頭・内側頭それぞれの働きに違いが現れます。

様々な腕の角度でトレーニングを行うことで上腕三頭筋がバランスよく鍛えられるでしょう。

 

逞しい二の腕、引き締まった二の腕を手に入れたい方は、ぜひ腕の角度にも注意しながらトレーニングを行ってみてください。

きっと素敵な二の腕が手に入りますよ。

 

参考文献

*1 Erica Kholinne et al. (2018) The different role of each head of the triceps brachii muscle in elbow extension

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